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#恋愛
ばたっちゅ
19,952
桜城
270
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#SFファンタジー
星崎 ヒロア
1,117
桜 弍鬼達が走り出したと同時に、御子柴桜が刀を構えると本城紫乃は、自分達の背後にいる神主に声を掛けた。
「神主さん、アンタは下がってな」
本城紫乃の言葉を聞いた神主は、「えっ、えっと…?」って言いながら口をパクパクさせて動かないでいる。
「桜の邪魔になるから下がってろって言ってんだ」
カチャッ、パンパンッ!!!
ブシャアアアッ!!!
「ギャアアアッ!!!」
神主の背後から現れた鬼に向かって、本城紫乃は銃口を向けて引き金を引く。
弾丸を受けた鬼の体から勢いよく血が噴き出し、大量の返り血が神主の顔に思いっきりかかる。
「うわああああっ!!!ち、血がっ!!!」
「だから最初に言っただろ、邪魔になるって。言い方をきつくしないと分からなか?戦力にならない人間が居ても、邪魔になるだけなんだよ」
「も、申し訳まりませ…」
「この女は俺が食う、邪魔するなああああっ!!!」
興奮状態の鬼は爪を鋭くし、御子柴桜に向かって腕を振り翳した時、一筋の光が走ると振り翳された鬼の手が地面に落ちる。
ボトッ。
「は?」
ブシャアアアッ!!!
鬼が自分の腕を斬り落とされた時、傷口から青色の血液が噴き出し、「俺の腕がああああっ!!!」と傷口を押さえて悶え苦しみ出す。
「お、おいっ、来るなっ、来るなっ!!!」
「…」
「ひぃっ⁉」
ブンッ、ブシャッ!!!
目に涙を浮かべている鬼にゆっくり近付き、御子柴桜は容赦なく刀を振り下ろして首を跳ねた。
「あの女、本当に首を落としやがったっ!!!」
「一斉に襲えば、女の事を殺せるだろっ、行くぞ!!!」
「「「キイエエエッ!!!」」」
鬼が数人、束になって御子柴桜に襲い掛かる為に走り出し、片足を一歩前に出した御子柴桜は腰を低くして呼吸を整える。
閉じていた瞼を開け、御子柴桜は向かって来ている鬼達の元に走り出した姿を見た神主が声をあげた。
「桜様っ⁉何をなさる気ですかっ⁉」
「黙って見てな」
バンッ!!!
騒ぐ神主の肩を押さえて体勢を低くさせ、本城紫乃は妖銃を構えて自分達に向かってくる鬼達に向かって引き金を引く。
鬼達と御子柴桜が対面し、御子柴桜は構えていた刀を鬼達の首元に向かって刃を横に向けて振り翳す。
ブンッ、ブジャァァァァ!!!
御子柴桜に向かって来た鬼達の首が一瞬で斬り落とされ、首を失った胴体は御子柴桜の足元で倒れる。
返り血が制服の袴に思いっきりかかり、手の甲で頬に付着した血を拭いながら鬼達に視線を向けると、鬼達は額に冷汗を流す。
「鬼達が桜様の事を怖がっている…」
「だから、下がってろって言ったろ。今、桜はスイッチが入ってる。俺達の言葉なんか、桜の耳に入っていないさ」
本城紫乃の言う通り、神主との会話が御子柴桜の耳には入っておらず、妖刀である血桜を使用している時のみ集中力と霊力の二つが高まる。
妖怪退治に行く時の御子柴桜は戦闘用のスイッチに切り替わらり、口数が減って目の前にいる妖怪を退治する事だけに意識を向けていた。
【あたしの目の前にいるのは悪い妖。だったら、迷う必要はない】
「式神破軍」
ボンッ、ボンッ!!!
