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「お2人とも末永くお幸せに。そして、我が榊グループをこれからもどうぞよろしくお願い致します」
社長さんは、ニコッと微笑んで軽く会釈した。
「榊社長、それはこちらのセリフです。こちらこそ鳳条グループをよろしくお願い致します。榊社長も、雫さんとはおしどり夫婦ですからね。雫さんにも紹介したいので、近々、琴音を連れてご挨拶に伺ってもよろしいでしょうか?」
「それは嬉しいよ。雫も喜ぶ。ぜひ楽しみにしてるよ。龍聖君、色々大変だろうけど、しっかり頑張って」
「はい、本当にありがとうございます」
私達は榊社長と別れ、百貨店を後にした。
龍聖君は社長になって、これからも、こういうすごい立場の人達とお付き合いしていく。
私、足手まといにならないかな……
鳳条グループ、鳳条 龍聖社長の妻として、恥ずかしくないような自分にならなければいけないと思うと少し不安になる。
龍聖君は普通でいいと言ってくれるけれど、その言葉に甘えていてはダメだと思う。少しずつでも、鳳条の名を汚すことがないように努力して頑張っていきたい。
「榊社長さん、本当に素敵な人だね。雫さん……は奥様なの?」
「ああ、そうだ。とてもお似合いだよ、榊ご夫婦も。俺達もお似合いなんだって」
ちょっと意地悪そうに私を見る。
「だね、お似合いなんだって。でも、何だか照れるよね」
「そうだな。榊社長のような立派な人に言われると余計に嬉しい」
「大好きなんだね、榊社長さんのこと」
「尊敬してる。とても」
「見た目もすごく素敵だけど、きっと中身も素晴らしい方なんだろうね」
龍聖君が憧れの眼差しで見ている人。数分話しただけで、私でも社長さんが人格者だとわかった。
「でも……」
「ん?」
「ほんの少しだけ、榊社長にヤキモチ妬いたかもな」