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これは夢の話なんですが、あまりにもリアルで、今でもゾクッとする感覚が残っています。
3人組の男子が、真っ暗なトンネルを歩いていました。
足元くらいしか見えないほどの暗さ。懐中電灯もなく、頼れるのはお互いの気配だけ。
先頭を歩くのは、テンション高めの2人。
残る1人は少し遅れて、その2人の後をついて行っていました。
しばらく進んだところで、先頭の1人が急に立ち止まりました。
「……なんか、聞こえた?」
そう言って耳を澄ますと、後ろの子がブツブツと何かをつぶやいているのが聞こえました。
何かを読み上げるような、つぶやき。
2人が不思議に思って振り返ると、その子はうつむきながら喋り続けていました。
耳を澄ますと、それはトンネルの先にある“ある村の歴史”のようでした。
――18XX年、村で火災が起き、多くの家が焼失。
――数十年ごとに、また火災や事故が繰り返され……。
不気味なほど淡々と、村の過去を語る声。
まるでそこに住んでいたかのような口調で、次第に現代に近づいていきます。
そして、その子が話す“次の日付”が、今日の日付になったとき。
2人は心臓が凍るような感覚に襲われました。
ここにいてはマズい。
何もわからないけど、逃げなきゃ――
そう思って足を動かそうとした、その瞬間。
「ボッ」
周囲が赤く照らされ、光に浮かび上がったその子の姿が見えました。
しゃがみこんで、こちらを見上げながら、にやりと笑っています。
そして、彼の手元には――
トンネルの先に続く死体のようなものに、火をつけようとしている姿がありました。