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♡9000 ありがとうございます!
東国次期国王(21歳)💛
西国の奴隷(22歳)💜
⚠予備知識無しなので嘘の知識アリ
(フィクション!!!)
⚠雑、急展開
side.💜
深夜2時。
月明かりに照らされる街を、
城の屋根に登って、見つめていた。
後からカッカッと音がする。
💜「…次期国王の王子様が、
奴隷である俺なんかに会って大丈夫なの?」
💜「要するに密会だろ?これ」
💛『…うるせぇ。』
そう不機嫌な声を漏らすのは、東国の王子。
💛『俺の素でいられるのが、お前の隣なだけ。』
💜「っ…」
俺は、そんなキミが好きだ。
彼は王子。対して俺は、
宿敵国である西国から侵入した奴隷。
しかも男同士って…。
…釣り合わないことぐらい、わかってる。
💜「くそ…早く寝ろよ、笑」
💛『…とか言いながら嬉しいんだろ?笑』
💛『わざわざ森から出てきてくれて。』
そう笑う君の顔は、
冷酷と呼ばれる東国の王家には相応しくない。
💜「…悪いかよ。」
ちょっとした悪態をつく。
💛『嬉しいだけ。』
それでも、そんな風に返してくる。
💛『ってか、頬の傷、どうした。』
じっとこちらを見つめては、
俺の頬にある傷を見て忌々しそうに眉をひそめた。
俺は慌てて手で隠す。
💜「…別に。枝に引っかかっただけ。」
💛『…ならいいけど。』
💜「さ。早く寝ろよ。
どうせ明日も朝早いんだろ。」
💛『まぁな。』
💛『…おやすみ。また明日な。』
彼が去っていくのを、手を振って確認した。
見えなくなり、やっと声に出る。
💜「…ほんとは城下町の奴らに
やられたんだけどね、わら」
頬の傷はかなり治った方。
こんなどうでもいい俺の傷に、
気づいてくれる彼のことが、
やっぱり好きだなぁと思う。
💜「出会った日も…そーだったもんね。」
俺の両親は犯罪者。
父親は通り魔。母親は殺人鬼。
犯罪者の息子である俺の居場所なんて、
どこにもなかった。
[うわ!犯罪者!!]
[[気持ち悪いわね、菌が伝染るでしょう!?]]
💜「…。」
どこにもなかった、
というのは嘘をついたかもしれない。
🩷〚深澤!!遊ぼーぜ!〛
🤍‹佐久間くん置いていかないでー!›
…居場所を作ってくれた奴らを、
俺が拒んだんだ。
🧡〝さっき、悪口聞いたで。〟
🧡〝…なにも悪くないんやから、〟
💜「っ、」
💜「…お前に何がわかるんだよ!!!」
🧡〝っ、ごめっ…〟
🩷〚お前!?なに康二のこと泣かせてんだよ!〛
🤍‹酷いよ!!›
💜「っ…」
俺はその日から、
誰とも接することはなくなった。
だから俺は、東国に逃げた。
そこなら、俺の居場所が見つかるかも、なんて安直な考えを持ったからだ。
…なんて建前で、本当は俺のことを贔屓した奴らを、合法的に殺したかっただけかもしれない。
今でもそう思うくらい、その時の俺にハイライトはなかったと思う。
着いた東国は、西国なんかよりずっと綺麗な街並みで。
ここなら俺だって、普通に生きられるかも、
なんて思った。
―そんなことはなかった。
両親の噂は、西国のみならず、東国にも広まっていた。
💜「…こんにちは、」
[…え?]
[[西国のやつじゃない?]]
[スパイ!?早く王家に突き出さないと!]
そう言って、俺の元から逃げていく。
💜「…。」
もう、苦しくて仕方がなかった。
もちろん俺は陰湿ないじめに合った。
[犯罪者が!街が穢れるだろ!]
[[消毒消毒〜♪]]
そうぼやいているやつに蹴られる。
💜「おぇ゛っ…ッ!」
金は巻き上げられ、自分のためにならない。
…何度も何度も死のうとした。
でも死ねなかった。怖かった。
―勇気が、俺には足りなかった。
ある日。
もう心は荒んでいて、
なにも考えられなかった。
蹴られて殴られて金を取られて。
いっそ、殺して欲しかった。
[金出せよッ!!!!]
[[おら゛っ!]]
💜「…ッ。」
いつも通り痛みに耐えていた時、
何やら後ろから声がした。
💛『…おい。』
[お、王子!?]
[[ご無沙汰しております!!!]]
王子…?
