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第二章 部活選び 🌸
入学式の翌日、校庭には色とりどりの部活動紹介ブースが並んでいた。
「よーし、俺たちもどこ入ろうかな!」と佐久間が張り切ってチラシを握る。深澤と渡辺も後ろで笑いながらついていく。
一方、1年生たちは少し緊張しながらブースを回っていた。
「俺、運動部がいいかな…でも文化系も気になるな」
蓮は少し考え込む。
ラウールは体育館でバスケ部の先輩たちの動きを目を輝かせて見ている。
「うわ、めっちゃかっこいい!」
「ラウール、ほんまに目を輝かせすぎや」
康二が笑いながら肩を叩いた。
校舎の廊下では、王子様たちが自分たちの部活の紹介をしていた。
「吹奏楽部も見学していかない?」
宮舘の声に、渡辺は思わず立ち止まる。
「……いいのか?」
宮舘は柔らかく微笑む。
「もちろん。上手くできる子は歓迎されるよ」
岩本はバスケ部の体験コーナーで新入生を指導している。
「ここに立て。シュートはこうだ」
目黒蓮も少しずつ近づき、先輩の指導に耳を傾ける。
阿部亮平は図書室で文化系部活の説明を丁寧に行っていた。
「興味があればいつでも質問して。初心者でも大丈夫」
亮平の穏やかな声に、康二とラウールも思わず聞き入ってしまう。
――こうして新入生たちは、少しずつ自分の居場所を見つけていった。
部活を通して、王子様たちやお馬鹿三年生との距離も少しずつ近づいていく。
この春から始まる学園生活は、まだほんの序章に過ぎなかった。