テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
※地雷さんはさよなら
※なんでも有りな方のみ
続き 、
rd × pn
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
『 しんとした檻の中で 』
ぺいんとは、もう言葉を発さない 。
それどころか、自分の名前にも反応しなくなってきた 。
rd 「 ねえ、 ぺいんと ? …ぺいんと…… ? 」
何度呼んでも、ただ瞬き一つ、そして淡い微笑み
rd 「 …… でもいいよ。 俺がいるもんね 。 もう君は 、 俺のぺいんとっていうより __ 俺自身だから 。 」
( らっだぁは嬉しそうに腕の中のぺいんとに額を擦り寄せる 。 その表情は、どこか母親のようでもあった 。 )
今では 、ぺいんとは ぬいぐるみ と 同じように扱われるようになった。
毎日着替えさせられ、髪を整えられ、手を引かれ窓際へ 。
日課のキスとハグ。
すべて、らっだぁが主導する 。
rd 「 今日も可愛いね 。 あ 、でも昨日の方が表情良かったかも …… 」
pn 「 …… 」
感情のない目。されるがままで、されることに慣れてしまった 。
rd 「 … でもね 安心して 。 ぺいんとが 動かなくなっても、 俺が全部してあげるから 。 」
・ ・ ・
やがて 、 らっだぁは ぺいんとが 自分の一部であると錯覚するようになる 。
rd 「 ねえ、 ぺいんと 。 俺が痛いとき、 君も痛い ? 俺が笑うとき 、 君も嬉しい ? だよね、 だよね? 」
返事は無い 。 けれど、もうそんなものは必要ない。
rd 「 俺分かったんだよ 。 お前はもう、俺の声でしか 、生きれないんだって 。 」
、
時は止まった 。
ぺいんとはもはや、笑うことさえしなくなった。
でもらっだぁは笑う。 いつだって笑ってる。
rd 「 お前がいなくなる なんて、考えたくないから、 お前の存在ごと 俺の一部にしちゃった 。 」
『 ねぇ ぺいんと 。 俺の体の中で 、 ずっと生きて 。 俺の心臓、 お前にあげるよ 』
感情の死と愛の飽和が交差する 、静かな最期。
。