テラーノベル
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ゴミ袋の山から
路地裏の電話ボックスへと続く
引き摺られたような血の痕
その中には────
血塗れのレオンがうずくまっていた
『カールが殺られた……?ま…まさか…』
呼吸をする度に肺が強く痛み
受話器を持つ手が震える
『生体反応が…消えた……?じょ…冗談よしてよ…そういう嘘ならバーでいくらでも……』
ボタボタボタッ………
『う゛っ………』
口と鼻から溢れ出る大量の血
頭が真っ白になって何も考えられない
電話越しから聞こえる声も
意識と共に段々と遠のいていく
『分かった…いずれ落ち合おう……』
『いずれ……必ず………』
第16話【目覚め】
『ッ───こ、ここは………』
レオンが目を覚ました先は
妙に甘い匂いのする部屋だった
(っ…なんだ……?まるで、金木犀のような……甘い…とにかく良い匂いが………)
体はふかふかなベッドに沈み込み
気を失った時より痛みも柔らいでいる
その横には────
紅い紋章を刻んだ豊満な美女
“ヴァトリーヌ・ベイ・カネッサ”
が編み物をしながら座っていた
『あら……随分とお疲れだったようねェ……?レオンくん』
目覚めたレオンに気が付いたカネッサは
脚を組み替えてレオンの方に向き直る
『か…カネッサ……?どこだ…ここは……』
『私の部屋よ…バーの二階にある……あら?レオンくん来たことなかったかしら』
『そ…そそ…そうか……助かった……』
慌てたレオンが ベッドから立ち上がると
カネッサは口角を上げて言う
『あらら…もう起きちゃうの?まだ寝てけば良いのに……減るもんじゃないわよ?』
『いいや……ボクの部屋で寝る』
バタンッ………!!
そうしてレオンが乱暴に扉を閉めると
カネッサは悪びれもせず甘い声色で囁く
『フフッ…思春期のお子ちゃまには刺激が強すぎちゃったかしら……』
レオンは部屋を出て四回の深呼吸をして
ふとカレンダーを確認する
(そんなバカな……!ボクが気を失った日から10日も経ってる…どんだけカネッサの部屋で寝てたんだボクは………)
気付くと服もタンクトップに変わっており
血塗れのスーツはベランダに干されていた
(か、過保護すぎだろ……まぁいい……)
勢いのまま自室のソファに寝転んだレオンは
天井を見つめながら動かなくなる
(……ボクは…国家異能師に勝てるんだろうか……あんな連中に………)
(あそこまで強いとは思わなかった…あの異常なまでの “執着” と “熱意” ………)
(それに……あんなに痛いなんて……顔面を殴られるのが………)
レオンは痛感した────
初めての敗北と、死への恐怖を
(ッ………ただ……ボクは………)
『国家異能師が許せないッ………!』
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コメント
1件
うわ、第16話、一気に空気が変わったね……。レオンが初めて敗北と死の恐怖を味わって、カネッサに助けられたシーン、すごく印象的だった。あの甘い金木犀の匂いと、血まみれの緊迫感のギャップがたまらない。カネッサの「思春期のお子ちゃま」って台詞、絶妙な距離感で笑っちゃったけど、でも彼女の実力や背景がもっと気になる。それにしても10日間も気絶してたなんて……国家異能師の“執着”と“熱意”って表現、本当に怖かった。次が待ち遠しいよ!