テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
さらにクインはこう考えた。クインの心の声「今ルシアが着てる全身の青紫色のファッションは彼女の江戸っ子風の毒舌な性格を反映している。あと彼女の長い黒髪のオールバック風のポニーテールが非常に長いのも一匹狼感を強調するため…あと彼女はセクシーな服を嫌い、可愛いドレス、花、母性といった女性らしさを押し付けられることも嫌いだと言ってたな。だからフリーク州の映画スタジオで自由な演技ができるってわけか。『情熱的な役、カルテルの家族役、セクシー役を演じるのはでぇ嫌ぇだとルシアはガキの頃』にそう言ってたな」
2人が休む時。
クイン「そう言えば、お前の部屋に工具がいっぱいあるんだけどよぉ見てて気になってしまったんだよね」
ルシア「私はガキの頃から大工やDIYが好きなんだよ。だから今のテーブルと椅子があるのは私の手作りという訳だ。」
クイン「他にもルシアさんってガキの頃はフリーク州で虫籠使って虫をよく捕まえて丸焼きにして食べたんですか?」
ルシア「ああ、そうだ。虫はタンパク源だからな。それからグリーンイグアナっていう外来種も栄養が豊富で鶏肉みてぇな味がするらしいから好奇心で虫取り網でゲットしたことを覚えてる。でっそれをパパがダンパウにして作ってくれたな。」
クイン「そうだったんですか。」
それから1時間後
肌を露出するのが嫌いなルシアが軽快な長袖長ズボンのスポーツウェアを着て、「今日から**『ラウェイ』**を始める」と言った。
クイン「格闘技?やったことないし、過激過ぎんだけど!!」
ルシア「それじゃあ行くぞ、クイン。」と言って始めるのだった。体格差、俊敏差、知性、精神性に圧倒されてボコボコに倒れるクインだった。真剣な表情でクインを見つめるルシアだった。
慣れない格闘技をクインが何時間以上もかけて最愛のパートナーであるルシアと向き合い続け、挑むのだった。
ルシア「よく頑張ったな、バカクイン。」と言って青汁を飲むルシアだった。
クイン「マチズモに対抗するってこのことだったんだねぇ」とアザができながらも喋るのだった。」
ルシア「悪くねぇ。これは演技じゃねぇからな。演技だったら多少は手加減しねぇといけねぇから、本気でここまでやり合えて最高だわ。」
クインが涙を流し、鼻水を垂らしてこう叫んだのだった。「俺の理想のお姉ちゃーああん!!」とルシアに抱きつこうと迫った。
ルシアはいつもの冷静さを保ち、「バカ、汚ねぇぞ。そもそも私はお前ぇのお姉ちゃんじゃねぇし。私より一個年上で、私のバカ旦那だろうが」と冷たくあしらい、クインのおでこをデコピンして「パチンッ!」と飛ばすのだった。
クイン「……やっぱり、ルシアさんのデコピンは……ミャンマーのパヤー様のように……重みがあるぜ……嬉ぴー!!」
※ここで回想シーンを終わります。
それから1週間後
クインはモルモンコオロギが入った2個の掃除機を持ち、靴と靴下を脱ぎながら玄関を上がった。
音を立てずにクインはリビングにつき掃除機のモルモンコオロギが入ったタンクを「スポッ!」と音を鳴らしながらキッチンにあるプラスチックの保存容器を2個取り出し、中に大漁のコオロギを収納。そして冷蔵庫に保存。
ルシアの母親「よく頑張ったじゃねかよ、クイン。あとはお前ぇに任せる。お前の作るチャプリネスが楽しみだからな』
クイン「お義母さんとお義父さんは何の仕事をしてるんですか?」
ルシアの母親「あたい?あたいは大工の仕事をしてるのさ。夫は在宅でオンライン秘書をやってる。あいつは人付き合いは苦手だからな」
クイン「クスッ。…虫が嫌いな彼らしいですね。そう言えば、お義母さん。あなたの名前のガエルさんのスペルはなんですか?」
ガエル「G-A-E-Lだ。意味は光。旦那のパズはP-A-Zだ。意味は平和。」
クイン「じゃあルシアって名前も光って意味じゃないですか?」