聞いたことがある。
東国の王家は、ありえないほどに冷酷らしい。
俺が西国の奴だってバレたら…やばいんじゃ、
💛『何やってる。』
[[西国の奴を裁いてたんですよ!]]
[こいつが先に俺らに襲いかかってきて…!]
…そんなことしてないのに。
そう声を出そうと思ったが、
ここで死ねるなら、
それもいいかななんて思う。
💛『…お前。』
王子らしき人が近づいてくる。
あー。やっと死ねるんだ。
俺は思いっきり力を抜き、目を瞑った。
💛『…。』
…あれ、殺さない?
ってか、なんか身体浮いて…
不思議に思い、薄く目を開ける。
目の前にはすぐ、彼の顔があった。
💜「!?」
ひっ…姫抱き!?
💛『…こいつ、気を失ってるから。』
[[[坊っちゃん!宿敵国の奴なんて、
悪に決まっています!\]\]\]
[[[危ないですよ!]]]
💛『いいだろ、俺だってもう19なんだから。』
俺は寝ているフリをした。
フリをしていただけなのに、
彼の腕の中は暖かくて、
思わず寝てしまった。
💜「ん…」
目を覚ますと、俺は見たことないほど
美しい部屋にいた。
💛『あ。起きたか。』
王子の顔を見た途端、さっきまでの光景がフラッシュバックした。
💜「っ…」
俺はゆっくり後退る。
💛『敵意はない。安静にしろよ。』
敵意はない…?
なんで西国のスパイかもしれない俺を
処刑しない!!!
早く殺せよ、
💜「なんで助けた…。」
💛『お前は悪くないから。』
💜「…は?」
💛『悪いな、調べさせて貰った。』
💛『両親が前科持ちで。』
💛『そのまま犯罪者というレッテルを、
貼られたんだろうな。』
知ったかするその口を、
今にでも塞いでやりたかった。
💜「…なにも知らないくせに。」
どうせお前も、
俺のことを道具としか思ってない。
…どうせだ。
💛『知らない。』
💛『だけど。』
💛『知る権利は俺にある』
💜「!!!!!」
当たり前のように彼が放つ言葉には、
少し温かみがあった。
💛『王宮で暮らせとは言わない。』
💛『隣の森にでも住めばいい。』
💛『食料とかは俺が保証する。』
💜「…は?!」
理解が追いつかない。
こいつさっきから何言ってんだ?
💛『ともかく。』
💛『…東国に住まないか?』
そういう彼の瞳孔は真っ直ぐ。
その目は嘘をついているようには
見えなかった。
💜「…。」
俺は抵抗を辞めた。
静かに、目を伏せる。
💛『いひッ、抵抗しないんだ。』
💛『じゃあいいよね。』
💜「…しらねぇ。」
💛『!!!』
何やら彼は、少し嬉しそうな顔をした。
まじで意味わかんねぇ…。
💛『…あ、そうだ、名前は?』
💜「…深澤辰哉。」
ぶっきらぼうにそう答えると、
彼は少し顎に手を当てて考え出した。
やっと表情が明るくなかったかと思えば、
💛『じゃあ、よろしく。“ふっか”。』
そんなことを言う。
…は?
ふっか?
💛『深澤、なんでしょ。』
💛『だから“ふっか”。』
誰かにあだ名をつけられるのも、
名前を聞かれるのも全て、初めてだった。
💛『俺は岩本照。』
💜「…よろしく、」
意外と自由奔放な彼に振り回される間は、
幸せが感じられた。
…このときからだ。
俺が王子を好きになってしまったのは。
💜「なつかし~な、 わら」
俺は城に目を向けた。
💜「…これからもちゃんと、
この時間に会えんのかな、あいつと。」
この時間だけは、あいつ、
…照を、独り占めできる感覚がして、好きだ。
💜「…なぁんて、
まだ名前ですら呼んだことないけどね、」
名前で呼ぶのは、脳内と独り言の時だけ。
岩本、とすら呼んだことがない。
…呼んでいいのかわかんねぇし。
そんなことを考えていれば、自然と欠伸が出
た。
俺は城から降りて、家に戻った。
俺は最近、城下町に身を隠して通っている。
頬の傷は…バレた時にやられたやつだけど。
ある日。
そんなこんなで、いつも通り城下町に来ていた。
あの日の宣言通り、
王子は俺の食料を保証してくれている。
それも最近申し訳なくなり、
お礼の品をプレゼントしているのだ。
💜「…よし、あった。」
お礼の品は、いつも同じ。
王家では口にすることがない、
「チョコレゐト」というお菓子だった。
あの筋肉と背丈で甘党というのだから、
やっぱり彼は面白い。
今日もバレないようにそれを買い、
急いで街を出ようとした。
💜「はっ、はっ…」
走っている時だった。
路地裏で、街人が声を出す。
[王子、来週に隣国のお姫様と、
お見合いするらしいわよ]
[[王子も、もう21ですものね。]]
[王子が結婚…!来週にはきっと、
パーティーが開かれるわ!]
