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天猿きちゃーー!!ありがとうございます!
とある中学校の窓からは夕日の登色が差し込み、教室内の机を照らす。お互いの呼吸が感じられそうなほどの静寂を壊すように、猿山は口を開いた。
「お前に俺のなにがわかるんだよ!!」
突然のことだった。ぼぅっと宙を見つめる猿山に天乃が声をかければこの言葉が飛び出した。猿山にしては珍しい怒声とも言える声を聞いて驚愕な表情をする天乃を視界に捉えたのか、猿山は途端に顔を青く染め小さく震えだした。
「あ、そのっ!ちがうのっ!これは天乃にじゃなくてっ!、、」
「……大丈夫」
黒い瞳から大粒の瞳を零し始める。初めて見た想い人のその表情に天乃は釘付けになっていた。青く染まった顔を伝う大粒の涙を指で拭えば閉じられていた瞳とご対面する。涙をたっぷりと貯めたそれは天乃の庇護欲とほんの少しの加虐心を駆り立てた。
「っう”、、んぇ?天乃…?」
「らだぁ」
猿山を硬く冷たい床に押し倒せば、猿山は苦しそうな呻き声を上げた。恐怖からなのか、ぐらぐらと揺れる瞳を見て天乃は思った。
らだぁは俺よりも小さくて心が幼いから、俺が、まもらなきゃ。
一見、美しく見えるその感情は純粋な美しさではなかった。穢れを知らない純白の可愛らしい”宝石”を、盗みを働いてでも自分の物にしたいという深く黒い美しさだった。
∑
「かいとっ…♡?んっ♡あ”ァ”ツ♡」
「らだぁ、♡俺はらだぁのこと誰よりも分かってるよ?♡毎日毎日勉強もっ♡スポーツも頑張って偉いなって♡でもだーれも♡褒めてくれないんだよねっ♡俺、♡以外はっ♡!俺なら♡らだぁのことっ♡いーっぱい♡褒めてあげるのになぁ!♡」
「あ”ぁッ♡かいとッ♡かい”ッや”あ”あ”ぁ”ぁ”ぁ♡♡♡♡む”り”ぃぃ♡♡しんじゃ”ッッ♡♡ほんとに死んじゃうから”ぁ”あ”あ”あ”♡♡♡♡」
床に押し倒した猿山の服を容赦なく剥ぎ取り、ロープの代用品のようにして両手を頭上で縛った天乃は猿山の十二分に解れた蕾に自身の肉棒を突き刺しピストンを繰り返していた。その度に猿山からはとめどなく涙を流し、叫び声に酷似した喘ぎ声が漏れ出る。
その乱暴な手つきとは反対に、猿山にかける言葉はもちろん、髪や口の中を愛す手つきは酷く優しいものだった。その真反対なふたつが猿山を堕とそうと、快楽堕ちという谷が待ち構える崖の縁に追いやっていく。
「らだぁ〜♡やっぱりかわいーね♡」
「ッう”っ♡んあっ♡あっ♡かいっ♡かいとっ♡」
「なーに?♡」
動きをゆっくりにしてやれば、叫び声のような喘ぎ声とは逆の砂糖のように甘い声が漏れ出てくる。何か言いたげな猿山に優しく聞き返せば、
天乃にとって予想外の言葉が飛び出た。
「も、やだっ♡かいとっ♡おねがい♡いやっ♡だからっ♡」
「……そっか」
「んえ……?♡ッヒッ!?♡うそ、やだッ♡♡かいとっ♡♡も、きついぃぃ”!!♡♡♡♡」
その残念な言葉に声をワントーン下げた天乃は容赦なく薄い腹をつかみ直すと、おおよそ人体から鳴ってはいけない音が飛び出した。刹那猿山の声は再び叫び声のようなものに戻る。両の目から滝のように流れる涙をそのままに、天乃は身勝手に腰を振り、猿山に暴力的とも言える快楽を浴びせ続ける。
「おれ、悲しいなぁ。でもこれから分かってくれれば許してあげるよ。だから」
「かい、かいと……?」
「これからいーっぱいがんばろーね♡♡♡」
そう、幸せそうな表情を浮かべた天乃は未来への恐怖で震える猿山を黄色に写した。
「よろしくねっ♡らだぁ♡♡♡♡」