前書き
学パロ編です。(連載)
前書きはワンクッションの意味で置いておきます。
注意事項等はあらすじをご覧下さい。
すべて確認の上、了承した方のみお読み下さい。
〈〉内はメイン出てくる登場人物の組み合わせです。
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静かな部屋で一人、ペンを走らせる音が聞こえる。
em「…。」
zm「なぁ、何しとるん?」
em「ぅわっ、吃驚した…。」
zm「あ、スマンスマン。」
em「何してるって…勉強ですけど…。」
zm「なぁなぁ、俺に教えてくんね?」
em「えぇ…?そもそも私あなたのこと知らないんですが…。」
zm「あ、そっか。俺の名前はzmや。よろしゅうな、emさん。」
em「え、なんで私の名前…。」
zm「色々あって知ってんねん。じゃ、勉強教えてくれな〜。」
em「えぇ…。」
いきなり話しかけ、私の隣の席に座ってきた男はzmという。
緑色のパーカーを来て、フードを深く被っていた。顔がよく見えないが、口元を見ると割とかっこいい部類なんじゃないかと思った。
em「それで、ここはこうでこうなって…こんな感じになりますね。」
zm「お〜!わかりやす!流石やな!」
褒められて少し照れくさそうにするem。
また勉強を教えて貰おうと思い、本日の勉強は終わるのだった。
em「一体何だったろうな、あの人…。同じ学年って言う訳でもなさそうやし…。」
夕陽の差し込む廊下を、独り言を呟きながら歩く。
em「うーん…。まあ、ええかぁ。」
自分のクラスの教室まで来ると、ガラッと扉を開ける。
gr「お、emやん。遅くまでご苦労やな。」
em「あれ、grさんもまだ居たんですか。其方こそ遅くまでお疲れ様です。」
誰も居ないと思っていた教室にgrさんとtnさんが居た。きっと生徒会の雑務でもこなしていたのだろう。
私がgrさんに挨拶をして、tnさんの方を見ると、ペコッとお辞儀をされる。私もお辞儀を仕返し、自分の席まで向かって帰宅の準備を始めた。
zm「emさん一緒に帰ろ〜…って、tn居ったんか。また生徒会の仕事?」
扉の開ける音がしてたので、音の方向に顔を向けると、さっきの人物だった。
tn「あ、zm。そうやで、grさんと一緒にこなしてる最中。でももう終わるで。」
zm「ふーん、そうなんか。お疲れ〜。」
tn「ありがとな。」
zm「じゃ、emさん帰ろうや。」
tnさんとの会話が終わるとその方は此方に近づく。
gr「お前ら知り合いやったん?」
zm「いや?俺が一方的に話しかけに行っとる。」
tn「え…emさん可哀想…。」
zm「え、なんでや。」
tn「やって、知らん奴に一方的に話しかけられてるんやろ?流石に怖いて…。」
zm「一応自己紹介はしたで。な?emさん。」
em「は、はぁ…。」
どうやらここの3人は知り合いらしい。だが私はgrさんの生徒会関係でtnさんを知っていると言うだけなので、緑パーカーの人は知らなかった。
em「そう言えば、一緒に帰るとかなんとか言ってましたけど…、家どっち方向なんですか…? 」
先程さり気なく言われた一緒に帰ろうという台詞を思い出す 。
zm「ん?あぁ、俺は東の方やで。」
em「一緒や…。」
まさかの同じ方向で頭を抱える。助けを求めようかと思い、grさんをチラりと見てみると、口元に手を当てて、笑いを堪えていた。
zm「一緒に帰ったらあかん…?」
em「うっ…まぁ…いいですよ。」
しょぼくれた仔犬の様な眼差しで此方を見られ、断れる筈も無く。ついうっかりと了承してしまった。
em「じゃあ、私達はお先に失礼しますね。お二人共さようなら。」
zm「tnもgrもじゃーなー!」
gr「また明日な。」
tn「お疲れ様〜。」
私達は教室を出て、帰路につく。別に私からは特段話す事など無いが、相手からのマシンガントークが凄まじかった。
zm「なぁ、emさんて家が俺と同じ方向って言うとったけどどの辺?あっち辺?それともこっち?」
em「…あそこら辺です。」
zm「あの辺かー!やとしたら思ったより家近いかもしれへんな!そんでさ、emさんとtnってなんで知り合いやのん?」
em「…grさんとtnさんが生徒会で、よく此方の教室に来てるからですよ。」
zm「へぇ〜、そうやったんか!やからtnがたまにemさんの話するんやな!あの人生徒会入ってくんねーかなって言うとるで!」
em「…私はあまり入るつもりはないんですが…って、tnさんが私の事喋ってるから知ってたんですか?」
zm「ん?そうやで、よく絡んどるからか割と喋ってたで。せやから俺気になってしもて今日来たねん。」
em「はぁ…そうやったんですか。」
zm「そーそー、そんで実際会ってみたらほんとに頭良かったりしたで仲良くしたい思てな〜。」
em「仲良くですか…。」
zm「そやで、これからも勉強教えたりとかして欲しいしー。色んなとこ遊びに行くのもええやんな〜!tnとgrも一緒にとかな!」
em「…そう…ですか…。」
zm「おん、せやからこれから仲良うして欲しいんやけど、ええか?」
em「まあ、いいですけど…。」
zm「ホンマ?!そんならこれからよろしゅうな!」
em「よ、よろしくお願いします.. .。」
zm「ん、よろしく!あ、じゃあ俺この辺やでまたな!」
em「ではまた…。」
怒涛の勢いで会話を済ませ、そのまま曲がり角のところで一方的に会話を切って行ってしまった。
少しの間呆然と立ち尽くし、ハッとしてから私もまた帰ることにした。
em「あー…ほんまに疲れた。なんやったんやあの人…。」
私はマシンガントークの男のことを思い返してみる。
em「名前はzmで、 家が近くて、grさんとtnさんと知り合いで、私と友達になって…って、あ、まじか…。」
勢いのまま友達になってしまっている。あの男、まさに脅威。
とりあえず今日の事は忘れてさっさと風呂に入ることにした。
em「はぁ…明日からどないしよか…。」
家が近いことがバレてしまっては、朝とかに時間を合わせる可能性がある。私はいつもより少し早めのアラームの時間設定をして、寝ることにした。
コメント
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押せ押せzmさんとあわあわなemさんの可愛いコンビ…♥ 続きを楽しみにしてます😊