コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
白い世界を歩き続け、そいつを見つける。
そいつは、怯えつつも覚悟を持った様子で歩いていた。
そのままテクテクと歩いていき、パピルスが作った意味の無い橋の方に近付く。
さてっ、そろそろ驚かしてやるか。
オイラは人間の後ろに回り、人間の後ろにあった木の枝を破壊してみせた。
この感じ、相当びびってるな。
これなら本当にただの人間なんだろう。
ただ油断はしない。この世界は恐らくイレギュラー的な場所だ。突然ヤツがモンスターを皆殺しにしても不思議ではない。
慎重にやらないとな。
そうして、人間が橋の前まで来た。
サ「お い ニ ン ゲ ン。」
サ「は じ め て あ う の に あ い さ つ も な し か ?」
サ「こ っ ち む い て あ く し ゅ し ろ。」
そんな驚かしのセリフと共に、片手を差し出す。
人間の様子を見ると…
なんか今までとは比較にならないくらいびびってるな。
そうして、人間は恐る恐る俺に握手を返す。
その瞬間…
《プゥー》
そんな気の抜けた音があたりに響いた。
サ「ハハ…引っかかったな。手にブーブークッションを仕掛けといたんだ。」
そう言って笑ってやると…
フ「怖かった〜…」
!?
そう言って人間が座り込む。
こいつ、喋れたか…?
いや、人間の声を聞くなんてどの世界線でもなかった、つまり…
バグは成功してるみたいだな。
サ「お約束のギャグだよ。」
フ「なんだー、良かった。もしかしたら殺されちゃうのかと思っちゃった。」
サ「へへへ、そいつは最初に出会ったのがオイラで良かった。」
フ「へ?それってどういうこと?」
人間の顔が青ざめる。
というか、いつもと喋る事が違う気もするが、これもバグによるものなのか…?
まぁ、良いか。
サ「オイラの弟、パピルスは筋金入りのの人間ハンターでな。見つかったらお得意のトラップでやられちまうかもな。」
フ「えぇ!!それは困る…」
さてっ、ここで念の為の確認くらいはしておくか。
サ「お前さんはなんでここに来たんだ?遺跡の中には優しいおばさんとか居ただろう?」
発言によってはおばさんには悪いが今すぐ…
フ「僕は家に帰りたくて来たんだ…でも!おばさんはとってい良い人?モンスターだったよ!」
これは…大丈夫そうなのか?
まぁ、ひとまずは安心だろう。
サ「なるほどな、それならオイラに任せとけ、帰れるようにサポートしてやろう。
フ「え!?本当に!?ありがとう!」
サ「あぁ、まずはこの橋を渡っちまおうぜ、パピルスが作ったんたけど、これ意味無いよな。」
フ「へぇ、そのパピルスって凄いんだね、こんな橋を作っちゃうなんて。」
サ「だろ?オイラの自慢の兄弟さ。」
そうしてオイラは人間と共に移動する。
そうして歩くこと数分くらい。
目の前にちょうど良い形のランプとオイラのホットドッグ屋…監視場のある場所に来た。
記憶が正しければ…
おっ、ちょうどよくパピルスが来たな。
サ「それじゃあ、その調度良い形のランプに隠れてくれ。」
フ「う、うん。分かった…信じてるからね!」
そう言って人間はランプの裏に隠れていった。
そうして数秒後、パピルスが来た。
サ「よう、パピルス。」
パ「よう…ではぬぁぁいッ!」
声をかけた瞬間怒鳴られてしまった。
パ「パズルの調整をしておくようにと8日前に、言いつけてたのに…」
何か言ってるがよく聞こえんな。
そうだ、ランプのことでも教えてやるか。
サ「そこのランプを見てる。いいランプだろ?お前も見ろよ。」
パ「そんな暇はぬぁぁいッ!」
おっと、また怒られちまったな。
パ「ニンゲンがここを通ったら…」
うーむ、最近耳が遠いのかな?やっぱりよく聞こえないな。
だが、人気者になりたいというのは分かったからな。それなら願いの叶う方法を聞くしかないな。
サ「そんなら…このランプに相談してみるのがいいかもな。」
横目でチラッと、ランプの裏を見て見たら、人間が冷や汗を流しながら物凄い視線でこっちを見ていた。ハハ、ウケる。
パ「ちょっと!適当なこと言わないでよ!この、腐れスケルトンめッ!」
パ「毎日なーんにも…」
聞こえない、聞こえないなー。
だがこのオイラが腐れスケルトンとは心外だな。
サ「いやいや、こう見えてトントン拍子に出世していってるんだぜ。」
サ「スケルトンなだけに!?」
((効果音︰ツクテーン
パ「さむっ!」
その後もパピルスと少し話し、俺のキレっキレのギャグを言ったりして何とかその場はやり過ごした。
サ「よし、もう出てきていいぜ。」
瞬間、人間が青ざめた顔で出てきて、オイラの肩を掴んで喋った。
フ「今の何!?ていうかなんで何回か居場所のヒントあげてたの!?というか、あんな目的の為に私死ぬの!?」
…………
ハハ、ウケる。