御子柴桜がそう言うと、目の前で白い煙が立ち込め、中から自身の式神であるシロとクロの二匹が現れ、御子柴桜は刀を構え直す。
鬼の大群を率いている大将と思われる紫色の大柄の男が御子柴桜を恐れ、しどろもどろになりながら鬼達に指示を送る。
「お前等、さっさとアイツ等をやれ!!!あんなガキにやられてたまるか!!!」
「「はっ、はい!!!」」
神主の側にいた本城紫乃はすぐに御子柴桜の隣に並び、集中力が高まっている御子柴桜は本城紫乃に視線を向けずに口を開く。
「一気に片付けるよ、紫乃」
「了解、お姫様」
御子柴桜は先陣を切るように鬼達の群れに向かって走り出し、目にの前にいる一体の鬼の首元に向かって刀を振り下ろす。
ブンッ、ブシャアアアッ!!!
首元を斬られた鬼は悲鳴を上げながら、血を噴き出して地面に倒れ込み、御子柴桜に恐怖を抱いている鬼達が後ろに下がる。
「グアアアアッ!!!」
「くっ、来るぞ!!!」
「この糞女ぁぁぁぁ!!!グハッ⁉」
パァァンッ!!!
ブシャアアアッ!!!
斧を持った鬼が御子柴桜に向かって振り下ろそうとした時、本城紫乃は素早く銃口を鬼の手元に向けて引き金を引き、御子柴桜はすぐさま鬼の体を斬り付けた。
ブンッ、ブシャアアアッ!!!
御子柴桜に近付こうとする鬼達を本城紫乃は次々と撃ち、御子柴桜は背後を気にする事なく、鬼の対象の元に向かって行く。
【紫乃があたしの背中を守ってくれている、後ろの心配をする必要はない。】
本城紫乃とは数々の修羅場を共にし、互いの命を預け合った者同士、絶大なる信頼を築き上げた二人は戦いの中でも息の合った動きをしていた。
それは鬼達の頭の目から見ても分かるもので、御子柴桜に少しでも近づこうとする鬼が居れば、御子柴桜本人よりも先に本城紫乃が銃口を向けて引き金を引く。
式神の二匹も主の道を己の牙を使って開き、御子柴桜は表情を変えないまま向かって来る鬼を一刀両断し、鬼達の傷口から出た血を浴びた御子柴桜は冷酷で美しい。
無駄一つない可憐な剣術、所作、息遣いさえも、鬼達の頭の鬼は見惚れてしまう。
御子柴桜と言う女は戦場で血を浴びる姿は美しく、人の視線も妖怪の視線をも奪ってしまう圧倒的な存在感を持つ。
「な、何なんだよ⁉こ、ガハッ!!!」
パァァンッ!!!
「ある程度は片付いたな、お姫様」
御子柴桜の目の前にいた小者の鬼の額を打ち抜いた弾丸が、カランカランッと音を立てながら地面に落ち、本城紫乃が弾丸を入れ替えながら周りを見渡した。
額を打ち抜かれた鬼は地面に倒れ、傷口から血が溢れ石畳を血で汚していく。
残り数体となった鬼達は御子柴桜と本城紫乃の二人を見て、額から冷や汗が流れ落ち、鬼達の体が小刻みに震え出す。
「小娘、ただの人間ではないな。女一人、二十近くいた鬼達を斬り殺したか」
「その小娘に殺されるんだよ、お前は」
シュシュシュシュッ!!!
