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藍Side
‥あの長い夜を終え‥
まるで何もなかった
かのように月日は過ぎ去り‥
暫くは、平穏な日々が続いた。
小川さんから呼ばれることもなく‥かといって、今までの関係がなくなったわけでもない。
主要国際大会や合宿、練習があれば顔は合わせるし、その度に小川さんはいつも通り絡みに来ていた。
智さんも、昔のように‥とまではいかないが、それでも仲間として接する事は可能だった。
祐希さんも‥
多忙を極める祐希さんとは、会いたくても会えない状態がほぼ続いたが‥それでも、合間を縫って逢いに来てくれる事もしばしばあり‥
ほんの数時間でも時間が空くと家にやってきてくれて。そのたびに嬉しかった。
‥そんな甘い時間があったからこそ‥関係を続けられたんだと思う。
だから‥
もう、忘れよう‥
あの日の事は‥
祐希さんが智さんを抱いた事も、
俺が小川さんに抱かれた事も‥
忘れてしまえばどうってことはない。
今までの関係に戻れるのなら‥
そんな淡い期待を抱く。
いや、抱かずにはいられなかった。
それなのに‥
「らぁん、ゲームしようぜ!」
「またっすか?」
さっきからしつこいぐらいにゲームの催促をされ、ややウンザリしながら隣のベッドに目をやる。
合宿2日目。
今回は小川さんとの相部屋だった。祐希さんは確か、太志さんとやったような‥。
あの日から、小川さんとは拍子抜けしてしまうぐらい昔の関係に戻りつつあった。バカな話で盛り上がり、他愛もない事で言い争ったり。時には、先輩だと言うことも忘れるほどイジったり‥
全てが昔に戻った気がした。
俺の中では‥。
「やったー!俺の勝ち!!藍ってほんと、ザコ!笑」
「小川さんには言われたくないっす!!」
‥結局、小川さんの熱意には勝てず今夜もゲームに付き合うことになってしまう。昨夜もそうだったなと‥ゲーム好きの先輩の横顔をチラリと見つめた。
しかし、負けっぱなしはあかんやろと‥ベッドサイドに置いていた冷水を一気に流し込み、もう一勝負頼み込む。
勝ち逃げだけは許すわけにはいかない。
勝負を挑むと、小川さんが嬉しそうに笑う。含み笑いのような表情が気になったが‥いつの間にかゲームに夢中になり、そんな事はすっかり忘れてしまっていた‥
小川Side
「‥藍、らぁんって‥」
3回目の勝負に差し掛かった頃、ふと横を見ると‥ゲーム機を手に持ったまま、藍が微動だにしなくなる。ベッドの上に寝転んだまま。顔を覗き込むと、すやすやと規則正しい寝息が聞こえ始めていた。
「はや‥もう寝たの?」
さっきまで悪戯っ子のように笑っていた顔は、瞼を閉じているせいか酷く幼い印象に様変わりする。それとも、額にふわりと落ちる前髪のせいなのか‥
影を落とすように瞼にかかる前髪を持ち上げ、再度声を掛ける。
「起きないとイタズラするぞ‥」
そう言いながら頬にキスをするが、それでも起きる気配はない。
よく眠っている。
それを確認した後‥
薄く形のいい半開きの唇に指を這わせ、グッと開かせると‥口腔内に自身の舌を差し込んだ。
寝ていることもあり、深くは差し込めない。ぴちゃぴちゃ‥と音を立てながら藍の口腔内を弄ると、すぐに溢れる唾液が口元から零れ落ちていった。
まだ物足りない‥そう思いながらも唇から離れ、あどけない寝顔を見せる藍を眺める。
うん‥今日もよく寝ている♡
こんなに効くなんて‥。
先程、藍の飲んでいた水に‥処方されていた内服薬を混ぜたのだ。混ぜる時に半分程‥零してしまったが‥。
そう‥‥‥‥睡眠薬を。
藍にはよく効くらしい。一時的に記憶障害を起こしてしまうほど‥。それは、以前に検証済みだったから‥。そして昨夜も‥。
やってはいけない。
充分に分かりすぎているのに‥横で安心したように無邪気に笑う藍を見ていたら‥
欲望を抑えるのは到底‥不可能だった。
無防備に眠る藍の唇を堪能した後、白い首元に唇を押し当てる。跡はつけられない。残念‥そう思いつつ舌を這わせゆっくりと肌を味わう。
薄いTシャツを捲れば、すぐに可愛い胸元が露となった。
舌先で刺激すれば、すぐにピンと反応する‥すっかり俺に慣れてきたのかもしれない。
「んん‥‥ふっ‥‥‥」
音を出して舐めると、藍の唇から艶めかしい声が漏れ出る。さっきまでとは大違いだ。
