なんてこともない
大丈夫
そう思えば思うほど、
自分の中では大きく風船は膨らんでいった
風船が割れないように、
中の空気を少しづつ、少しづつ抜く
なのに、風船には何個も何個も
爪楊枝が刺さっていく
そんなもの風船が耐えられるはずもない
風船は割れそうなことに気づいていない
あぁ、…風船は鈍感だから
なんて事ない毎日
社会人として、残業して上司の良い奴隷になって上の機嫌を取るだけ
パソコンの薄暗い青色の光を浴びながら今日も残業をする
カチャカチャと鳴るタイピング音なんて気にしないで早くって編集する事だけを考える
YouTubeなんて事も普通は社会人と両立しながらやるものでは無いと思っている
なのに、自分はそれを両立しどちらもそこそこより下になってしまうのだ
ひとつの事に集中したい
そう思いながらも今目の前にあるこの書類を完成させ明日の会議で話さなければいけない
早く完成させて早く編集して
『はぁ……』
疲れてしまう
でも、ちゃんと疲れてないなんて事ないって思わなければいけないから
そんなことを思いながらカチャカチャと決定キーを押して今日の仕事は終わった
時計を見ると今は11時、早く編集をと足を早め自分の家へと向かう
音声を合わせて、字幕をつけて立ち絵を動かす
途中でツッコミを入れたりしながら、明日出す動画を編集していると…ポンっとひとつYouTubeのコメントが気になった
『……なんやねん、コレ』
それは何百良いねも付いているコメントだった
鬱先生ってなんで我々だに居るんだろ?
必要性ないよねぇーwww
気持ち悪いのにもっと気持ち悪くなってんじゃねぇよ!!www
そんな良心なんて無いコメントが沢山あった
それだけなら慣れてるし、全然良かった
だけど、……低評価も一つも付いていないし通報している人も居なかった
息が詰まった…、それを理解するのに数秒も要らなかった
彼奴らの中で、彼奴らの縁の中で俺は、ただ要らないだけの邪魔な奴だと思われてた?
周りからみたらそうにしか見えないように、……そう見られてたって思ってしまう
なんて事ない、大丈夫だって思ったって限りがある
自分を落ち着かせようとしたって頭の中でフラッシュバックする
小さな出来事だって、全部が頭の中で再生される
痛くて、苦しくなったって、見た目が変わらないから相手も分からない
ここは、自由になれるから、ここは自分達だけが主役になれるから、ここは幸せになれるなんて彼奴らは言ってくれたけど
何が主役だ、何が幸せだよ
コメント
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神作品発見しましたフォロー失礼しますっ!
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