TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

恐怖の館からの脱出

一覧ページ

「恐怖の館からの脱出」のメインビジュアル

恐怖の館からの脱出

20 - 第20話 思い出の教室

♥

31

2023年01月10日

シェアするシェアする
報告する

太陽の日差しがカーテンの隙間を通り、目が覚める。

「うぅ…頭いてぇな」

俺の名前は羽賀りょう。

昨日の喧嘩で頭を強打され、頭痛がしているが、

それ以外はこれといって問題なかった。

相川はると、藍沢叶が死に、1人になってしまった羽賀りょうは次々と他校の不良を倒して、数人ほど殺してしまった。

喧嘩は一度しか負けたことがなかった。

「はると…」

相川はるとと初めて会って戦った日のことを思い出していた…


あの日は今日とは違い雨が降り注いでいた。

学校の屋上で屯っていた羽賀りょうと中学の頃の仲間達の目の前にたった1人で挑んできた男。

それが相川はるとだった。

相川はるとは、連れ去られた藍沢叶を助ける為に羽賀りょう達へと挑んできたのだ。

「おいおい、お前あの女の性格知らないのか??」

羽賀りょうは藍沢叶の悪い性格を知っている。

彼女がどれだけクソみたいな性格かを…

だが相川はるとは藍沢叶と初めて見た時から一目惚れしたみたいだった。

そして…

羽賀りょうの仲間たちを全て蹴散らし、相川はるとと、羽賀りょうの1対1の戦いになった。

しかし圧倒的な力で羽賀りょうが相川はるとを倒し、戦いは歴然だった。

だが、相川はるとは倒れなかった。

いくら殴っても全く倒れる様子はなかった。

「おまえなんで倒れねぇんだよ!!」

羽賀りょうが問いかける。

「俺は…惚れた女の為なら負けねぇ…」

何度も立ち上がる相川はるとを見て、羽賀りょうは笑いだした。

「ははっ、おれ、お前のこと好きだわ。悪かった。藍沢叶はお前に返すよ。この戦いは俺の負けだ。」

羽賀りょうは負けを認め、これからは相川はるとの下につくことにした。

恐らく愛の為に戦う相川はるとには、一生勝つことができないと判断した。

もうきっと…相川はるとのような男はこの先…出てこないだろう。


「おれは…なんの為に戦っている…」

自分は何の為に戦っているのか考えてみる。

「そうだ…俺は人を殴り殺すのが好きだ」

しかし、羽賀りょうは相川はるとと会って以来、あまり喧嘩をすることが少なくなっていった。



そして現在へ戻り…

その頃、竜一も目が覚める…



「….なんとか今回も無事助かったな」

ベッドから起き上がり、鏡を見てみる。

頭と顔半分に包帯が覆われた自分の顔が鏡に映っていた。

「ひでぇなまったく…」

怪物に強く腕を握られたせいでか、両腕が痺れていた。

今日は2日たったので、病院へ包帯の交換に行かなくてはいけない。

すぐに支度をして家を出る。

すると偶然、今泉花が竜一の家のチャイムを押そうとしていた。

「あ!おはよー!竜一!」

今泉花が手を振っている。

「花さん!?おはよ!どうしたの??」

今泉花は竜一の具合が悪くなってないか家まで来てくれたらしい。

彼女は相変わらず優しいなと竜一は思った。

2人は話しながら病院の方へ歩いた。

「みんな生き残れたみたいだし、すごいね。きっと竜一のおかげだね」

今泉花が竜一の目を見て喋り出した。

「私のこともちゃんと守ってほしいな」

竜一は空を見上げ今泉花と約束を交わす。

「当たり前だろ。みんな守ってみせるよ」

病院の前で今泉花と別れ、竜一は病院の中へ入る。

30分ほど時間がかかり、新しい包帯へ交換してもらい、すぐに病院を出た。

今日はこのあと特に用事はないがとりあえず久々に学校の教室へ行くことにした。

学校の自分達のクラスの教室へ行くと、

教室の中に羽賀りょうがいた。

羽賀りょうは自分に気付き、包帯の姿を見て驚く。

「なんだてめぇその姿は…喧嘩でもしたのか?」

そういえば羽賀りょうはまだ夢のことを知らなかった。

「べつに…」

あまり不良とは関わりたくない。

2回目の夢の時の相川はるとは少しはいいやつだったから気楽に話せたが、こいつは本気でやばすぎた。

「ふん、まあいいや。お前のような雑魚殺したところでなんの特もないからな。じゃあな」

羽賀りょうは部屋から出て行った。

竜一は自分の席に座り、この2年間の思い出を思い出していた。

「あぁ…なつかしいな…」

楽しかった2年間の記憶を思い出し、目から涙が出てきそうになる。

好きな人との思い出。友達とたくさん遊び、朝はよく寝坊した。

全てが青春だった。

「戻りたいな…あの頃に…」

そして少し眠くなり、教室の机で眠ってしまった。

結構遅くなり、暗くなって目が覚めた。

「やべっ。早く帰らないと。」

学校を出ると校門に木下真里がいた。

「うわっ!びっくりした!」

今泉花から学校へ行ったっきり戻ってこないと聞いたみたいなので、ずっと校門で待っていたらしい。

「心配…した」

彼女は買ってきてくれた水を竜一にくれた。

「あ、ありがと…ちょうど喉乾いてたわ」

竜一は木下真里からもらった水を飲み、喉の渇きを潤す。

「じゃー帰ろうか。」

2人は家に帰ることにした。

木下真里はまた黙ったままだった。

すると、いきなり、立ちくらみがした。

「なんだ…めまいが…」

竜一は木下真里の肩に手を置こうとするが、

彼女の姿はどこにもいなかった。

すると竜一は何者からか、後頭部を強く強打された。

「あぁ…木下…真里?…」

竜一は謎の飲み物を飲まされ、頭に袋を被せられ連れ去られた。

そして他のみんなは何も知らずに次の夢を見始める

恐怖の館からの脱出

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

31

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