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notカプ

呪鬼2

書きたいとこだけ

ブロマガに載ってる猿山先生の公式過去を知らないので全部捏造です。



らっだぁ視点


別に、なんとも思っちゃいなかった。

殴られようが、蹴られようが、

蔑まれようが、罵られようが。

たとえその相手がクラスメイトだとしても、親だとしても。

自尊心なんてものはなく、「まぁそんなもんか」という気持ちで日々を過ごしてきた。

きっとこれが当たり前で、俺は決して可哀想などではないと、そう思っていた。



しかし、お前に出会って全てが変わった。

お前なんかに、お前のような、光の代名詞のようなお前なんかに。


小さい頃からお前は元気で、自由で、優しかった。

誰とでも仲良くなれて、友達もいっぱいいるのに、お前はいつも俺のそばにいた。

あの頃は、それがただただ嬉しかった。


でも、そんな気持ちは永遠ではなかった。


高校に上がった頃、俺は日に日に増える暴力と罵詈雑言に、疑問を抱いていた。

もしかして、これは異常なのではないか。

もしかして、これは普通ではないのではないか。

その疑念を振り払うように、勉学に明け暮れる。


そして二年になり、進路を真剣に決め始める時期になった。

夢は警察官。

人々を守り、秩序を守る、正義そのもの。

どうしてもなりたかった。

進路希望調査の紙に書かれた文字の筆圧が、俺の興奮と気持ちの大きさを物語っていた。

お前も、俺と同じ夢を持ったようで、嬉しそうに俺に用紙を見せてきた。

嬉しくて、嬉しくて。

「絶対一緒に夢叶えような!」なんて、約束したっけ。

ともに歩いた道は夕暮れで赤くって、俺らの気持ちはただただ青かった。



当然のことだった。

両親は俺の夢を認めなかった。

口喧嘩になって、叩かれて、言い渡された。

「同じ公務員なら、せめて教師になりなさい」

嫌だった。教師になることが嫌なんじゃない。親が夢を認めてくれないことが、俺の気持ちまで否定されたことが、心から嫌だった。

今まであんなに言うことを聞いてきたじゃないか。どんな暴力にも暴言にも耐え忍び、認められずともしっかりあなたたちの子供をやってきたじゃないか。

書き直された用紙を見る。教師。その文字の後ろに残る、警察官の痕。

悔しかった。

あぁ、これが俺の人生の限界なんだ。

でも、しょうがない。しょうがないんだろう?きっと。



次の日教室に行った時、お前はいつもと変わらない笑顔で話しかけてきた。

「らだ!俺さ、警察官になったら絶対この町の交番に来るよ!そんで自分の後輩や母校の子供達を見守るんだ〜!ロマンだろ?」

「…そうだな。 」

うまく笑えてただろうか。

なぁ、俺があの時どんな気持ちになったかわかるか?

悔しさで腹わたが捻じ切れそうで、哀しさで涙が出そうで、憎しみで手が出そうだった。

今すぐに縊り殺したいと思ったよ。

お前はいつだって笑って、俺の心情なんか知りもしないで、まるで人生が楽しくてしょうがないなんて顔をしながら俺のことを置いていくんだ。

お前の光は、俺には眩しすぎる。

お前はふと俺の用紙を手に取り、警察官の文字が消されていることに気づいた。

聞かないでくれと思ったのに、無礼にも理由を聞いてきて、親に反対されたと答えると、お前は憐憫の眼差しで俺を見た。

やめてくれ。

俺を、そんな目で見るな。

気づいてしまう。

気づいてしまった。


俺は、「可哀想」なんだと。


今までの人生、全部ダメだったんだ。何しても何望んでも全部否定されて、親戚にも哀れまれて、でも俺はなんにも可哀想なんかじゃないって、自分で自分の道を進んでるはずなんだって。お前だけは、お前だけは俺をそんな目で見ないって、思ってたのに。


…あぁ。あぁ!


そうだ、お前なんか大嫌いだ!

いつも隣を歩くふりをして俺を嗤っていたんだろう!

最低だ!なんて最低な奴なんだ!

光を見せるだけ見せて、可哀想な俺のことなど置いていくんだ。

そうやって自分だけ幸せになって、いつまでも俺の臓物を食い荒らす黒い感情に見向きもしないで!


最低だ。お前を最低と思う俺こそが最低だ。

いい、もういい。見ないでくれ。さようなら、幸せになってくれ。俺の知らないところで夢を叶えてくれ。そうして、俺の青春など泡沫の白昼夢だったと否定してくれ。さようなら、さようなら。二度と相見えませんように。こんな戯言も俺のこともすっかり忘れてくれますように。さようなら。殺してくれ。さようなら。

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コメント

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まって、2の世界線だって言ってんのに🐒と🖼を同級生にしてしまっている。こんなのは妄言だと思って気にしないでください。何もかもが捏造、妄想です

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