コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
深い眠りに落ちていた。
たぶん朝方だったと思う。布団の中を何かがもぞもぞと動いて、俺はその気配で目を覚ました。ただ、意識は覚醒していたけど、眠すぎて瞼を持ち上げることはできなかった。
でもわかる。
足元から静かに這い上がってくる、このもぞもぞの正体は、彼女だ。布団の中で、彼女は黙って俺のパジャマのズボンに手を伸ばし、下半身の膨らみを触った。俺のアレは、最初からそうだったのかそれとも触られるうちに変化したのかはわからないけど、とにかく、はちきれんばかりに硬く膨らんでいた。
彼女に撫で回されながら、俺は期待と興奮でいっぱいになる。
早く次のことをしてほしい。早く。
目を閉じたまま布団の中の、いやらしい彼女の顔を想像してまた興奮した。俺の気持ちを汲み取ったかのように、彼女がズボンとパンツを同時に脱がした。柔らかな手が、俺のアレを優しく包んだ。思わず「うっ⋯」と声が出かかる。慌てて呑み込んだ。ダメだ。寝たふりをしなきゃ。その方が、お楽しみは長く続くはずだから。俺は心の中でだけ、声を漏らすことに決めた。
無言の彼女が、片手で撫でるように俺のモノを上下した。
ぎゅっと握るわけでもなく、かといって触れるだけでもない。絶妙すぎる力加減。
(⋯っ⋯⋯)
擦るスピードが徐々に上がる。
(っ⋯、は⋯ぁ⋯⋯っ⋯)
だんだん、摩擦の気持ち良さに耐えられなくなってきた。
(⋯ヤバい、出そう⋯)
もっと楽しみたい、でももう限界だと思ったとき、彼女がパッとその手を離した。
(⋯ん⋯はぁ⋯)
イカずに済んだと安堵したのも束の間。今度は小さく、生ぬるい舌がちろちろ周りを這った。
(っ⋯⋯!)
舌はやがて下から上にゆっくり移動して、たっぷりの唾液とともに俺の先端を包み込んだ。
布団の中から、じゅぽじゅぽとアレをすすり上げる音が聞こえた。彼女の動きは緩慢だけど無駄がない。噂どおり、男を生殺しにするという言葉がぴったりだった。
あっという間にまた、昇りつめそうになる。
(⋯く⋯だめ⋯イク⋯)
言葉の代わりに彼女の頭に手を伸ばした。すると彼女は俺のアレから口を離して、初めて「ふふふ」と微笑んだ。鈴を転がすような、柔らかく耳障りのいい声。そうだ、この声は⋯
「私もしたくなっちゃった」
思考がまとまらないうちに、彼女は細い腕を俺の首に巻きつけた。耳にふうっと息を吹きかけられる。
「このまま、して?」
あとちょっと、あとちょっとで何かがわかりそうなのに。甘えるように囁くから、いつまでも答えにたどり着けない。
本能のまま彼女の下腹部に手を伸ばす。なぜか下着は履いていなくて、指がするりとナカに入った。
「⋯ん⋯⋯、っ⋯⋯ぁ⋯、その指とっても気持ちいい⋯」
(俺、もう我慢できないです⋯)
「私も⋯早く挿れて⋯」
彼女が腰を浮かせて、俺のモノをそっと握った。
(えっ⋯生で⋯?)
「うん、今日は大丈夫だから」
(でも⋯)
「一緒に気持ちよくなりたいの、」
⋯?!
一瞬で我に返る。そうだ。俺、この人とはできない⋯!絶対ダメなんだよ。だってこの人は⋯!
重い扉をこじ開けるように、やっとの思いで薄目を開けた。でも間に合わなかった。
佐久間の彼女の〇〇さんは、俺に跨り、腰を沈めた。次の瞬間、言葉にならないほどの快感が、全身を秒速で突き抜けた。
「⋯ーーーん!!!!」・・
「いつまで昼寝してんの?そろそろ行くよ〜」
「え、ええ、、」
「えっ何?動揺しすぎ!ウケんだけど!」
呼びかけていた。咄嗟に身体を起こし、下腹部を確認する。布団の代わりに私服のカーディガンが掛けてあった。
中身にも異常はない。
死ぬほど安堵した。ぐるりと周りを見渡せば、いつものスタジオの休憩室で。どうやら俺は、昼飯のあとここのソファで寝てしまったらしい。
「ねぇ、悪い夢でも見てたの?笑」
「な、何で?」
「ちっちゃい声で、うっ、とかダメだ、とかう なされてたから」
「あ⋯ええと⋯それは⋯」
もしかして疲れが溜まってるんじゃない?と親友が心配そうに俺の顔を覗いた。いや、溜まってるのは疲れじゃないんだ⋯。「そういえばこれ終わったら、○○といつもの店でメシ食う約束してるんだけど一緒に来る?」「○○さ⋯いいいいいや俺はいい⋯!今日は遠慮しとく」親友の彼女でいやらしい夢を見てしまったという罪悪感は、妙な興奮と背中合わせで。申し訳ないけど、最後まで見てみたかった気もするなぁ。
なんて、
口が裂けても言えませんが。