💜「…。」
胸が痛かった。
出会ってから3年目。
未だに俺は王子が好きだ。
来週…お見合いか。
やっぱり俺じゃダメなんだ。
…わかってたけどさ。
なんだかもう、王子に会いたくなくなった。
会ったら…泣くかも、俺。
そんな弱音を胸にしまって、俺は家に戻り、
家に鍵をかけた。
side.💛
夕食終わり。
俺は父様に呼び出された。
💛『…どうなさいました、』
[来週のヒメとの見合いの件だ。]
[所詮は政略結婚。お前がヘマをすれば、
この国は安泰から外れる。]
[その責任は…わかっておるな?]
醜い。あまりにも醜くすぎる。
俺のことを、本当に道具としか
思ってないんだな。
それでも俺は父さんの機嫌を曲げたくはなかった。
だから順従に、頷く。
それでも目を合わせないことで、
静かな抵抗を示した。
…俺には、
隣国の姫なんかより護りたい奴がいるから。
深夜2時。
俺はふっかに会いに、城の屋根へ向かった。
💛『…あれ、』
でもそこに彼はいなかった。
忘れた?
いや…3年間欠かさず来てくれてたしな、
💛『…。』
なんだか悪寒がする。
あいつのことだ。
明日には、また会えるはず。
そう思い、俺はもう一度、部屋に戻った。
結局、次の日もその次の日も、
ふっかは城の屋根に現れなかった。
💛『…おかしい。』
流石に心配になった。
俺は急いでベッドへ向かった。
そしていち早く目を閉じる。
…明日の朝、絶対にふっかの家に行ってやる。
そう決意しながら、俺は深い眠りへと堕ちた。
次の日。
ゆっくり目を覚ます。
時計を見れば、5時を指していた。
俺は飛び起きて、すぐ着替える。
そして窓から、王宮を出た。
side.💜
家の外から、ドンドンと音がした。
💜「…。」
なんだよ、
こっちは連日泣きまくって
寝れてねぇんだって、
…ダッセェな、俺。
どこにも行けないような怒りを、
そんな外の世界にぶつけた。
💜「…ふぁい、」
目を擦りながら、ドアを開けた。
すると、何やら大きな影に抱きつかれた。
💛『…よかった。』
聞き覚えのある声。俺は目を覚ました。
抱きついているのは…王子。
💜「…へッぁ、?」
情けない声が出る。
💛『…最近夜こっち来てくれなかったから。』
そりゃ、会いたくなかったもん。
俺がこんな変なのも、お前のせい。
💛『…死んでんのかと思った笑笑』
💜「…しッ、死んでねぇし、ッ」
少し涙がでそうになった。
わざわざ王子が俺のために早起きして。
会いに来てくれて。
遠回しに、生きてて良かった、なんて言われて。
💛『…?』
少し声が震えているのが、
バレてしまっただろうか。
俺は誤魔化すように声を出した。
💜「…ま、街の人から聞いたぞ?」
💜「…来週、隣国のオヒメサマと
お見合いなんだってな。」
…俺はどうしてこうにも自分の傷に、
塩を塗りたくるのが得意なのだろう。
馬鹿だなぁ。
💛『…。』
💜「俺には、訪れるわけもない幸せだな。」
あー、やば。
ほんとに泣きそう。
勘付かれちゃダメだ。笑ってなきゃ。
💛『…無理すんなよ。』
💜「…え?」
俺の貼り付く笑顔は完璧なはず。
💛『自然じゃない。笑い方。』
💜「そんなわけねぇじゃん笑」
💜「大丈夫だっ…」
言い終える前に、彼は声を出した。
💛『…俺は寂しかった。』
💛『ずっと会えなくてさ。』
💜「…。」
…辞めろ、期待させるな。
💛『俺にとってふっかは、家族より大事なの。』
💛『俺が…“オウジサマ”になれなくても、
受け入れてくれて。』
💛『出会った日から俺はずっと救われてた。』
💛『ふっかの前では、
一回も繕ってないんだよ。』
…うるさい、うるさい、うるさい、
気づけば、俺の頬に、
彼の大きな手が添えられていた。
親指で、いつの間にか出ていた涙を拭われる。
💜「っ…」
💛『…ふっか。』
💛『一緒に逃げない?』
逃げ…る?