御子柴桜はそう言って札を取り出すと、数枚札が御子柴桜の周囲に浮き上がり、大将鬼を含む数名の鬼達の頭に張り付いた。
「なっ、何だよこれは⁉」
「おい、これ逃げないとやばいんじゃないか⁉」
「逃がす訳ねーだろ?」
逃げさそうとする鬼達の体に本城紫乃が持つ長くなった念珠が絡み付き、念珠を引っ張られた鬼達は顔面から地面に倒れ込む。
「俺とて、鬼達を束ねる長として意地を見せなければならない。小娘、名前は何と言う」
大将鬼が御子柴桜に声を掛けた時、御子柴桜の足元にいたシロとクロが威嚇するように唸り、本城紫乃も念珠を握り締めながら御子柴桜の前に立つ。
「御子柴家次期党首、御子柴桜」
「御子柴桜、今まで会った陰陽師達よりも腕が立つ。だが、ここで大人しく殺される訳にはいかぬのでな」
大将の鬼がそう言うと、ゴキゴキッと骨を鳴らしながら体を巨大化させ、本城紫乃とシロとクロは戦闘態勢に入るが、御子柴桜は冷静に声をかける。
「紫乃、シロとクロも下がってて」
「しかし、主!我等は主の御身を守る事が使命でございます」
「シロ、妖が人間に名前を聞いてくる時は一対一の勝負を挑んでくる時。私はこの鬼の誠意に答えなければならない、お前達は下がっていなさい」
御子柴桜は刀を構えながらシロとクロを下がらせ、本城紫乃は御子柴桜と大将鬼との一騎打ちに何も心配はしていなかった。
【桜は誰よりも努力して、誰よりも妖怪達の命を奪ってきた。だからこそ、大将鬼の気持ちに答えたいんだろう。それを俺達が邪魔をするのは野暮だ】
本城紫乃は心の中でそう思いながら、御子柴桜の小さな背中を見つめる。
彼の本心は御子柴桜を戦わせたくなかったし、こんな所にいさせたくもない事を口に出す事すら許されない立場に本城紫乃は居た。
本城家は御子柴家の忠実な番犬、主人である御子柴家の人間に意見する事は許されていない。
恋焦がれている相手を守りたいと思うのも、本来なら許されない事。
大将鬼は拳に力を入れて御子柴桜の元まで一気に距離をつめ、叩き潰す勢いで拳を御子柴桜に振り翳すが、御子柴桜は鬼の手首目掛けて刀を振り下ろした。
ブンッ、ブシャアアアッ!!!
「グアアアアッ!!!」
斬り落とされた手首の傷口から噴水のように勢いよく血が噴き出し、大将鬼が御子柴桜の姿を捉えたのは自分の頭上まで飛んでいる姿。
「なっ⁉んだと…?」
御子柴桜はクルッと体を回転させ、そのままの大将鬼の首元目掛けて刃を振り下ろす。
ブンッ!!!
刃が首元に刺さる直前、大将鬼と御子柴桜は視線が重なり、大将鬼が何か言葉を放とうとした瞬間、振り下ろされた刃が深く刺さる。
ズシャッ!!!
「「「頭っ!!!」」」
「ガハッ!!!」
御子柴桜に首を刺された姿を見た鬼達が大将鬼の事を呼び、従わせている鬼達の声に答えようとするも口から出るのは血液のみ。
大将鬼の首に刀を刺したまま御子柴桜は素早く手を動かし、呪文「急急如律令」を唱えた。
ブシャァァァァァ!!!
御子柴桜が呪文と札を額に貼られた鬼達の頭が吹き飛び、大将鬼の血しぶきをもろに浴びた御子柴桜の体が血の色に染まり、大将鬼が倒れる前に先に地面に着地する。
「桜、こっち向け」
本城紫乃に声を掛けられた瞬間、御子柴桜の集中力がようやく切れ、本城紫乃は御子柴桜の顎を指で自分の方に向かせ、顔に付いた血をハンカチで拭う。
彼の突然の行動に胸が高鳴り、顔の距離が近くなり本城紫乃の紫色の瞳が御子柴桜の茶金色の瞳を捉える。
御子柴桜の心臓がトクンッと跳ね上がり、恥ずかしさを隠す為に本城紫乃顔を逸らし、そっと口を開く。
「し、紫乃のハンカチが汚れちゃう」
「そんな事、桜は気にしなくて良いんだよ。俺が桜の顔を拭きたいんだから、怪我はなさそうだな」
「うん、どこも怪我してないよ。紫乃こそ、どこも怪我してない?」
「あぁ、俺もどこも怪我してないよ」
「桜様」
本城紫乃との穏やかな時間は、同行してきた御子柴家の使用人が声をかけてきた事で終わってしまい、名残惜しそうに御子柴桜の頬に触れていた手を離す。
