テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
皐月side
それから俺たちは設楽さんの所に向かった。
設楽「お?お前らどしたー?」
皐月『あーっと、前話してた猫の件で〜…。』
俺が気まずそうに話すと
設楽「あ!話してた猫の件だな!大丈夫だぞ!俺と子供たちで面倒見とくよ!」
咄嗟についた嘘だったのに設楽さんは話を合してくれた…。
皐月『(…敵わないなぁ、皆優しすぎるだろ…。)
ありがとうございます…、まだ名前も決まってないのでもし良かったら子供たちで決めてあげてください。』
設楽「何言ってんだよ〜、恩人が決めないとダメだろ?帰って来たら決めてやってくれよ!」
皐月『ははっ、分かりました、じゃあ猫ちゃんよろしくお願いします。』
俺の手から設楽さんに渡る猫はどこか不安げだったが(俺、頑張る!)みたいな表情でふんす!と気張って可愛い。
設楽「じゃ、預かるな!お前らはゆっくり楽しめよ〜!」
皐月『はい、よろしくお願いします!』
梅宮「すまねぇな、頼むわ!」
それから2人でブラブラしつつ、この店気になってたなぁ…、とかこの店の服良いよなぁって言う度に梅宮はなら入ろう!うん、似合ってる!
皐月『(……、なんか俺めんどくせー彼女みたいじゃん…。)梅宮はどっか行きたいとこねーの?』
梅宮「うん?別にないなぁ。皐月とデートしてるだけで嬉しいし!」
全世界の男ども、これがスパダリだ。皆見習え、俺も見習う。
梅宮ばっか無理させてらんねぇ…、何か…何かないか!?
当たりをキョロキョロ見渡すと1つ気になる店を見つけた。
皐月『梅宮、あそこの店行こう!』
梅宮「お?良いぞ!」
その店は少し個性的でインディアンっぽい様な独特の匂いがしたが……。
皐月(これなら梅宮にも気に入ってくれるかも……。)
梅宮「皐月?気になるもんでもあったのか?」
皐月『だ!大丈夫だから!先店出てくれッ。』
梅宮「何でだよ〜、つれないこと言うなよォ。」
皐月『……、贈りたい奴が居るんだ、だから1人で考えさせてくれ…。』
梅宮side
皐月は顔真っ赤にして話すから…、あぁ、そっか。
皐月には既に想う人が居るんだ…。
梅宮「…そっか!分かった!じゃあ外で待ってるわ!」
あんな顔する位だから…好きで仕方ないんだろうな…。
俺…負けてんじゃん…。
皐月side
よし、アイツ出てったな!
色はコレか?いや…イマイチだな…。
色合い大切だし…、あ、コレなら……。
皐月『待たせたなー!』
梅宮「…随分楽しそうだな!そんなに良いもん買えたのか?」
皐月『うん、満足!』
俺の返答に梅宮は黙ってしまった。
皐月『?おい、体調悪いのか?すぐそこのカフェで休むか?』
俺は梅宮の肩に手を置こうとしたら…。
バチンッ
皐月『……え?』
梅宮に手を弾かれてしまった…。
梅宮「…あ、違うんだ!ちょっとビックリして…、ごめん。ちょっと体調悪いから先帰ってるな…。」
皐月『は?おい!梅宮!』
呼び止めても振り向かず遠くに行ってしまった…。
俺、なんかしたのかな…。
本当はすぐ帰って理由とか色々聞くのが良いんだろうが…、梅宮の時間だってある…。
気付けば夜だ…。
あ、猫ちゃん…お迎え行かなきゃ…。
設楽「皐月?どうした?」
皐月『えっと…猫のお迎えに…。』
設楽「?それなら梅が迎えに来たぞ?」
皐月『え?』
設楽「何なに、お前ら喧嘩でもしたのか?」
皐月『…喧嘩、じゃないと思います…。でも俺が良くない事したかも…しれないです…。』
設楽「…取り敢えず話聞かせてみろ。」
設楽「それはアイツが悪いな。」
皐月『えっ、でも俺の行動も良くなかった…訳だし…。』
設楽「それでも、アイツは自己中だから皐月に捨てられたって思ったかもな。」
皐月『そんな訳ない!アイツは…梅宮は…、俺の事気に掛けてくれる良い奴だ…。』
設楽「…なら早く帰って渡してこいよ、ソレ。」
皐月『…うん!ありがとう!先生!』
設楽side
全く……。アイツはいつになってもガキのまんまだなぁ…。
皐月が愛想尽かさないか心配だ。