💜「…は、」
💛『俺は、政略結婚なんて絶対嫌。』
💛『…隣国の姫なんかより、
俺は俺を救ってくれた人に、
人生をかけて恩返ししたい。』
…?
💜「救ってくれた、って、」
💜「救われたのは俺で…」
💛『…王子様って、
全部完璧じゃなきゃ許されないの。』
💛『言葉遣いも運動も政治も勉強も。』
💛『料理も親孝行も器用さも。』
💛『…俺は、不良品だったから。』
💛『足りないもの、すげぇあってさ。』
💛『父さんには、嫌われた。』
そう話す彼の顔は、珍しく暗かった。
💛『…そんな時会ったのがふっか。』
💛『初めて会った時にさ。』
💛『俺、タメ口使ったの覚えてる?』
…忘れるわけねぇじゃん。あんな大切な日。
💛『身内にも謙譲語や尊敬語を使うのが
俺の家のルールでさ。』
💛『初めてだよ。タメ口使ったの。』
💛『というか、タメ口使っても、
“違和感なく接してくれた”のが、💛『…その時からずっと、
ふっかは俺の大切だった。』
💜「へッ…?」
…うそ、ちょっと待ってくれ、
💛『王族って、下の名前…』
💛『…嫁にしか、教えないんだよ。笑』
そうニヤつきながら言う照。
俺は途端に顔が赤くなった。
💜「〜っ、//////」
💜「で、でも、」
💜「お見合いはどうすんだよ…!」
💛『だから逃げようって言ってんじゃん。』
💛『…貴方とならどこだって、
地獄だって行って見せる。』
急に決意のある目を向けられた。
俺は嬉しさで力が抜け、
その場に座り込んだ。
💜「…っ、」
💛『…愛してる。』
そんな言葉、お前から聞けると思わなかった。
💜「…俺も」
返した言葉は、何よりも弱かったと思う。
それでも優しく、俺の身体を包み込みながら、受け止めてくれた。
💛『嬉しい。』
💛『…じゃあさ。』
💛『…名前、呼んで?』
目が合う。
俺はあたふためいた。
脳内ではあんなに恋しく言っていたはず。
なのに、言葉にできない。
💜「…ぅ、」
💛『…ふふ、』
それでも急かさず、待ってくれてるから。
💜「…ひか、る、」
俺は喉を絞って声を出した。
💛『…ありがと。“辰哉”。』
💜「っ!!!//////」
オーバーヒート直前。
俺は身体に力がはいらなかった。
そんな俺を抱きかかえて、照は立ち上がる。
💛『ほんとに、一緒に逃げてくれるの?』
💜「…当たり前だろ、」
💛『いひッ、変わんないね。かわいい。』
…その笑い方も変わんねぇよ、わら
💛『…じゃあ、共犯だから。』
💛『誰もいないような場所で、
幸せに生きたい。』
照は俺を抱きしめて言った。
💜「ねぇ、照…」
💜「俺…謝んなきゃいけない人いっぱいいる。」
💜「…明日でいいから、一緒に、来て、」
こんなセリフが吐けたのも全部、照がオーバーヒートさせてきたせいだから。
俺は悪くない。
💛『…仰せのままに。』
💜「…へへ、照。」
💜「…おやすみ。」
💛『おやすみ。』
俺らはとりあえず、ゆっくり瞼を閉じて、
同じベッドで眠りについた。
これはきっと、俺の人生最大の幸せだった。
fin.
コメント
3件
え、待って…… すごく感動しました…… 涙腺が、もう……😭
ぴ〜ちゃ。゚(゚´Д`゚)゚。 この💛💜めっちゃ好きよ〜✨ 応援したくなる!! とりま、今から💟押しまくるね!
もう…すごくよかったです……😢🤍 ふっかの過去の痛みが、照にだけは届いて、全部抱きしめてもらえたような、そんな24話でした。 屋根の上の密会シーンが好きです。「好きだ」って認めたくなくて、でも照にだけは素直になっちゃうふっか、切なくて愛おしい……。それに「名前呼んで?」って、王族の決まりを破ってでもふっかにだけ教えた“照”の想いに泣きそうになりました。 最後の「貴方とならどこだって」が全編に効いてて、タイトルの意味が深く刺さります…。愛って、逃げることで叶う形もあるんだな、って思わせてもらいました。 じんわり心が温かくなる、本当に素敵なお話でした。更新ありがとうございます🥀💛