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「り、りうら!」
「なーに?まろ」
「……これ /」
「花束?」
「マルベリーとスターチス?」
「うん…ね、りうら」
「なに?早く言ってよ!」
「おとなになったらさ、」
「け、」
「…いいよ」
赤「〜〜ッ!」//
ガバっと音を立てて、起き上がると、思いっきりベットから転げ落ちそうになる。
赤「ぅわっ!…と」
なんとか体制を整えつつ、自分の顔に触れてみる。
鏡を見なくてもわかる、ものすごい赤い。
赤「なんでぇ…//」
最近、同じ夢を見る。
幼なじみのまろとの、幼少期の約束のこと。
毎晩こんな夢見てたら、心臓に悪すぎるって!
赤「はぁ…/」
ようやく顔の体温が戻り、心臓も落ち着いたころ。
いきなりドゴっと音が響き、部屋のドアが思いっきり開く。
赤「ビクッ」
「ほら、朝だよ!起きて〜!」
言ってるテンションとやってるテンションが合わないこいつは、
「お兄ちゃんが直々に起こしに来たんだよ!ほら起きろ!」
…
赤「うるさい馬鹿!毎回蹴破ってくんな!
あと一応私女の子ね!?そういう入り方良くないと思うんだけど!」
桃「なんだと!お兄ちゃんに向かって馬鹿とはなんだ!」
朝から乙女の部屋に入ってくるこいつはないこ。りうらの3つ上の兄だ。
いやテンション高すぎだろこの兄。
桃「いや、でも本当に急げよりうら。
今日はモンタギュー家たちと舞踏会だぞ?」
舞踏会? 今日? モンタギュー家と?
…は?
赤「え、今何時?」
桃「10時」
赤「舞踏会って何時から?」
桃「17時からだけど…13時くらいには出発するよ」
桃「…え、りうら…?」
急に黙ったりうらの顔を心配そうに覗き込むないくん。でも今は構ってらんない
赤「ないくん部屋出て!」
桃「えどした、りうら」
赤「乙女が着替えるから!」
桃「え、あのちょ」
ばたん!
強引にないくんを締め出すと、勢い余った力が抜け、ヘナヘナと座り込む。
モンタギュー家と舞踏会…!なんてこと忘れてたんだりうらは!
まろことイフの本名はモンタギュー・イフ
そう、まろはお坊ちゃんなのだ!
まぁりうらもキャピュレット家のお嬢様だし、ないくんもお坊ちゃんなんだけど
お互いがそんな立場だから 、りうらたち小さいころからよく遊んでたんだよね
…とそこまで考えて、さっきみた夢を思い出す
赤「ぅぅ〜〜//」
実はりうらは、まろに恋をしている
最近こそ会えていないものの、それまではずっと一緒だったんだから自然なことかもしれない
そんなまろが言ったあの約束
でも、それは何せ幼少期の話
まろが本気だったのか、覚えているかすら分からない話だ
赤「覚えてて欲しいなぁ…/」
ポツリと呟いて、りうらは舞踏会に着ていくドレスを選び始めた