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Mevius
72
この物語はフィクションです。
ご本人様とは一切関係ありません。
エセ関西弁注意
knsyp/軍設定/両片想い
結ばれるけどハッピーエンドじゃありません
ワンクッション
どこか朧げで遠くを見ているような、アメジスト色の彼の瞳はいつもに増して不確かだ。
気が付いたら居なくなってしまいそうな彼をなるべく自分の元に置いておきたかった。
syp「訓練ですか?付き合いますよ」
sypはここに居る、実在している。当たり前の事だと分かっているがそれを認識できないと不安になる。
今日も彼の体に触れて生を確認した。
次の日、そのまた次の日。日が経つにつれ彼の存在はあやふやになっていく。
一体何処を観ているのか気になってある日それを問いかけた。
kn「明晰夢?」
彼が夢中になっているそれが人じゃなかったことに安堵の息をつく。
kn「なんやそれ」
syp「見たい夢を見れるんです」
syp「その中で自由に動けて、楽しいです。自由な世界で、好きな場所で話したい人と話せて、なんでもできる 」
うっとりした目でそう語る彼に少しの狂気を感じた。
kn「ほーん…」
syp「すみません喋らない方が良かったですね」
何かを感じ取ったのかそう言って部屋に戻ろうとするので慌ててそれを引き止める。
kn「別に引いたりしてへんよ」
kn「……ただちょっと、安心しただけ」
その時一瞬、彼の目が俺を捉えた。ほんの少しだけ笑って彼はそのままゆらゆらと部屋に帰ってしまった。
『これは夢か』
声しなかったから分からないが、sypの口はそう動いた気がした。
その言葉が妙に耳に残る。
本当にそう思ってるのか、それともなにか別の……。
sypの後ろ姿を追いかけながら、”夢”の重さを実感した。
次の日もそのまた次の日も、sypの様子は少しずつ変わっていった。
どうしたら彼は現実の俺を見てくれるかな。
その日から今まで以上にsypによく話しかけに行った。その日見た夢の話を聞けば、sypは大抵話してくれた。
時々恥ずかしそうに、そして楽しそうに。
kn「そうなんや、そりゃええな」
kn「おれはあんま見た夢とか覚えてないから難しいかもな」
syp「そうでもないですよ、夢日記とかつけたり、ヒーリングミュージック聞いたりすればみれるようになるらしいです」
kn「sypも書いてるん?夢日記」
syp「はい」
彼は今これが現実だと認識できているのだろうか。
俺はまだそれを尋ねたことがない。
次の日、彼が初めて会議に遅刻した。
こんなことは今までなかったからみんな彼を心配する、体調が悪くても連絡のひとつは必ず入れる人だから。
kn「俺ちょっとみにいってくる」
tn「おう、任せたわ」
彼の部屋に着き、ノックをする。返事はない。
kn「入るで」
syp「……」
syp「……これ、現実?」
背中に汗が伝った。
syp「あ、いえ、すみませんなんでもないです」
syp「どうしましたか?」
kn「会議、sypくん来なかったから様子見に来た」
syp「あ、…?ぁ、忘れてました、すみません」
kn「……今日は欠席にしとくわ」
そういってtnには体調不良で寝込んでいると伝えた。
kn「syp、ここは現実や」
怯えるのような目で俺を見つめる。
syp「……なんでアンタが夢の話、知っとるんですか」
kn「え……?」
kn「sypくん、まさかこれまでの全部」
その日から、俺はsypの夢の話を聞くたびに胸がざわついた。
夢の中でしか得られない充足感を語る彼の目が、だんだん現実の俺を映さなくなっていく気がした。
sypくんを現実に引き戻さないと、このままじゃ__
夕方、いつものようにsypの部屋を訪ねた。
sypはベッドに座って、ぼんやりと窓の外を見ていた。
覚悟を決めて口を開く。
kn「syp」
syp「knさん。どうしました?」
kn「好き」
現実の俺を認識してもらうにはどうしたらいいのかな。
syp「……」
彼は手を動かす。
syp「え?……えぇと、 」
kn「夢じゃなくて、現実のsypが好きや。 夢の中でしか満たされないなら、俺が現実で満たしてやる。 」
kn「だから俺と付き合ってくれへんか?」
sypは暫く俺を見つめていた。
syp「……嬉しいです」
そう言って笑った彼は、どこか遠くをみている。
その夜、俺はsypの夢日記を手に取ったが、結局開けなかった。
翌朝、部屋にsypくんはいなかった。 軍に戻ってくることも二度とない。
彼は失踪したらしい。
tnは他国のスパイによる誘拐の可能性が高いと述べ、情報を集め始めた。
そうじゃないなと目を閉じて、息を吐く。
目に溜まった涙で視界がぼやけた。
俺はまだ、手に取った彼の夢日記を開いていない。
end
モチベに直に繋がるので良ければ♡、感想やリクエスト等のコメントお願いします!!
NEXT▶700♡
(行かなくてもそのうちかきます)
あとがき
如何でしたか?
分かりづらい文章で申し訳ありません🥲︎🥲︎
告白を現実と受け止められずに夢に囚われてしまったのかもしれませんね
明晰夢ってオカルト的な存在に思う人が多いかもしれませんが実際にみれるそうですよ、私もそれに近い経験をよくするので書いてみました。
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