テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
Attention
・完全オリジナルキャラクター作品
・書いているのが学生のため、表現の仕方が子供っぽく感じるかもしれません。ご了承ください。
・テラー初心者
・BL、TL、GL表現はありません
・痛々しい表現有
・1部表現は伏字にしています(例:タヒ・暴カなど)
以上を踏まえて、感想等頂けると励みになります🙌🏻
⟡.· ⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ ⟡.·
『もうすぐ世界は終わる。それまで、日記をつけようと思う。
今日は1度だけ警報が鳴った。比較的短かった。タヒ亡者も少なかったらしい。
今日は警報が多かった。うちの会社も避難指示が出た。いつまで続くんだろう。
空が赤い。もう終わりなのかな。
もうすぐ地球は滅亡するみたい。家族は音信不通。私は今日も、会社に残ってできる仕事をする。
とうとう私達の住む地域も攻め込まれた。今は避難所で書いてる。多分ここももう時期壊される。だから、もしこの日記を読んでいる人がいたら、はやくたすけて。こんなところでしにたくない。おかあさ』
日記はここで終わっている。きっと書いている途中で、彼女は殺された。20代前半だっただろうか。比較的綺麗な状態で見つかった。彼女の手には、この日記、そして近くにはおそらく彼女が使ったであろうペンが落ちていた。
××××年、地球は未知の生物に侵略された。初めは誰も信じなかった。そんな空想じみた話、きっと誰かの虚言に違いないだろうと。
人類が油断していたのも束の間、とある地域が壊された。大勢のタヒ者、怪我人。そして突如現れた未知の生物。夢であって欲しかった。夢だろうと、誰もが思っていた。
少し経って、普通の人間にはどうにも出来ないと判断された。そこで犠牲になったのは、孤児の子供達だった。これもまた空想じみた話で、身体にチップのような物を埋められ、強制的に戦わされた。しかし、チップを入れたところでまだ子供だ。未知の生物に太刀打ちできるわけがなく、ただ犠牲者が増えただけだった。
彼女を除いて。
廊下に響くヒールの音。おそらく”彼女”が帰って来たのだろう。
「やばっ、こんなの見てるってバレたらまたあの人に怒られ…」
「あの人って、誰のことかしら」
まずい。
まずいまずいまずい。
「あっはは…おはよーございます…ヴェレさん…」
彼は弱々しく振り向く。その後ろには、笑ってはいるものの目が全く笑っていない”ヴェレさん”と呼ばれた女性が立っている。
「それは閲覧禁止と言ったはずよ?人が席を外してる間に何してるのかしらライくん?」
目が笑っていない。”ライ”と呼ばれた少年が読んでいた記録書は、過去の犠牲者の遺品や、記録、その他諸々が記された、大切な物だ。その為、この団体のリーダーであるヴェレーノが所持する決まりになっている。ヴェレーノ含め、他の隊員は緊急時以外見てはいけない決まりがあるのだ。彼女が怒るのも納得だ。
「あーえっと…この通り!ほんっとーにすんませんでした!」
顔の前で手を合わせるライ。どういう訳か、ライがこの事で怒られるのは初めてでは無いため、ヴェレーノもある程度喝を入れている。
「毎度毎度勘弁してちょうだい。今回は許すけど、次こそは実験台になってもらうわ。丁度新しい薬品を開発したのよ?飲んだら内側から臓器を溶かす…」
「あー!もう分かりました!さ!オレも見回り行こうかな〜」
ヴェレーノは「冗談よ」と笑うが、この人はマジでやりかねない。そう思いながら、ライは研究室を後にした。
廊下を少し進むと、今度は各隊員の部屋の前を通りかかる。その瞬間だった。
「あ、丁度いいところに」
「げ…」
扉から顔を覗かせたのは、ライよりも背の低い少女だった。
「ねね、実験台なってよ。新しいリボンの強度試すから。」
そう言って彼女は、1本のリボンを見せつけた。レースの付いた桃色のリボンで、可愛らしい見た目の少女によく似合っている。
「えぇ…嫌っすよ、この前めっちゃ痛かったし!」
「はあ?あんなのまだまだ序の口よ。片腕でいいから!ちぎれない程度にするから大丈夫よ。」
そう言って半強制的に部屋に連れ込まれる。
部屋に入るやいなや、ライの手にはリボンが巻かれている。
「それじゃいくわよ〜!」
少女の意気揚々とした声と共に、ライの手を縛るリボンが思いっきり締まる。
「いだだだだだ!!!ちょ!ちぎれる!血ぃ止まるから!!!」
そう叫ぶと、少女…ルデは満足したようにリボンを解く。
「結構いい感じじゃない!頑張った甲斐があったわ。ありがとねん、ライ。」
「そりゃ良かった…」
流れるように”実験”が行われ、ライは部屋から出された。
…この痣、いつまで残るのだろうか。
《キャラクター紹介》
保護記録64
名前:ヴェレーノ
年齢:20代前半
出身:第3地区.××××孤児院.逃げ出したところを保護された模様.
血液型:A型
生年月日:不明
(補足)
薬品扱うすごいお姉さん。隊員の中で1番先輩であり、1番権力握ってる人。自分が孤児だったこともあってか、指定された地区に身元不明の子供がいたら保護する。ライもその1人。最近の悩みは研究室のガラスがよく割れること。
保護記録152
名前:ライ
年齢:16
出身:第5地区.身元不明.ヴェレーノが保護した模様.
血液型:O型
生年月日:不明
(補足)
おちゃらけてる愉快な子。その反面、両親不明、瀕タヒ状態のところをヴェレーノに助けられなので、とても感謝している。名前だけは覚えていたが、その由来は分かっていない。隊員の中ではお兄ちゃん気質で、年下の子の面倒をよく見てくれる。
保護記録102
名前:ルデ
年齢:16
出身:第1地区.××××研究所.チップ設定完了済.設定後ヴェレーノが引き取った模様.
血液型:A型
生年月日:××××年6月1日
(補足)
チップを埋め込まれているが、本人はさほど気にしていない。むしろそれすらも改造してもらい、リボンを自由に操れるようになった。メンタルがだいぶ強い。ヴェレーノとは腐れ縁のような仲で、信頼し合っている。ライとは喧嘩するほど仲がいい。でも好意を抱くことはなく、あくまでも仕事仲間。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!