テラーノベル
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「……忘れるよ。ありがとう」
そう答えた瞬間の、翔太のどこかホッとしたような、でも泣き出しそうな歪んだ笑顔が頭から離れない。 翔太がリハーサル室を飛び出していった後、涼太はその場に立ち尽くしていた。
(……なんで、こんなに胸が苦しいの?)
「忘れていい」と言われた。気まずい空気はなくなるはずだ。元通りの、気楽な幼馴染に戻れるはずなのに。 涼太の心には、ぽっかりと大きな穴が空いたような、耐えがたい喪失感が広がっていた。
「……舘さん、顔色悪いよ? 大丈夫?」
声をかけてきたのは阿部だった。その瞳には、心配と、それから何かを期待するような熱い色が混ざっている。
「阿部……。俺、翔太に『忘れて』って言われちゃった」
「……言われちゃった、って。それは翔太が気を使って言ったんだと思うけど……舘さんは、本当に忘れたいの?」
阿部の問いかけに、涼太は言葉を詰まらせた。 脳裏に浮かぶのは、自分を真っ直ぐに見つめて「好きだ」と言ってくれた翔太の顔。あの時の翔太は、これまで見てきたどの瞬間よりも男らしくて、眩しかった。
「……忘れたくない。……俺、翔太が他の誰かと笑ってるのを見るのが、最近ずっと嫌だったんだ。阿部と話してる時も、本当は……」
「えっ、俺!? ……それって、独占欲じゃん!」
阿部がガタッと椅子を鳴らして立ち上がる。その音を聞きつけて、ふっかや目黒、康二たちも集まってきた。
「舘さん、それ、答え出てるんじゃない?」
目黒が優しく微笑む。
「『家族みたい』だから分からなかったんじゃなくて、大切すぎて失うのが怖かっただけでしょ? 翔太くんが『男』として踏み込んできた今、舘さんの中の何かが壊れたんだよ」
「……俺、翔太のことが……好きなんだ。幼馴染としてじゃなくて、一人の……」
「ゆり組ジャスティス……!!」
阿部が感極まったように天を仰ぐ。康二も「舘さん、男前やで!」と涙ぐんでいる。
「でも、翔太はもう『忘れて』って……。あいつ、自分の気持ちを殺して、俺のために笑おうとしてる。……今度は、俺から行かなきゃダメなんだよね」
涼太の瞳に、いつもの「ロイヤル」な輝きとは違う、熱い決意が宿った。 もう、迷わない。 一番近くにいたからこそ見えなかった、本当の特等席を取り戻すために。
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今日仮入部でソフトテニス言った。
先輩優しすぎた、
てかてかてかてか
いまバカ腹痛い。
助けてぇぇぇぇ
コメント
2件

ソフトテニス…!私と一緒!!これからもがんばってください!