3 悪夢から
3-1 すっぱい物語
3-2 それは悪夢?(虐めの内容を含みます。苦手な方、地雷の方はご注意ください)
3-3 この世で一番怖いもの
3-1 すっぱい物語
素直な子に育てたかった。優しい子にしたかった。努力家にしたかった。少なくとも明るい真っ直ぐな子に育てたかった。
でも無理だった。引っ込み思案になってしまった。
育て方を間違えた。色々なことをやらせた結果、色々なことを恐れるようになった。
やりたいこともできなくなった。欲はあっさりしていて、普通なら簡単にこなせるような欲。小さくて小さくて視野が狭い。視野が狭すぎて友達の絆は一瞬で切れ、一人だった。「今はどんな風に学校を生活しているのかどんなことをしているのか、あの子が一人で休み時間をどうやって過ごすのか」そんなことを考えるほどになってしまった。あの子はもう戻らないのか、挑戦を避け続けさせてしまうのか、知識は浅く、狭い。勉強も運動も苦手らしい。そんな子供に、友達なんて、きっと、できないのね…
「次は!私が!こうするから!こうしてね!いいね!?」「わかったわかったwそんなにしたいの?」そう言った。あやふやで、でこぼこしている関係性。やっと作れた友達。 友達作りもできないくらい色々とやらされてきた。だから、今は、自由にさせてね。
母さん。もう、無理なんて、させないでね。
3-3 それは悪夢?
どこかで見たことのある光景が見える。何かな。少し近づいてみよう…
あれ?あれは?もし…かして…………
そんなことはさすがに無い。今はそんなこと無い。
もう、前のことなんて、無いんだから。
もう、あり得ないんだから
そんなこと、無い
ここは唯一の居場所だから。
君は、唯一の親友だから。
見間違いだろうな……見なかったことに……
「ねぇ!来て!来て!」
親友に呼ばれてる…何かな…とりあえず返事でもしておこう
「わかった」
ニコッと少し微笑んだ。でも、普通の微笑みと違う。悪魔みたいに少し怖い微笑み。
バシャッ
「え?」
なんで?バケツ…水をかけられた?誰に?
ソッと後ろを向いてみた。そしたら、友達がいた。もう、小悪魔のような微笑みではない悪魔のような笑い方。
裏切られた?やっと親友ができたのに?あの子もやっと親友ができたんじゃないの?
「大丈夫?大丈夫!?」
「あ、うん、大丈夫」
きずいたらねていたらしい。
「一時間目からずーっと、今まで、寝てたんだよ?それも、うなされていたし。なんかあった?」
「大丈夫。なんかごめんね」
保健室にいた。
私服は全体的に湿っていて、少し、冷たかった。
3-3 この世で一番怖いもの
「ねぇねぇ?この世で一番こわーいもの何?」
二時間目休み。親友は急に聞いてきた。
「え。あるけど、なんで急に?」
「知っておきたいし、なんか心理テスト的な感じ~一緒だったら雑談看たく話したいし」親友はやんちゃなだけあってこう言うことをノリで聞く。
「えっと、大勢から虐められることかな。死んじゃいけないから、学校にいる限り永遠に、射手座のギリシア神話みたいに。でも、違うのは、死んでもなお虐めて来ることかな」
「君は真面目だねぇ~尊敬すべき親友だぜ☆私はね?辛かった頃から永遠に抜け出せないこと。だから似てるね!」
「うん」
「ちなみにお化けとか絶叫マシンは大丈夫な感じ?私は大丈夫~絶叫マシンは絶叫しないからただのマシンになったからw」
「wwww自分は無理かな。お化け屋敷はかなり苦手かな」
「真面目に可愛い一面があったッッ!」
「ちょっといってる意味がわからんw」
「君は真面目なのにお化けが苦手という可愛らしい一面があるってこと」
「真面目だからってお化けが苦手な人はいるよw?」
「まぁ、そうだけどww」
「wwwwwww」