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sideアリア
「契約違反?
あなたが何も見ずに契約したあの魔法契約書にはね、こう書かれていたんですよ。
1項 この契約の一部の期限はシャンク王子への恋魔法が消滅するまでとする。
期限が切れた際の事故等には対処しない。」
ゼルゼディスは契約内容を暗唱した。
「はぁ!?
そんな事聞いてないわよ!!!」
私はもちろん抗議する。
「聞かずにサインする方が悪いんじゃ無いですかぁ?」
ゼルゼディスは美しい顔を歪めて笑った。
「あなた…
最初から分かっていたのね…!
私をハメたんでしょう!?」
私は言う。
「ハメた?
人聞きの悪い。
全てあなたの思う通りにいったはずですよ?
エシャロットを迫害し、婚約者を取り上げ…
さぞ気持ち良かった事でしょう?」
ゼルゼディスは歪んだ笑顔のまま言う。
「そっちがその気なら…!
私にも考えがあるわよ!」
「へぇ、単細胞のあなたに考え、ですか?
それは恐ろしいですねぇ…(笑」
ゼルゼディスは完全に私を馬鹿にしている。
「今回の事、全てシャンク王子、それからエシャロットに話すわよ!
全てあなたの企みだった、と。
シャンク様も激怒するし、エシャロットはどうかしら?
そんな男と夫婦でいるかしら?」
私は悪魔の笑みを浮かべてそう言った。
「ふむ。
単細胞のあなたにしては良くできました。という所でしょうか?
ですが、あの魔法契約書にはもちろん続きがあるんです。
2項 アリアはこの契約内容を誰にも喋ってはならない。
喋ろうとすると心臓が破裂する。」
ゼルゼディスはもう私の相手にも飽きてきたという顔で、そう言った。
「そ…んな…
嘘よ…!」
「嘘だと思うならば、話してみると良い。
例えそれであなたが死んでも、私は責任は取りませんよ?
あぁ、それも、5項に書いて…」
ゼルゼディスの言葉は遠くに感じた。
私はこの男にハメられたのだ。
しかし、そう悟った時にはもう遅かった。
「何故なの!?
何故そうまでしてエシャロットを選ぶのよ!
あんな女、殺してやるわ!」
私は涙を流し、そう言った。
「学習しませんねぇ。
それも、あの魔法契約書に書いてありますよ。
暗唱しますかー?」
私は床に座りこんだ。
ま、ま、負けた…
この腹黒魔導士にしてやられたのだ…
「わ、わ、私はどうすれば良いの!?
もう、スーベルシア家にも帰れないのよ!
この先…」
「今更泣き落としはみっともないと思いますが…
貧乏人と結婚でもすれば良いんじゃ無いですか?
きっと新たな発見がありますよ☆」
私は…どう帰ったかも覚えて無いが、馬車に乗って辺境の屋敷を後にした。
どこに行くかも決まってないまま…