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先生〈えー、今日で悠さんが転校します。悠さん、お別れ会の挨拶を……〉
結局数日が経った
あの子とは1度も喋らなかった……
いや、喋れなかったんだ……
悠〈…………えっと……い、今まで……ありがとう……ございまし……た……。〉
悠はずっと俯いたままだった
小さな声で皆には聞こえだろうか
先生〈……はい、それでは次皆さんから一言ずつお別れの言葉をお願いします〉
生徒〈えー……ありがとう……〉
一人一人生徒達がお別れの言葉を言った
悠は冷や汗をかいていた
それもそうだろう。
だって、次はあの子の番だから
ガタッ
ビクッ!
悠〘絶対怒ってるよね……もう、自分の事なんてどうでもっ……〙
??〈……悠さん、今まで仲良くしてくれてありがとうごさいます。僕、悠さんには凄く勇気を貰えたんです。悠さん……僕のこと……っ!〉
蓮〈蓮のこと……ずっと忘れないでね!!何があっても僕はずっと君を忘れないよっ!〉
悠〈っ!……?〉
悠〘何で……何で怒らないの?……何で……〙
蓮〈……以上です〉
悠はあの子の……蓮の言葉が頭から離れなかった
悠〈っ……うっ……グスッ……〉
さっきまでビクビク怯えてた悠だったが
蓮の言葉を聞いて泣いていた。
嬉しいのか寂しいのか気持ちが分からなかった
だけど一つだけ言えることがあった
ーーなんで怒らなかったのーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
志乃〈さぁ、行くわよ〉
悠〈……うん、〉
悠は志乃の手を握り門に出ようとした
その時だった
バタバタバタバタッッ
蓮〈悠さん!!!〉
悠〈……え?〉
蓮〈ハァハァハァ……良かった……まだ居たのですね!〉
志乃〈あら、貴方は……フフッ……悠、最後に話してきな〉
悠〈え……あ、……おか……さん……〉
志乃は門の出口前で待っておくことにした
悠〘い、言わなきゃ……謝らなきゃ……〙
悠はビクビク震えていた
手に力が入り顔も青ざめていく
悠〈……あ、っ……ご、ごめんなSっ……〉
蓮〈悠さん!!〉
悠〈……?〉
悠の言葉が遮られてしまった
悠〘あ……タイミングが……い、言わなきゃ〙
悠はカタカタと震えていた
すると、蓮が口を開けた
蓮〈……悠さん……その、転校寂しいです……〉
悠〈あ……う、うん……〉
蓮〈悠さん……覚えてますか?……入学式の頃〉
悠〈え……?〉
蓮〈入学式の頃、僕が悠さんの事を見ていたのを……〉
悠〈??〉
蓮〈僕……初めて見た時から悠さんの事、綺麗な子だなって思っておりました、素敵な人でとても美しかった……〉
悠〈……え……〉
悠〘な、なんの話し?……〙
蓮〈それで、その後ずっと僕は悠さんの近くに居ました……それはですね、僕が……ずっーーと、悠さん。〉
蓮〈貴方が大好きだから……です……〉
悠〈……え?どゆこと……〉
蓮〈っ……だ、だからですね!?そ、の悠さん!!〉
ガバッ!!
悠〈!!〉
ギュッ
蓮〈こういう事です……///〉
悠〘え、え、え、自分の事が好き……?蓮……君が……っ……〙
悠は顔を赤らめた
突然抱きしめられ告白されたのだから当たり前だ。
蓮〈だからね、悠さん……〉
悠〈……え?〉
スッ……
蓮〈……………………………………。〉
サァァァ……
風で当たりが揺らぐ……
それと同時に悠の目の前は一気に暗くなっていった
悠は確実に聞こえていた
周りは放課後だから少しばかりは騒がしかった
だけど顔を耳まで近く囁かれた言葉は悠の心に冷たく突き刺さった……
ーーーー許さないーーーー
第27話 終わり