御子柴桜にすぐに背中を向けてしまい、御子柴家の使用人達と神社の神主を混じれて状況の整理をする為の話し合いが始まってしまった。
鬼に喰われてしまった巫女達の葬儀の手配、神社の修理の日程を組み、御子柴桜がすぐに自宅に帰れるように車を神社の表に回すように指示をする。
「先に桜を車で休ませてくれ、葬儀の日程は巫女達の親御さん達と決めて頂けますか?神主さん」
「わ、分かりました紫乃様」
さっきまで近く居た本城紫乃が急に遠く感じ、御子柴桜は夜風に身を預けて本城紫乃の背中をジッと見つめるだけで、彼女はどうしようもなく切なくなってしまう。
【私と紫乃は御子柴家の人間が間に入れば、いとも簡単に引き剥がされてしまう。手の届く所に紫乃はいる、だけど時々、遠く感じる。これが本城家の人間に惚れたさがなのだろうか】
「桜」
不意に本城紫乃に名前を呼ばれ、驚きながら御子柴桜は本城紫乃に視線を向けると、彼の大きな手が御子柴桜の頭上に置かれる。
「後は俺がやっとくから少し休んでろ。疲れただろ?」
「うん、だけど紫乃も疲れているでしょう?」
「俺は平気だ、男だからな」
「ふふっ、疲れに男も女も関係ある?」
「桜の顔に思いっきり疲れたって書いてあるぞ?もうじき車が到着するから、表で待とう」
「紫乃様、少し宜しいですか」
御子柴家の使用人が御子柴桜と話している本城紫に声をかけ、本城紫乃は申し訳なさそうに御子柴桜に謝ってから側を離れた。
本城紫乃の言う通り、 体にどっと疲れを感じた御子柴桜は車が到着するのを待っていると、右脚首に何か違和感を感じて視線を向けると傷だらけの薄い紫色の蛇が脚に巻き付いている。
その蛇は呼吸も荒く、一目見ただけで弱っている事が分かり、御子柴桜は膝を曲げて紫色の蛇を抱き上げた。
「凄い傷だらけ…、可哀想…。野犬か野良猫に虐められたのかな」
御子柴桜がそう言うと、傷だらけの蛇がゆっくりと瞼を開けて御子柴桜に視線を向ける。
【この子、私に助けを求めてる。手当してあげれば、助かる】
そう思った御子柴桜は蛇を抱き上げたまま、到着した車に乗り込み、数分後に本城紫乃が後部座席に乗り込むと車は御子柴家に向けて走り出した。
これが八岐大蛇と御子柴桜との出会いであり、後の悲劇を呼ぶ事になる。
***
御子柴桜 十六歳
任務を終わらせて自宅に到着したのは深夜過ぎ、蛇の手当てをしてから血を洗い流す為に風呂に入り、慌てて部屋に戻る。
クッションの上に寝かせておいた蛇は、穏やかな呼吸をして眠っており、ひとまず大丈夫そうだ。
「怪我の具合が良くなったら、山に帰してあげないとね」
横になりながら蛇を見つめながら、隣に敷いた布団に入ると強烈な睡魔に襲われて、そのまま私は眠りに付いた。
ペロッ。
「ん…?」
頬を舐められた?
眩しい朝日を浴びながら体を起こし、微かの妖気を感じて護身用の短剣を持って視線を向けると、布団の上に昨日保護した蛇が乗っていた。
この蛇から妖気を感じる、昨日は体が弱っていたから感じなかったのかと状況を整理する。
あんなにボロボロだったのに、殆ど完治してるのは妖怪が持ってる治癒能力が発揮されたからだろう。
「助けてくれたのか?」
「貴方…、喋れるの?」
「陰陽師のお前がどうして助けた、俺は妖怪だぞ。陰陽師は本来、妖怪達を滅するのが仕事だろう」
「私は確かに陰陽師だけど、弱ってる相手を助けるのに理由が居る?」
私がそう答えると、おかしそうに蛇が笑い出した。
「ハハハ!!!お前みたいな人間は初めて会った。名前は何て言うんだ?」
「桜だよ、貴方は?」
「俺か?俺は…、八岐大蛇だ」
「え?」
八岐大蛇…?
う、嘘…、私、まさかその八岐大蛇を助けちゃったの?
カラちゃんに、気を付けろって言われたばっかりなのに!!!
「心配するな、お前を殺したりなんかしないさ。なんせ、俺は桜の事が気に入ったのだからな」
「へ?」
ボンッ!!!
