🖤「舘さん半端ないっすね」
💛「本当に。なんであんなに阿部を守り切ることができるんだろう」
🩷「いや、阿部ちゃんが単純に涼太にベタ惚れな気がするけどなー、俺っちは」
佐久間の意見は、残り2人の冷たい視線により却下された。
残された恋の刺客はあと1人。
💛「あいつでダメなら俺たちも無理だ」
🖤「でも、あの人自分から告白するようなタイプじゃないからなあ」
🩷「そこは俺たちがうまく焚きつけようぜ」
こそこそと悪だくみをする恋のゾンビ3人組。いつの間にか、阿部ファンクラブのような様相を呈してきた。
3人が想定している残りのチャレンジャーは、メンバーの渡辺翔太。
彼は、密かに阿部に惚れていた。
しかし、持ち前の内気な性格から、タイミングを見計らっているうちに、宮舘に先を越されてしまったという苦い経験を持つ男だ。
🩷「翔太、阿部ちゃんが翔太のこと気になるってよ」
🖤「うんうん、俺も聞いた」
💛「俺も」
💙「……絶対嘘じゃん。なんか企んでるでしょ」
💛🖤🩷「全然」
🩷「俺たちが嘘つきに見える?」
💙「……見える」
🖤「心外だなあ。俺たちはしょっぴーの幸せを想って応援してるんだよ」
💙「……マジ?」
💛「言ってた言ってた。ゆり組なら翔太の方が好みって言ってた」
本当は真逆のことを言っていたのを佐久間は知っていて、思わず吹き出しそうになっていたが、岩本に思いっ切り足を踏まれた。
💙「……俺にもワンチャン、あるかな?」
🖤「ワンチャンもツーチャンもあるよ。しょっぴー頑張れ!!!」
みんなと話しているうちに悲観的だった渡辺の顔に自信が戻って来る。
渡辺は意を決して、阿部をデートに誘うことに成功した。
コメント
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こういう軽快なやり取り、まきぴよさんの文章の好きなとこの1つ。