妹「邪魔するぞー。」
輝「邪魔するなら帰ってー。」
妹「あいよー。」
返答を聞き、襖を閉じようとした時に改めて振り返る。
妹「客人を無条件で帰らす奴があるか。」
そんなセリフと一緒に輝夜の居る部屋に庭から蹴り入った。
輝「あら何よ、邪魔するって言ったのはアンタじゃない。」
妹「あんなもん挨拶だよ。真に受ける奴いたんだな。」
輝「間に受けてなんかないわ。帰ると思って言ったら帰りそうになっただけ。」
妹「余計タチ悪いじゃないか。」
そんな感じに輝夜と喋る。私こと藤原妹紅は今、永遠亭にお邪魔していた。
近日異変が起き、幻想郷中が大変だった為、今は輝夜と停戦中だ。
輝「そんで、なんの用で来たのよ。ゲーム?弾幕ごっこ?殺し合いは停戦中でしょ?」
輝夜がきょとんとした顔で聞いてくる。
妹「まあまあ、そうがっつくな。実は今回プレゼントがあってな。これなんだが…」
それを見た輝夜またもやきょとんとする。
輝「チケット?温泉…『輪湯嘉』?」
妹「あぁ、どうやら鬼達がタッグを組んで温泉営業を始めたらしいんだ。それが今日からスタートらしく、無料チケットを配布してるって訳らしい。」
輝「なるほどね。2枚あるってことは私のことを誘いに来てくれたのね。随分とお優しいじゃない。」
納得した後、まるでプププとでも笑うかのような顔で輝夜がこっちを見てくる。
今ここでぶっ殺してやろうか…
妹「ま、まぁそう言う訳だ。どうする?私的にはほかに誘うやつもいないし、お前と行くのがいいんだが。」
輝「まあ、貴方からのお願いだしー?聞いてあげなくもないけど、慧音はどうしたの?彼女とも仲良いでしょ?」
妹「私も最初はその予定だったんだが、どうやら慧音は慧音で寺子屋の面々を引き連れていくらしいんだ。どうせ行くんだから輝夜と行ってやってくれって遠慮されちまってな。」
輝「なるほどね。それじゃ、お言葉に甘えますか。こうでもないと外にも出ないしね。準備するからそこで待っててちょうだい。」
妹「了解。」
話し合いの結果、輝夜の勧誘に成功した。
後は兎たちとかはどうなるんだろうか…
それからしばらく…
輝「準備出来たわ。」
用意をした輝夜は、さっきと同じ着物だが、襟やスカートが短くなり、所謂動きやすい格好をしていた。
輝「永琳達は鬼を探してから来るってさ。優曇華がチケットを配ってる鬼を見たらしいの。だから先に行ってあとから合流って感じよ。」
妹「なるほどな、それじゃあ行くか。」
輝「そうしましょう。」
そうして出発した。
〜少女移動中〜
そこで足がピタリと止まる。
特に何ということも無いが、そこに知ってる人間…いや、妖怪が居たんだ。
紫「あら、お久しぶりね。まさかこんな所で会うなんて。」
そこに居たのはスキマ妖怪八雲紫だった。
輝「あら、スキマ妖怪が何でここに…いや、指図目結界の調査かしら?」
その言葉を聞いて紫が驚く。どうやら当たってるらしい。流石輝夜、腐っても月の民の権力者らしい。
紫「バレるものなのね。その通り、今は幻想郷の結界に異常が無いかチェックしてるの。少し前に弄られたばっかりだしね。」
あの異変(※underlightを参照)の事か。確かに結果を弄り弄られしてたな。
だが、一つ疑問が生まれた。
妹「だが、あんた。いつもはあの式神(※藍)にやらせてなかったか?なんで今日は自分でやってんだ?」
そう、いつもこいつは仕事を全部式神に丸投げしてるはず。どうして今回ばかりは自分で仕事をしてるんだ?
紫「式神の式神(※橙)から頼まれちゃったの。」
紫「紫様!幻想郷に新しく温泉が出来たみたいなの!たまには2人を休ませたいからチケットを3枚もらってきちゃいました!今日、予定の夜は空いてますか!」
紫「なんて、言われちゃったら無理にでも起きて、予定を無くすしかないでしょう?」
まあ、あんな小さい子に言われちゃな。
輝「つまりあんたも温泉行くの?私たちもなんだけど…」
紫「そういう事になるわね。」
輝「騒がしくなりそうだわ。」
紫「好ましいでしょ?」
輝「もちろん。」
2人がニヤニヤと会話する。
元々輝夜が幻想郷に来たのもわけアリかつ、本人は月でまったりよりも、スリルがあった方が楽しいようで、度々幻想郷で感情を爆発させていた。
紫「それじゃあ、また後で会いましょう?行くのだったら自前の酒を持ってく事をオススメするわ。恐らく幻想郷中の者達が来るし、ほぼ宴だもの。」
そうアドバイスを残し、紫はスキマの中に消えていった。本当に神出鬼没だな。
輝「それじゃ、酒でも見に行きますか。」
妹「まあ…そうするか。」
少し予定変更し、良い酒を買う為に、動くことにする事にした。
コメント
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うーん好き それしか言いようがないねッ(?)