ガエル「私とパズが娘にルシアと名付けた理由は、私が夜明けに彼女を出産し、彼女に世間のマチズモやステレオタイプに屈せず一人の人間としての輝きを持って欲しくて名付けたんだよ。例え、フリーク州という比較的恵まれた場所で生まれたとしても。さあ休憩するぞ、クイン。」
それから12時間後。
クインは冷蔵庫から冷えているコオロギが入っているパックを取り出し、フライパンに「ドバッ!」と詰めてチャプリネスを作るのだった。
クイン「唐辛子と塩をサッ!サッ!っと入れて。にんにくとレモン汁も入れるか..」
かき混ぜていくと「ジューゥゥゥゥゥ!!!!」と加熱した音が鳴りながらも香ばしい甲殻類に近い匂いが漂うのだった。
そしてクインは冷蔵庫にあるパズが捌いた外来種であるアジアコイの切り身を鍋の中にある**『ヒン料理』**というカレーに詰め込んで加熱するのだった。
それからガエルが海で仕留めた外来種のワカメを小麦粉の中に入れて天ぷらにするのだった。
ガエル「おーい。パズ、クイン。ルシアが帰って来るぞ。クイン、メシはできたか?」
クイン「もう終わります!!」
ルシアがドアを「ガチャッ!」と開けて帰って来るのだった。
そして、朝の時間にモルモンコオロギを収穫してできたチャプリネスとアジアコイのヒン料理、さらにはワカメの天ぷらを家族4人で召し上がった。
パズ「ヒィッ!!虫よ!!私には無理よ!!」
クイン「大丈夫ですって、お義父さん。虫なら俺らに任せてくれれば!!」
ルシア「いい匂いじゃねぇかよ、クイン。さてと、メシでも食うか。」
そう言って食卓を囲みながら4人で夕飯を食べた。
クインの心の声「基本右手でご飯食べるんだよね。左手はテーブルの下に置いとけって。最初俺がここに来て、ご飯食べる時に言われたな」
食後、お腹いっぱいになったルシアが、満足げにワカメの天ぷらの衣を指でつまみながら
ルシア「……おい、バカ。今日のアジアコイ、泥臭さが微塵もねぇじゃねぇか。……合格だ。明日も、私を満足させてみせろよ」とツンデレモードにクインに迫り、クインの頬に付いたソースを無造作に拭ってあげた。
クイン「ルシアさんの指先……合格点……嬉ぴー!!」と、鼻血を堪えながらパズと一緒に片付けを始めていた。
クインの回想シーン。1週間程前。
ダイニングのテーブルに
クインが左手でシャコの丸焼きが乗っかっている皿を取り出そうとするとルシアが「やめろ、バカ。左手は使うんじゃねぇよ、下に置けよ。」と右手の人差し指でクインの左手首に触れるのだった。
パズ「左手は不浄とされてるのは、左手がトイレの排泄処理によって穢れを伴う行為に使う宗教的な役割が根強いからよね。」
ガエル「ただ、もし左手を使う時は必ず『左手ですみません』と断りを入れるか、右手で左手の手首を支えるような仕草をするのが礼儀だからそれを忘れんな。わからなかったら聞けばいいからな」
ルシア「世代間もあって私たちみてぇな若い世代や都市部に住んでる人たちはフォークやスプーンを使うのが一般的だな。」
回想が終わり、クインはこう独白していた。
クインは左手首をさすりながらこう言った。
クイン「あの時、ルシアさんに指で押さえられた感覚……今でも残ってるんだよなぁ。……だから俺の左手は、今でも彼女の命令を忠実に守ってるんだ」
ルシア「……何ニヤついてやがる。左手が寂しいなら、後でラウェイのミット代わりに使ってやるよ」
クインの心の声「左手も鍛えられる……嬉ぴー!!」とニヤニヤしていた。
コメント
1件
うわっ、今回もクインのルシア愛が爆発してて尊すぎた…!「理想のお姉ちゃーああん!!」って抱きつこうとするところ、完全にデレデレのバカ全開で笑ったし、デコピンで「嬉ぴー!!」ってなるの最高すぎる。 それにしても、ルシアの家族との食卓シーンめっちゃ温かかった。チャプリネスやヒン料理、ワカメの天ぷらとか実在感あってお腹空いてくる…。左手の文化の話も細かくて、異文化恋愛ものとしての深みが増してるよね。 あと、ルシアがツンデレでクインの頬のソースを拭ってやるところ、地味にドキッとした…ああいう無自覚な優しさが刺さる。次も絶対読みたい!