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「なぁ、閻魔神!俺の声が聞こえてるなら、今すぐ姿を見せろ!」
首を吊られているロジオは、そう言いながら首にかかった縄を外そうとする。
しかし閻魔神からの応答はなく、縄が外れることもなかった。
「閻魔神、貴方は元々人間だったのでしょう?知ってますよ、マタールナの能力の1つ……死後の魂の運命を決める力を抽出して自身のものにしたこと。」
私は四肢が千切れた状態で壁に磔にされていて、身体のあらゆる部分が痛む。
それでも、閻魔神と対話をする為に何もない天井の方を向いて話した。
「その力を手に入れた代償として、たしか精神年齢がいつまでも変化しないんでしたっけ?」
「なんでそれを知ってるのかしら……いや、きっと獄使が貴様に話したのですわね。」
目の前に、ツインテールで白髪の人型をした存在が現れた。
「お前が閻魔神か……」
「何故死者の運命をこんなことにしたんですか?」
「……貴様達の目的は何ですの?これに回答してくださるのなら、朕もその質問に答えますわよ。」
「阿鼻界を消滅させることに決まってるだろ。」
「あと、デェ模んを現生界に連れていくこともです。」
「やはりそうですのね……獄使の1人を現象界に送りたいことは意外だけど。先程の質問に回答してあげますわね。当時の朕は、生前に悪行をした者は死後に地獄で罰を受けることを望んでましたの。だから力を抽出したときに、死者の魂の運命を『罪人の魂は阿鼻界という空間で罰を受ける。それ以外の魂は記憶をなくして転生する。』というものに決めましたわ。」
「罪人の範囲が広すぎやしねぇか?」
「そう。朕は罪人の定義を言わなかったことで、マタールナの能力側が罪人の範囲を広くしてしまったんですわ。『罰を受ける』ということがどのようなことか決めてなかったせいで、獄使の存在を生まれさせてしまったわ。あのときに細かく具体的に決めていれば、こんなことにならなかったのに……」
「今から運命を変更すればいいじゃないですか。」
「あの能力は使用が1回きりで、もう使うことができませんの。」
「マジかよ……」
「だから開き直ろうと思いますわ。これからも、貴様達は罰を受け続けなさい。」
閻魔神は私の顔に唾をかけて、どこかへ行こうとする。
「……兇手牢の周辺が騒がしいですわね。」
「私には外から何も聞こえませんけど。」
「朕は耳がいいから、貴様にわからなくて当然ですわよ。見せしめの為に貴様達も連れて、外の様子を見ようかしら。」