テラーノベル
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いよいよ終盤戦!
保健室の静かな空間。
窓の外では、夕方の光がゆっくりと校舎を染めていた。
翔太はベッドに座ったまま、ぼんやりと窓を見ている。
さっきまでの激しい揺れは、少し落ち着いていた。
でも、完全ではない。
世界の色はまだ不安定だ。
「……翔太」
隣で、阿部が静かに声をかける。
翔太は少しだけ笑った。
「心配しすぎ」
「するよ」
阿部は即答した。
「だって、さっき本当に消えそうだった」
その言葉に、翔太は目を伏せる。
確かに、あの瞬間――
自分の光は、完全に消えかけていた。
「……怖かった」
ぽつりと本音がこぼれる。
「また全部灰色に戻るのかと思った」
阿部は何も言わず、ただ隣に座る。
翔太はゆっくり続けた。
「でもさ」
「その時、阿部の声が聞こえた」
阿部が少し驚く。
「“消えるな”って」
翔太は小さく笑った。
「正直、びっくりした」
「あんな必死な顔、初めて見た」
阿部は照れたように目を逸らす。
「……だって」
言葉を探してから、小さく言う。
「翔太が大事だから」
静かな空気が流れる。
翔太は立ち上がり、窓の外を見る。
夕日の光が、少しだけ色づいて見えた。
「……阿部」
「ん?」
翔太は振り返る。
その目は、前よりずっと強かった。
「俺、逃げない」
阿部が息を止める。
「光が消えそうでも、怖くても」
翔太は拳を握る。
「もう逃げない」
そして、少し照れながら言った。
「だってさ」
「隣に、お前いるし」
阿部は一瞬黙ったあと、ゆっくり笑った。
「うん」
「ずっといる」
翔太はもう一度空を見る。
さっきよりも、少しだけ鮮やかな夕日が広がっていた。
灰色だった世界は、まだ完全じゃない。
でも確実に――
**光は戻り始めていた。**
🌙 × 💙
次回は最終回!!お楽しみに!
コメント
4件

えっ、ちょまってw最高すぎるw 次が楽しみだぜてことで見てくる〜