委員会が終わるなり私は教室を飛び出して下駄箱に向かった。
下駄箱について息を整えていると私の前に人影が現れた。
〇〇)阿部先生…!
先生は右手をスボンのポケットに入れ、もう片方の腕で仕事用の鞄を握りしめて、私を微笑ましそうに眺めていた。
阿部)委員会お疲れ様、
〇〇)先生もお仕事お疲れ様です、!
2人で靴を履き替え外に出る。
〇〇)今日結局遅刻して先生に怒られちゃったんですよ、
阿部)どんまい笑
〇〇)先生のせいじゃないですかぁ、
阿部)〇〇が前見てなかったのが悪いんだよ〜
〇〇)だって、急いでたんだもん…、
〇〇)朝、寝坊しちゃって。
〇〇)8時10分には家出なきゃいけないのに、起きたのが8時13分で、
阿部)あー、それはやばいね
〇〇)先生いつも何時ぐらいに起きてるんですか?
阿部)えー、でも6時30分には起きるかな。朝ごはんも作らなきゃだし
〇〇)えー、朝ごはん自分で作ってるんだ、
阿部)作ってないと思ってたの?笑
〇〇)先生のことだからインスタントのスープとかだけで済ませてそうです、
阿部)そんなことないし。いっつもちゃんとお味噌汁作って卵かけご飯と食べてるんだからね、
先生がちょっとムキになった。
〇〇)それぐらい私でも作れますよ?
阿部)絶対作れない!じゃあ今度俺の家来て作ってよっ、//
〇〇)…え?先生の家に行くんですか?
阿部)それならどれくらいの腕前かわかるでしょ?
〇〇)…もしかして先生それが言いたくてムキになってたんですか?
阿部)えっ、違うし!/
先生が動揺したように自分の唇を舐める。
〇〇)ふーん、まぁ先生の方が上手らしいし家はやめとこうかなぁー
阿部)え?うそ、〇〇のほうが上手いから!家来てよー…
〇〇)結局それが言いたかったんですね笑
阿部)うるさいっ…//
〇〇)んー、じゃあお味噌汁作って先生の家に持って行きますねー
阿部)んーっ、違うのっ!〇〇と家で…
〇〇)家で?
阿部)…イチャイチャしたいのっ!//言わせるなっ//
〇〇)んふー、よく言えました。
私は拗ねて顔を赤くしている阿部先生の頭を撫でた。
阿部)もう…俺を舐めるなよっ、
〇〇)わっ!
先生が私を路地に引き入れ、手を壁に押さえつけた。
阿部)ねぇ、今度俺の家来てイチャイチャしよーね♡
先生に耳元で低い声で囁かれる。
阿部)こういうこととか、
先生が私の唇に自分の唇を押し付けてきた。先生の舌が入り込んでくる。
〇〇)んっ…♡せんせ…だめっ、ここっ、そとだからっ//
逃げようとしても腕を押さえられているから逃げられない。
必死で先生について行こうと舌を動かす。
暗い路地に2人の唾液の音が響き渡る。
〇〇)はぁ、はぁ、
やっと離れてくれた時には先生は口の端に糸を引いてとても大人な表情をしていた。
私はというともう顔が真っ赤で先生の顔をまともに見れなかった。
阿部)美味しかったぁ♡
〇〇)やりすぎですっ//
阿部)そう?〇〇もあんなに気持ち良さそうな顔してたのに?
〇〇)っ…//
私は先生の胸を押して突き放した。
阿部)キスしてる時の〇〇の顔めちゃくちゃ可愛かったよ♡
阿部)じゃあ、俺ここで曲がるから。じゃあね、
先生はニヤリと笑って路地を出て行った。
私は頭が追いつかなくて、しばらく立ち尽くすしかなかった。
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〇〇)…あっ、そうだ。目黒君に手紙届けなきゃ。
阿部先生とのことですっかり忘れていた。
重い足を引きずりながら散々教え込まれた目黒くんの家に向かう。
〇〇)(ポストに入れとくだけでいいよね…)
目黒君の家の通りに入るととてつもなく大きな豪邸がそびえ立っていた。
〇〇)うそ…、これが目黒くんの家…?
表札にはちゃんと目黒、と書いてある。
圧倒されて思わず眺め入っていると、急に家の扉が開いて目黒くんが出てきた。
〇〇)え…?目黒君?
目黒)あ、〇〇…!
目黒君は私に少年のような笑顔を向けてきた。
目黒)それ…届けにきてくれたの?
目黒君は私が手に持っている手紙を指差した。
〇〇)うん。先生に頼まれちゃって、
目黒)ねぇ、良かったら上がって行きなよ。せっかく届けにきてくれたんだし。
〇〇)えぇー、でも悪いよ…
目黒)行こ?今家に親いないし。
目黒君に手を引かれ、されるがままに家の中へと連れ込まれてしまった。
〇〇)わぁ、すご…
家の中は一面大理石でシャンデリアが光っている。大きな窓から入る自然光は家の中の宝石たちをキラキラと輝かせていた。
目黒)〇〇!俺の部屋はこっちだよー!