どんどん聞きたくなる。艶のある声‥
きっと、ごく一部しか聞いたことのない声に‥酷く興奮してしまう。
「らぁん、今夜も気持ち良くなろうね♡」
舐めながら、手でも刺激すると‥腰がモジモジと揺れ動く。ちゅくっ‥と、突起物ごと口に含み吸い上げると魚のように跳ね上がった。
感度が更に上がってるのがよくわかる。
思う存分吸い上げ、我慢できずに歯を立てると甘ったるい声が響く。一通り満足するまで舐めた後‥唇を離すとすっかり赤く膨れてしまっていた。指で触るとよく分かる。
藍は明日‥気づくだろうか。昨夜も時間をかけて愛撫したが‥今日一日、気にする素振りはなかったと思う。
「藍が鈍感で助かるよ♡」
すやすやと今だに眠り続ける寝顔に少しの皮肉を込めて呟く‥。
気付いて欲しいような、
気付いて欲しくないような‥
奇妙なこの感情を、
ぶつけるように藍の身体に覆い被さった。
「邪魔な服も脱ごうな♡」
スラリと伸びた脚からズボンとパンツを剥ぎ取る。先程の刺激で半立ちになる陰茎の先端部分からはトロリ‥と、もう先走りが溢れてきていた。
指でつつくと、ピクピクっと反応する。今すぐにでも欲望を吐き出さんばかりに震えるモノが堪らなく愛しく思えた。
でも、今日はココじゃない。長い脚を開脚し、最奥の部分を覗き込む。
普段なら人の目に触れることのない場所が眼前に晒され‥そこに触れるとキュッと窄まった気がする。
まだ解れていないその部分に、指を充てがう。濡れていない状態にしても、なかなかのキツさ‥
祐希さんともヤッていないのだろうか。
そう思うと‥妙に興奮する気持ちを抑制しつつ‥蕾に舌を這わせた。
ちゅく、くちゅ‥‥。
静寂な部屋に俺の舌使いの音が響き渡る。解そうと深く舌を差し込むたびに、藍の足が震えた。
「も‥いいかな‥ 」
ふと気付けば、足の付根まで唾液でぐっしょりと濡れていた。
これだけ濡らせば‥
我慢できずに太ももをキツく握りしめ、蕾へと指を二本挿入する。温かい粘膜に包まれ、気持ちがいい‥
久しぶりの感触に我を忘れてしまう。ギュウギュウと指に絡みついて離そうとしない粘膜の動きに夢中になってしまい‥指が止まらなくなる。
もっと、もっと、と‥掻き回したくなり夢中になってしまったから‥
「‥‥‥ん?‥‥‥なぁ‥に?‥‥」
か細く聞こえる声に‥ハッとする。よく見ると、藍の瞳が薄く開き出していた。
そうか‥薬を混ぜる時に零してしまったから、足りなかったのかもしれない‥
徐々に覚醒し始める藍‥
‥それを見て‥
慌てるわけでもなく、逆に‥
藍の内部に収めていた自分の指を遠慮なく掻き回すように動かし始める。
ぐちゅ、ぐちゅ‥。
「ひゃっっっっ、やぁぁ!?」
急な刺激に藍の口から悲鳴のような声が漏れる。焦点の合わなかった瞳が、その刺激で俺と合わさる。
「おはよう、らぁん♡」
「お‥がわ‥さん?な‥なに‥して‥やぁぁぁ!?」
最後までは言葉にならず、深く挿入する俺の指の動きで藍の身体が震える。
そして、逃げるように身体をくねらせるが‥
「なん‥で‥んんっ、から‥だ、動か‥んの‥」
涙目の藍が苦しげに告げる。
そうか‥薬の影響で身体が思うように動かないのか‥
何とか身体に力を込めようと藻掻いてはいるが力が入る様子はなさそうだ。
「力、入んないの?ほら?逃げないと‥もう1本追加するよ?」
意地悪く顔を見つめ、3本目の指を挿入する。
堪らず、藍が頭を振るが‥構うことなく奥深くまで差し込んだ。もう何度となく触れた事もあり‥弱い部分は熟知している。
その部分を重点的に擦り続けると、藍の口からは泣き声のようなよがり声が発せられる。
まだ状況が掴めない様子で‥ただ必死にその快楽から逃れようと足掻いている。
「な‥んで‥‥」
その言葉だけを繰り返す藍を‥
妖しく見つめながら‥
笑った。
理由なんて1つしかないじゃないか。
あの日のお前が忘れられないからだよ‥耳元でそう囁くと藍の綺麗な顔が苦しげに歪んだ。
その顔を掴み上げ、キスをする。
快楽には逆らえない‥
コメント
9件
小川くん推しなのに複雑になるやん… 小川くん性欲オバケすぎてしんどい😭
もう小川くんやめてよ、抑えられない気持ちがあるのも分かるけどさすがに度を越してるよ
小川くんすっかり藍くんの虜に😅解ります、解りますよ?あのムチムチもちもちの太ももとおけつはけしからんと私も思います!でもさすがにもう諦めてあげてー!