新曲の振り付けにメンバーが集まってくる。稽古場を押さえられるのが数回とあって、メンバーは一回一回を真剣に受けていた。
「今回のもキツい〜。」
佐久間の言葉に急に康二はポロポロと泣き出した。
「どうしたの!?」
「グズッ……。」
素早く深澤がタオルを持って近寄り、ジェスチャーで合図すると各々休憩になった。康二と外へ出て事情を聞く。
「どうした?躓いてる所なかったと思うけど。」
「……全然出来ひん。」
「そう?気にしすぎじゃない。」
「うまくいかへんねん。」
康二は頭を振って俯く。
「大丈夫。康二は出来てるよ。」
「ほんま….?」
「うん。でも体が疲れたのかもね。ちょっと休憩して落ち着こ。」
「うん…背中ポンポンしてくれる……?」
「もちろんしてあげるよ。大丈夫だからね。」
「……やっぱ抱き付いてええ?」
「いいよ。」
「ふっかさーん…グズッ」
「よしよし。」
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