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悪魔祓いをし始めて数時間…………しかし、悪魔は依然として力が静まる事はなく、ヴェルリナを蝕み続ける。
「地獄の底から舞い降りし邪悪な悪よ、キリストの名の元に再び舞い戻れ!!」
「ぐうううううううっ〜〜〜、!」
魔獣のような唸り声を発し、祓魔師達に対し、威嚇した。悪魔は終始怯む様子すら見せず、寧ろ余裕の表情を見せつける。やはりヴェルリナの全身に覆い被さり、張り憑いている悪魔は非常に無数で悪魔の数が多い事が不運を呼び、安易にはこの最悪な状況を覆せない状況
一先ず最初の悪魔祓いを終わらせる。「……………………ぐあああああああああ……、ああああああっ……!」
「…………………………………」
「ヴェルリナ……!!」
「気絶してるだけですのでご安心を。悪魔祓いというのは一度行っただけでもかなり全身の体力を消耗するの、それにヴェルリナちゃんの現状は危篤で、長時間の悪魔祓いをするとなると身体の負担が大きくなる、だから数十回に分けてこれからやっていくつもりよ」
「これから本格的な悪魔祓いが始まるのなら、これでやっとヴェルリナは長年の苦痛から解放されるのね」
「その通り、だけどこの先は数年単位で悪魔祓いを少しずつなるべく彼女の身体に負担がかかり過ぎないように慎重にやっていくつもりさ」
一先ず今日のところの悪魔祓いの儀式を行った事により、急激な体力の消耗をしてぐったりと疲れた様子のヴェルリナ。
「ヴェルリナ……疲れたよね、じゃあちょっと休もうか」
「…………‥……………………」
そうして一人の若年祓魔師は優しくヴェルリナを抱えて直ぐ近くにある似たような鉄格子の檻の厳重環境の休養室に移した。
「ヴェルリナちゃん、良く頑張ったね」
エリミアはヴェルリナに対し、優しくそっと頭を撫でた。
その後、儀式後の疲れで眠っているヴェルリナに気を配りながら、悪魔祓いの儀式をし終えた後の経過観察も厳重に行う。
「今はまだ大丈夫そうね、けど警戒は怠れない……付き添いはまた年頃が近しい貴方達、若年祓魔師に頼んでも良いかしら?」
「うん、勿論だよ。悪魔付きの兆候が出たら、直ぐにエリミさん達に伝達するよ。それに僕らはまだこんな他勢の悪魔に対して対抗できる程の実力はないから」
「そんな事はない、君らは立派な祓魔師の一員だ、これまでも君らは我々と共に数々の悪魔事件に立ち向かってきただろう?」
「アルベスさん、ありがとうございます」
そうして、一旦の悪魔祓い終了後ヴェルリナの容態はやはり芳しくないようで重篤な状態から一向に回復の兆しが見受けられない。身体機能や全身の衰弱は歯止めが効かなくひたすらに弱り果て段々と寿命……生命力ゆっくりと奪っていく、今も尚。
「ヴェルリナちゃん………」
「容態の回復には時間を要するみたいだね、顔色もまだ悪いまま……ましてや悪魔の力が弱まってるようにも思えない、悪魔祓いの儀式の完全終了には数年、それ以上の時間の浪費が必要になる」
「そうだね、これまで向き合ってきた子供達よりも全ての事象が凌駕する程に尋常じゃない、こんな手も足も出ない事になるのは彼女が初めてだよ」
ヴェルリナを始めとしたルビネット一家の悪魔憑き事件は悪魔と対峙するシスターや祓魔師達が立ち向かうも、全てが困難の事態。
「ヴェルリナ……」
母親は積み重なる疲労と全身を苦しめる痛みや症状に苦しむ娘に優しく触れた。それから更に時間は経過し、それでもヴェルリの容態回復の兆しが見られない。
寧ろ危篤な事態に………生死を彷徨う状態が続く一方で心身は酷く疲弊し、次第に衰弱、会話さえままならない、そんな深刻な状況。
身体的な限界を迎え、吐血や脳性麻痺などヴェルリナの身体の停止は進行していく。
「ヴェルリナちゃん、終わりがいつ見えるか分からない悪魔祓いの中で……どうか耐えられると良いけど、ここまで弱り果ててると少し不安だよ」
「悪魔祓いは彼女の容態を確認した上で執行するからそこは大丈夫よ、落ち着いてきたら再開しましょう」
「そうだね」
時の流れは一瞬で過ぎ去り、ほんの少しでも構わない…容態回復へ向かって欲しいそんな事を切に願いながらヴェルリナに付き添う事数時間…‥数日後。
「あれから2週間は経ってるけど一向に容態が良くならない、日に日に余計悪化するばかり…‥それに顔色もまるで死人みたいに白くなってる」
「悪魔祓いをするとなると、今の状態より回復してないと……万が一今の彼女の状態で悪魔祓いをやってしまうと、更に彼女の身体に危険が及ぶ可能性も捨てきれない……だから完全じゃなくとも状態が少しでも今の現状から脱してくれると良いが……」
ヴェルリナの容態は非常に悪く、回復の見込みも無く死人のように息絶え絶えの状態が続き、ますます瀕死の状態。
彼女の声はか細く生気が感じられない程……見ているだけで胸が痛む程に弱っていた。
「…………悪魔祓い、やれる……?」