目の前に白い煙が立ち込め、中から八岐大蛇は蛇の姿から、蛇の墨が入った小さな男の子の姿になって現れる。
「大妖怪と呼ばれて居たが、今は力がない。それに…、仲間も封じられて居るしな」
「だけど、どうして人間の姿になれるの?八岐大蛇は人の形にはなれないでしょ?」
「あぁ、この体は借りてるだけだ」
借りてる?
人の姿に化けれるのは下級妖怪のみ、強妖怪達は強大な妖力がある為、人に化ける前に己の力のみで人間を殺せる力があるからだ。
だが、稀に人間を殺して死体となった体に乗り移る強妖怪も中には居て、八岐大蛇はこの方法で体を借りたんだろう。
もし、そうだとしたら八岐大蛇を野放しには出来ない。
「殺したの?」
私は声を低くして八岐大蛇を見つめると、八岐大蛇は苦笑しながら私の質問に答える。
「桜の考えて居るような事はしてないさ。山小屋で死んで居た子供の体を借りているだけだ」
信用して良いのか…。
そんな事を考えていると、急に八岐大蛇が跪き手を握ってきたのだ。
「急に手を握って、どうしたの?」
「お前に信じて貰えるようにする。俺は桜に嫌われたくないからな」
大妖怪がこんな事を言うとは思わず、思わず固まっていると襖がいきなり開き、紫乃が部屋の中に入って来た。
「桜?、起きてるのか?入るぞ?」
「し、紫乃⁉いきなり女の子の部屋に入るのは…」
「悪い、体に触る」
「え⁉」
紫乃は私の言葉を聞かずに、力強く抱き寄せて八岐大蛇に銃を突き付る。
カチャッ。
「お前、妖だな。どうやって屋敷に入って来た」
紫乃はそう言って、八岐大蛇に冷たい視線を送りながら銃口を近付けた。
「答えろ」
「昨日桜が連れて居た蛇さ、お前も桜の隣で弱っている俺を見ただろ」
「その入れ墨は…、八岐大蛇か」
「紫乃!!!この子は何もしないよ」
「鴉天狗が言っていただろ?気を付けろって、桜は優しいから危ないんだよ」
こういう時の紫乃が私の言う事を聞かないのは、心配しての事だって分かってる。
だけど…、何もしてない妖怪をここで殺す事は出来ない。
「紫乃と言ったか?俺は桜に何もしないよ。むしろ、気に入っているから出来ない」
八岐大蛇の言葉を聞いて紫乃は驚き、八岐大蛇は紫乃の瞳をジッと見つめた。
「銃を下ろしてくれないか?桜が大切にしている人間を傷付けない」
「紫乃、お願い」
「…」
私の言葉を聞いた紫乃は、八岐大蛇の事を睨みつけながら渋々銃を下ろした。
カチャッ。
「様子見だ。少しでも桜に変な事をしたら殺す」
「あぁ、肝に銘じておく」
「紫乃…、ごめんなさい…」
紫乃の顔を見ながら謝ると、紫乃はポンポンッと優しく頭を叩き、優しい笑みを浮かべてくれる。
「良いよ。桜のそう言う、お人好しな所も知ってる」
「お人好しって…」
「そのままで良いんだよ、俺がお前を守れば良いって話だ」
「そう言ってくれて嬉しい、ありがとう紫乃」
そう言うと耳を赤くした紫乃が、乱暴にあたしの髪を撫で、その光景を八岐大蛇はジッと見つめて居た。
コメント
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うわあ、第37話、めちゃくちゃ熱かったですね!桜の戦闘モード時の冷酷さと美しさのギャップに惹かれました。特に紫乃との連携プレイが息ぴったりで、お互いを信頼し合ってるのがひしひし伝わってきました。それだけに、戦い終わった後の距離感の切なさにも胸が締め付けられます…。 そしてまさかの八岐大蛇を助けちゃう展開!「弱ってる相手を助けるのに理由が居る?」っていう桜の台詞に彼女の優しさが詰まってますね。紫乃の警戒心も分かるけど、この出会いが後に「悲劇」を呼ぶって伏線が気になりすぎます。続きが楽しみ!