テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
#元カレ
まぁ
12,388
世羅 鈴🎨🎤
305,052
#普通
野々さくら
206
芙月みひろ
442
「あーあ、明日から学校かぁ」
空っぽになったカフェのグラスと、容赦なく進んでいく時間に、思わず溜息が漏れていた。
「あ、ごめん! 麗華の方が憂鬱に決まってるよね。新しい環境に慣れないといけないんだし」
「うーん、まあ、いつものことだしねぇ。どうしたら円満に生活出来るかも分かってきたからね」
「えっ、すごい! どうやって話しかけたら友達と仲良く出来るとか……良かったら教えてくれない?」
「あー、ごめんね。いつも話しかけてもらってるから、私トークスキルとかないんだ。ほら、転校生って話しかけてもらいやすいし」
苦笑いを浮かべる麗華に、現実を突き付けられる。
違うよ、それは麗華が転校生だからじゃなくて可愛いからだよ。
そりゃ、こんな子がクラスに現れたらみんな放ってかないよね。女子も、男子も。
「でもさ、本当の友達は出来たことがないかも」
「えっ?」
こんな可愛いくて、気遣いも出来る麗華が? そんなわけ……。
「文にとって、友達って何だと思う?」
「友達ぃ? あ、そう言われてみれば……」
友達って何だろう?
いつも一緒にいる子?
趣味が合う子?
話をしてて楽しい子?
あれ? 私の友達って?
「あの、っさ、私は文のこと、友達だと思ってるんだ」
「そんなの、私もだよ」
正直、友達の定義は分からない。
だけど私は麗華が好きで、これからも一緒に居たいと思ってる。
それは友達ってことで良いんだよね?
「だから言うんだけど……、文は、……とか書いたことがある?」
肝心なところを聞き逃してしまい、「へっ?」と聞き返してしまった。
すると麗華は、はわわわっとした表情をして、何でもないのってお水をガブガブの飲み始めた。
何だろう? 気が利く人だったら、上手く返して話しやすい空気に持っていったりとか出来るだろうに。
私は昔から人付き合いが下手で、不意に出た声で相手を怒らせたり傷付けたりとかして、いっぱい失敗してきた。
だから、「話してよ」って言えなかった。
「そう言えば文ってさ、どこの高校通ってるの?」
話を変えてくるということは、もう触れてほしくないのかなっと、話を次へとシフトしていく。
そういえば身の上話をしたことなかったなっと学校名を言うと、麗華の表情は明らかに変わっていった。
……あ、やっぱ不自然だよね。だって明らかに遠くの高校選びました感満載だし。