目黒君が階段の上から手を振って私を呼んだ。
〇〇)えっ、あ、うん!
私は慌てて目黒くんを追って駆け出した。
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〇〇)お邪魔しまーす…
目黒)そこのソファ座ってて、お茶持ってくるから。
目黒君の部屋は広々としていて物が少なかった。
窓際にはシンプルな白いベッドが置いてあり部屋の真ん中には机とソファが置いてある。部屋の端に本棚が並べてあった。
立ち上がって部屋を見渡す。シーツの上に積もった埃をつーっとなぞった。
あんまりベッドで寝ないのかな、
そんなことをぼんやり考えていると目の前に茶色の塊が飛び出してきて私は後ろに倒れ込んだ。
〇〇)うわっ!何…?
見ると私のお腹の上には興味津々でこっちをみている茶色い猫がいた。
〇〇)猫…?
ガチャッ
目黒)お茶持ってきたよー、ってチャコそんなとこにいたの?
〇〇)チャコ?この猫が?
目黒)うん、だいぶ前からいるんだけどね。どっかから入ってきた野良猫でこっそり飼ってるんだ。両親が動物嫌いでさ、
〇〇)へぇ〜!かわいい…
頭を撫でてあげるとチャコは気持ち良さそうに目を細めた。
立ち上がってソファに座るとチャコもついてきて私の膝に飛び乗った。
目黒)めっちゃ懐かれてるじゃん笑
〇〇)かわいいねぇー
目黒君が持ってきたお茶を口に運ぶ。
〇〇)てか、目黒くんの家ってすごいお金持ちなんだね、
目黒)うーん、まぁ、
チャコが私の体に顔を擦り付けてきた。
〇〇)かわいいねー、甘えてるのかな?
チャコが喉を鳴らす。
目黒)喉鳴らしてる。リラックスしてるね。
〇〇)チャコー、
私がチャコをぎゅーっと抱きしめると、にゃーっとキュルキュルのおめめで私を見つめてきた。
目黒)〇〇は何かペット飼ってるの?
〇〇)チャコかわいい〜、
目黒)…。何かお菓子とかいる?
〇〇)フワフワだねぇ〜♡
目黒)…〇〇〜、
〇〇)ここ好きなんだねぇ
目黒)…。
ガタッ
〇〇)もうチャコかわいいー♡好き、
ぐいっ
〇〇)ビクッ
目黒くんが私の上に覆い被さってソファに押し倒していた。
チャコが驚いて私の膝から飛び降りる。
〇〇)め、目黒君…?//
目黒)猫ばっかり見ないでよ…
目黒君と私の鼻がくっつきそうな距離までつめてくる。
〇〇)ちょ、目黒くん…//近いって!//
目黒)蓮、でしょ?
〇〇)いや、でも…
目黒)へぇ?阿部先生は亮平って呼んでるのに?
〇〇)え、なんでそれを…
目黒)聞いたけど?土曜日亮平とショッピングモールいたんだってねぇ?
〇〇)ひっ…!
目黒)知らないとでも思った?ぜーんぶ知ってるよ?
目黒)俺の可愛い彼女を野放しにしたら何されるかわかんないからね♡
〇〇)ゾクッ
背中に鳥肌がたった。怖い。目黒君の目には狂気じみた光が宿っていた。
目黒)ねぇ、どういうこと?俺言ったよね?阿部先生と近づいたらあの録音周りに広めるって。
〇〇)ごめっ、ごめんなさいっ((泣 もう二度としないから、広めないでっ
目黒)ふーん。しないんだぁ?
目黒君が品定めをするように私の顎を持ち上げる。
目黒)許せないよねぇ?自分の彼女が他の男に体を触られてるなんて?
私の目から溢れる涙は止まらない。
目黒)かわいい…。泣いてるところも可愛い、許せないぐらい。
声色は冷たかったがその奥底に強い怒りを感じた。
不意に目黒君が顔を近づけ、口内に舌をねじ込んできた。
抵抗しても逃してくれない。
〇〇)んっ…、ひっ♡ダメっ//
手をぎゅっと握られてだんだん体が熱くなっていく。
目黒)今回は見逃してあげる♡ その代わり〇〇の初めて、俺に奪わせて♡
〇〇)きゃっ…ビクッ
私の腰が大きく跳ねる。
目黒)大好き。一生俺から離れないでね♡
…♡
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おわりっ!しばらく出せなくてごめんなさい!
ᵀᴴᴬᴺᴷ ᵞᴼᵁ ◡̈*
コメント
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めめ、お願いだから邪魔をしないでくれぇえ😭 続き待ってます