「いや、今の状態の彼女では負担があまりに大きくなる。それに今の彼女の状態はかなり重体だ、我々としては少しでも早く悪魔祓いを進めていきたいのが本音だが、今まだ様子見に徹しよう」
容態が悪化しているという事はつまり、悪魔の力や怨念や憎悪が強まってるいう事を意味する。それにより彼女の悪魔に対する抵抗力さえも無力。
恨みやに怨念、憎悪、悪魔の囁き……悪魔の言葉に逆らう精神力さえもないに等しい……。それから更に数週間後、容態は大して変わらず回復の兆候もなく、日々彼女の状態は深刻になっていくばかり、これでは埒が明かないと思ったアルべス達は回復を待たずして二度目の悪魔祓いの儀式の執行へと行動を移す。
「ううう…………んん……ん」
一切の生気もないような覇気がない……思うように声を出せなくなり、みるからに弱々しくなったヴェルリナ。心身共に重症、正直悪魔祓い後の疲労が心配だが、悪魔の力が今以上に暴走しないうちに行わなければ
。
「ヴェルリナ、また頑張れる……?」
「……………………分からない、何だか全身が重たくて……もう思うように体が動かない…………」
無気力状態、更に意気消沈としている。精神状態も更に落ち込んでいる始末。
しかし悪魔祓いの段階を進めなければ何も変わらない。彼女の心身への負担が常に祓魔師達の脳裏に過るがそれでもやらなければならない。
「ヴェルリナ、大丈夫だからね。貴女の事は祓魔師の皆さんが必ず助けてくれるから大丈夫、それに傍にはパパもママも居るわ」
「ヴェルリナちゃん……………」
エリミアやルナリス、この場にいる全員が不安と心配との葛藤を強いられる、そんな面持ちで見つめる。そ、暴れないようにヴェルリナの様子を再度確認し、悪魔祓いの儀式へと入る。
手足には暴れないように鎖と手錠で固定し……装着させ、それから祓魔師達は一定間隔で配置につき、聖書の言葉を詠唱し始めた。
「な、何………うあ………頭が痛い……」
そして次の瞬間、彼女は突然呼吸が乱れ始め……唸り声も彼女の声とは思えない別人の吐息に成り代わっていく。悪魔にとって致命的で、まさに点滴とも言える十字架、そして聖書の言葉の詠唱の儀式を行う事で強引に悪魔を呼び覚まさせ、悪魔祓いを実行できるという訳だ。
「何の用だ、何故邪魔をする」
「愚問ね、分かってる筈よ。お前達悪魔をヴェルリナちゃんの身体から引き離し、そして祓う為よ」
「また無駄な事を……同じ手が何度も通じるとでも思ってるのか?愚かな人間共め」
そう言って悪魔は祓魔師達を見下す。
だが、祓魔師達は当然どんなに悪魔に愚弄され、見下されようが悪魔憑きに苦しむ者を助ける……その信念深い目的と想いは決して変わらない。
「ははははははっ……!!」
すると、次第に空気感までもが一変し、ポルターガイストが途端に誘発され、周囲のありとあらゆる物体が無重力のように縦横無尽に浮遊し、飛び交う。
「……………………‥……がはは、はははははっ…!!」
彼女は白目になり、不気味にニヤリと笑みを浮かべた。更に彼女の手足の関節が奇妙な程に曲がった。悪魔憑きの状態の時は、普通の人間ではあり得ない力が漲り、身体能力は怪物のようになるのが特徴だ。
「ああああああああ…………あああああ、ぎゃははは」
自身を縛る縄と鎖を引き裂こうと暴れ狂う。
「暴れても無駄だ、お前がそういう行動を取る事は想定内、大人しく彼女の身体から出ていけ……!!」
祓魔師達は悪魔を挑発的な言葉で煽り、油断を誘う策略のようだ。
「この小娘の身体程心地が良く最適な巣窟はない、これは私の身体だ、この場所から出ていけと言われようが、離れるなど推しいくらだ、そう何度も言った筈だ」
「そうか、ならお前が根を上げるまで我々も儀式を止めない……ただそれだけだ」
………………それから約数時間の悪魔との対峙、悪魔祓いの儀式を数人がかりで執り行う事暫くして……「はははは、はははは………、…………………」
漸く悪魔が沈静し、彼女は前のめりにガクッと倒れ込んだ。
「これで取り敢えずは二度目の悪魔祓いは終了ね、儀式後の経過観察の為にまた休めましょう」
「そうだね」
ヴェルリナはまたあの休養室に運ばれ、儀式後の経過観察を行う。すると、エリミアは彼女に憑依して纏わりついている悪魔の総数を透視で把握、確認する事に。
「どうだ……?」
「‥…………正直何とも言えないわ、確かに以前透視した時よりかは多少悪魔の気配や影は減少してはいるわ、けど……とはいえそれは極僅かかな話、まだまだ彼女の全身にかけて内側には悪魔が大量に棲んでる」
「やはりそう安易に事は運べないか、しかし……僅かでも悪魔祓いの成果が見られたのなら何よりだ」
「ええ、って言っても完全に安心できるのはまだ遠い先の話、長期間の悪魔祓いを執行しなければならない事に変わりはないわ」
「……………………‥…………」
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斐ウィ神@低浮上