テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
次の休日、俺たちは初めてデートらしいデートをすることにした。普段はどちらかの家で過ごすことが多かったけれど、今日は一日中一緒に街を歩く予定だ。
待ち合わせ場所に早く着きすぎた俺は、ソワソワしながらロボロを待っていた。髪型は数日前に買った新作の豚のヘアピンで決めてきた。
『お待たせ、シャオロン。』
振り返ると、シンプルな服装だけどどこか品のあるロボロが立っていた。
「遅い!」
わざと怒ったふりをしてみる。
『ごめん、実は楽しみすぎて家を出るのが早すぎて……』
照れくさそうに言うロボロの言葉に胸がキュッと締め付けられる。
「俺も楽しみにしとってん」
素直に答えると、ロボロの顔がパッと明るくなった。
映画館で恋愛映画を見て、カフェでお互いの好みのお菓子をシェアして、買い物をして……まるで普通の恋人同士みたいだ。いや、実際恋人なのだけれど。
夕暮れ時、海沿いの公園に来たとき、ロボロが突然立ち止まった。
『シャオロン』
「……?」
振り返ると、ロボロが小さな箱を取り出している。
『これ……』
差し出されたのは銀色のリングケース。震える手で開けると、シンプルなシルバーのペアリングが光っていた。
『喧嘩した時、ホンマに失ってしもたらどうしようって思った。だから……』
ロボロの声が少し震えている。
『この指輪はお守りみたいなものやと思ってほしい。俺がいつも側におることを忘れないでほしい。』
「ロボロ……」
目に涙が浮かぶ。この人は本当に俺のことを……
『つけていい?』
頷くと、ロボロが丁寧に俺の左手の薬指に指輪を通した。続いて自分の右手の薬指にも同じデザインのものをはめる。
「ありがとな……」
『ううん。これからも宜しくな。』
夕陽に照らされた指輪がキラリと光る。
「ロボロ」
『何?』
「……抱きしめて」
そう言うと、ロボロの腕が俺を優しく包み込んだ。潮風の匂いとロボロの香りに包まれて、これ以上ない幸福感に浸る。
「絶対離さんでな」
『離さへんよ。死ぬまでずっと一緒やから。』
その言葉に安心して、俺も強く抱きしめ返した。
この先、何度喧嘩しても、何度別れ話が出ても、この指輪を見るたびに思い出すだろう。この人がどれだけ自分を想っていてくれるかを。
「ロボロ」
『ん?』
「大好きやで」
『……俺の方がもっと好きやから』
二人の笑い声が夕暮れの海辺に響き渡った。もう二度と手放さない。これが俺たちの永遠の約束だから。