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#僕のヒーローアカデミア夢小説
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ミンミンミンミン…。蝉の鳴き声が聞こえてくる。七月上旬だと言うのにアイスのように溶けてしまいそうになるくらい暑い。
「おは~」声が聞こえたと振り向けば、友人の河宮がにこにことした顔で立っていた。おは~と続けて返す。いつも通りだ。教室まで他愛のない話をしながら足を運ばせていると、数分もしないうちに教室についた。僕とクラスが一緒の友人は河宮だけ。教室に入っても当然誰からも声をかけられない。「おはようございます。はいみなさん静かに~」
椅子に座り、ぼーっと空を眺めていると先生の声が耳に入った。朝からだるいななんて思いつつホームルームは終了した。席を立とうとする河宮に声を掛ける。「一限目なんだっけ」と問うと、「理科、移動」と淡々と答えられる。また1人か。まあいつものことか。と思いながら教科書を手に取る。のそのそと歩いていると、見覚えのある顔が視界に入った。海月先輩だ。彼は、僕の部活の先輩。部活に来たらすぐに準備してるし、のみ込みも早い。とにかくいつもテキパキしている人だ。最初は僕と違ってすごいなあ、くらいしか思っていなかったが、いつの間にか憧れとなっていた。そんな彼を、見かけるたびいつも目で追っている。そうすると、先輩はいつも手を振ってくれる。これが嬉しくてクラスにいるたった1人の友人を置いてまで一人で移動している。
キーンコーンカーンコーン。「はー、やっと終わった…」
次は部活。早く先輩に会いたくて軽快な足取りで部室へと向かう。部活開始まであと二十分ほどなのに、海月先輩はもう来ていて、準備も終わっている。やっぱり早いな。でも今日は僕も早く来たんだ!だって今日は先輩の誕生日だから! ………プレゼント、喜んでくれるかな…?ふと頭によぎる。いくら部活の先輩だからといって誕生日にプレゼントなんて渡したら気持ち悪いと思われるんじゃないか。あまり喋ったことのない後輩からのプレゼントなんて嬉しいのか。そんなことを思いながら準備していると先輩から声が掛かる。
「唯くん、今日も試合頑張ろうね」「あ、はい!」急に声をかけられ戸惑ってしまう。戸惑っていると先輩は試合場所に向かい出した。まだ時間がある…よし!「せ、先輩!!海月先輩ー!」ともう視界から消えてしまいそうな距離にいる先輩に声を掛ける。けどれ先輩はすぐに気がつき、笑顔で振り返った。
「唯くんどうしたの?」「えっと…これ…渡したくて…今日誕生日ですよね…?」先輩のために選んだ動物のキーホルダー。ちょっと子供っぽかったかな…。可愛く梱包した袋を見つめていると先輩が口を開ける。「覚えててくれたの…?嬉しいな。すごいかわいい…唯くんありがとう」「いえいえ!」
せ…先輩に喜んでもらえた…!!一人で勝手に喜んでいるともう部活開始の時間になっていた。先輩に喜んでもらえたし、今日は部活がんばろう…!
────ピピー!「星乃さん!!!」「え…?」ドンっ。痛っ…顧問の声と共にボールがとんでもない勢いで飛んできた。あれ…全然集中できない…しかもさっきから海月先輩ばっかり見てる気がする…それになんだか顔もあったかいような…。
こうして僕の先輩への憧れは恋心へと変わった。