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自己紹介

耀太ようた

声デカイ、イタズラっ子


鼓一朗こいちろう

面白い、桃香と付き合ってる


桃香ももか

腐女子、鼓一朗と付き合ってる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ははっ!お前、そこめっちゃ反応するじゃん!!」


「やっ、やめろ!マジやめっ、ひゃっ、あはははっ!!ようた!!!お前マジでっ!!」

耀太の全力イタズラ攻撃が炸裂中。

鼓一朗はソファに押し倒されて、腹と脇を両手でガシガシくすぐられていた。


「声、でっかいな~!って言いたいとこだけど、それ俺もか!あはは!!」


「わらってんじゃねーよ!!たすっ、助けっ、マジ死ぬって……!!!」


完全にくすぐりの餌食。

鼓一朗は涙目でバタバタ暴れながら、耀太の体重をなんとかどかそうとしている。


「お前、マジで、笑い声おもろいな~~~ほら、もっと聞かせて!!」


「やっ、あはっ、ようたぁ!!!もうムリっ、うるさっ……!!!」


その瞬間――


バンッ!!!


「うるさーーーーいっ!!!」


玄関からドスドスと現れたのは、桃香だった。


「……え?」


鼓一朗も、耀太も、ピタッとフリーズ。


「ちょっと!?ようた!またこいちゃんにイタズラしてるの!?!?」


「え、いや、ちが、くすぐっただけで!!」


「だけってなに!?!?めちゃくちゃ声響いてたんだけど!?てか二人とも顔近すぎ!!」


「ちょ、お前、彼女来てんのにそんな体勢で俺押さえんな!!!!」


「いやでも……なんかもう途中で止まれなくて……(ボソッ)」


「なに照れてんだよ!!!!」


桃香はポカーンとしつつも、どこか頬を緩ませる。


「……ふたりとも……ほんとに仲良いよね……(じわじわと頬がにやける)」


「えっ、なにその顔。やば、スイッチ入ってるじゃん」


「ちがっ、いや、ちょっとニヤけただけでっ……!!」


耀太が必死にごまかしている桃香を見て、耀太はニヤニヤ笑いながら立ち上がる。


「ま、鼓一朗の“笑い顔”は彼女にも見せなきゃな。俺だけじゃもったいないし」


「は?」


「さっきのくすぐり、録画しとけばよかった~。めっちゃいい顔してたのに~」


「〇すぞ!!!!」


「あっ、それより俺が怒られるのって、やっぱ俺の“声のデカさ”のせい?」


「当たり前でしょ!!!隣の部屋まで笑い声聞こえてたんだから!!」


「どんだけ薄い壁だよこの家!!」


「いや、お前の声がデカイだけやからな?」


結局、桃香に説教されながら、耀太は反省……するフリだけして、

次にくすぐるチャンスを虎視眈々と狙っているのであった。


「……じゃあ、今回は特別に許してあげる」


桃香のその一言で、部屋の空気がパァッと明るくなった。


「マジ?助かった~~!!」


「ありがてぇ……命拾いした……」


鼓一朗と耀太が、ほっと胸を撫でおろす中、桃香―はにっこり笑う。


「でもその代わり、私の考えた罰ゲーム付きだからね♪」


「……ん?」


「なんか今、すごく不穏なワードが聞こえたんだが」


「大丈夫!ちょっとゲームして、負けた人が着るだけだから♡」


「アレ?」


その時点で嫌な予感しかしてなかった。


そして──20分後。


「おいようたぁあああ!!!!!!!てめぇ絶対わざとミスっただろ!!!」


「いやいやいや!!ほんとに本気でやった!!でもミスったのは事実~~!!」


「そんなデカい声で笑いながら土下座すんな!!余計ムカつく!!」


その場には、“とんでもないコスチューム”が鎮座していた。


上は学生ジャージ、だけどスカート部分はふわっふわのフリル、

そしてまさかのエプロン付き。


──ジャージ×メイド、通称「ジャージメイド」。


「着るしかないよね?ルールだから♪」


「お前ほんと彼女の顔してたまに鬼になるよな……」


「ご褒美も用意してるからね?」


「“ご褒美”の定義、重すぎる……」


数分後。


「……だぁあぁぁああ!!!!恥ずかしいいいっ!!!」


ジャージメイドに着替えた鼓一朗が、真っ赤な顔で部屋に戻ってくる。


「うわ、まじで似合ってる……!!あっ、ちょ、こいちろう回って回って!!」


「桃香!?」


「えっ、写真は!?写真撮っていい!?スクショは!?!?」


「やっぱお前ら付き合ってる設定どっかいってるだろ!?!?!?」


けれど。


桃香が小さく笑いながら、鼓一朗にそっと言った。


「こいちゃん、ほんとに似合ってるよ。ありがとうね、着てくれて」


「桃香がそう言うなら、もういいや……」


「えっ、ちょろない!?!?」


「うるせぇようたぁああああああ!!!!!!」


そして、その夜。

耀太と桃香のスマホには「ジャージメイドで照れる鼓一朗」の写真が、

なぜかしっかり保存されていたとか、いないとか。




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