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「あ、自己紹介が遅れました。俺、宗田隼人っていいます。」
その人はかっこよくてがっしりとした体つきをしていた。でも所々に包帯が巻かれている。
「友達にもらったミステリーもののドラマを見てるんです。立ち入ったことをお聞きしますがどうして入院を?」
「そうなんですね。ああ、それは2階から落ちてしまって。俺、窓を取り替える仕事をしてるんです。」
そう言って隼人さんは笑った。そして一緒にドラマを見た。なんとなくこの人とは仲良くなれそうな気がした。
見終わったあとは2人でドラマのことについて盛り上がり、連絡先を交換した。
「瞳さんと話していると楽しいです。」
そう言って恥ずかしそうに笑った。私も隼人さんと話していると気が楽になるような感じがした。相談とかできたらしてみたいなと思っていた。その時だった。着信音が鳴り携帯を見ると颯太さんからだった。
「ドラマ見ましたか?1週間後とかにお見舞いに行こうと思っています。」
私は嬉しかった。返信をしていると横から隼人さんが覗き込んだ。
「誰からですか?」
「このドラマをくれた男友達です。ほら、昨日来たじゃないですか」
そう言うと隼人さんは一瞬怪訝そうな顔をして、次に来た時挨拶してもいいか尋ねてきた。私は不審に思いながらも頷いた。私は連絡してくれたのが嬉しくて画面を見つめていた。その後何故か隼人さんが少し不機嫌に見えた。
颯太さんが来る日。私は楽しみだったけどあの女の人のことをどうやって聞こうか考えていた。
夕方。颯太さんはバイト帰りに来てくれた。私の顔を見て安心したような顔になった。
「だいぶ良くなってきたみたいでよかったです」
颯太さんは嬉しそうだった。その後、私はドラマの感想を言って語り合った。ドラマのことを話している颯太さんはいきいきして見えた。そして私は思い切って聞いてみた。
「あの、ずっと気になってたんですけど私がひかれた時に颯太さんと一緒にいた女の人って誰ですか?」
私は彼女って聞くのが怖かった。颯太さんは不快そうな顔をして言った。
「あの人は僕の幼馴染なんです。向こうが一方的に好きみたいでいつもくっついてくるんです。」
それを聞いて私は安心した。彼女じゃなかったんだ。その時、相部屋のカーテンが開いた。