テラーノベル
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夜のリビング。
ご飯も食べ終わって、ダラダラしていた。
あと兄は大学の課題。まぜ兄とけちゃ兄は言い合いながら後片付け。
俺はスマホでゲーム。ちぐは漫画を読んでいた。
その時だった。
【ちぐさ】「…!あき兄だ」
全員が顔を上げて、自然とテーブルに集まる。
【あっと】「内容、読んで」
ちぐが、画面をテーブルに置く。
【あっきぃ】
『来週、駅前のカフェに行く。30分だけ。
話さなくてもいい。来なくても大丈夫』
沈黙。
【けちゃ】「……条件、全部向こうから出してる」
【まぜ太】「主導権、完全にあっきぃだな」
【ぷりっつ】「……誘われた(少 震」
【あっと】「“来なくても大丈夫”がある」
【あっと】「これは、試されてるんじゃない。
信頼されてる」
誰も、すぐに返事を打たない。
数分後。
【けちゃ】「僕は行く。でも、
話題は振らない」
【まぜ太】「途中で帰っていいか、聞く」
【ちぐさ】「静かな席なら、行きたい」
全員、俺を見る。
【ぷりっつ】「……行きたい。
同じ席、無理なら外でもいい」
【あっと】「いや、同じ席だ」
【あっと】「全員、“条件を守る”って返せ」
送信音が、順番に鳴る。
【けちゃ】「……送った」
【まぜ太】「送ったぞ」
【ちぐさ】「行く、って」
【ぷりっつ】「……送った」
最後に、あと兄。
【あっと】「了解。、守る」
スマホを伏せる。
【あっと】「当日、役割はない」
【あっと】「守るのは、距離だけ」
全員、うなずく。
当日・カフェ前。
外から見える奥の席。
【まぜ太】「……詰めない」
【けちゃ】「横並び、やめよう」
【ちぐさ】「静かだね」
【ぷりっつ】「……いる」
あっきぃが、先に座っている。
誰も、急がない。
席に着いてから。
無言。
飲み物の音。
【けちゃ】(話さなくていい)
【まぜ太】(越えない)
【ちぐさ】(今で十分)
【ぷりっつ】(同じ空間にいられてる)
【あっと】(30分で終える)
時計が進む。
【あっきぃ】「……時間」
全員、同時に立つ。
【あっと】「今日は、これで」
【けちゃ】「了解」
【まぜ太】「守れたな」
【ちぐさ】「楽しかった、って言っていい?」
【あっきぃ】「……いい」
外に出る。
解散後。
歩きながら。
【まぜ太】「……壊れなかった」
【けちゃ】「近づかなかったのに、遠くなってない」
【ぷりっつ】「……俺、泣かなかった」
【ちぐさ】「次、あっきぃが決めるんだね」
【あっと】「それが、一番大事だ」
全員、黙ってうなずく。
(待てた)
(守れた)
(信頼を、使わなかった)
それが、
兄弟全員で選んだ
同じ決断だった。
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