またここか?あと何回ここに戻ればいい?頭が痛い、こうしてまた、目が覚める。
戻る時はいつも同じだ、また、時空が歪んだ。
全てが元に戻った、全てのモンスターが〇んでも、モンスターと人間が仲良くなっても、結果的にここに戻る、次はいつ戻る?何がトリガーなんだ?……行かなくては。
攻撃された、当たったんだ、外れる訳がない。
ただ、一つ、異常があるとしたら……
モ「アンダイン…ひ…ひどいケガ…」
ア「こんなものかすりキズだ」
モンスターの子に当たるはずの攻撃をロイヤルガードのリーダーであるアンダインが受けた事だ。
ア「いいか?今度から、逃げろと言われたら、すぐに逃げるんだそ?」
モ「アンダイン…オレ…」
ア「ここは、私が食い止める。
早く行け!」
そうして、モンスターの子が命懸けで、逃げる。
そうしてそこに、取り残された、アンダインの身体が、灰に変わっていく。
ア「…ハハ…子供の手間、ああは言ったものの…」
ア「どうやら…今の一撃で…私は…もう…ダ…ダメ…らしい…」
ア「パピルス…アルフィー…アズゴア…すまない…どうか…」
ア「許してくれ…」
そうしてアンダインの姿が消えていく、助けたい、戦いたい、力になりたいが、それも全て審判までは叶わない、それが『約束』だから…
サ「クソっ!アンダインも、」
助けられなかったそう言いたいが、これ以上声を出してはバレてしまうかもしれない、
思いを押し殺す、そうして、アンダインの命が散ると思った瞬間、
奇跡が起こった。
???「…いや…まただ…」
一つの声が響く、その声は勇気と、熱意と『決意』に包まれた声、その声の発信源は、
ア「この、身体は…」
ア「今にも粉々に、砕け散りそうだが…」
その声は、他の誰でもない、アンダインの、物だった。
ア「それでも、まだ、このタマシイの奥に…」
ア「何故か…力が、燃えたぎっている…」
ア「私は、まだ死ぬ訳にはいかない」
ア「これは、もはや、モンスターだけの問題では無い…そうだな?」
ア「私が、ここで食い止めなければ、『貴様』は全てを破壊するつもりだ…」
ア「モンスターも…人間も…見境なく… 夢も…希望も…一瞬で握り潰す」
それはアンダインの最後の抵抗だった、
この世界で生きる全ての者の為に、
我が身を焦がさんと、強い『決意』を抱いた。
その姿はまるで、
『本物のヒーロー』
の様に。
ア「だが、この私が、させはしない、今、世界中の全てのタマシイの…」
ア「鼓動が一つになっている」
ア「我々の目的はただ、一つ…『貴様』を倒すことだ」
ア「『人間』よ」
ア「いや… 『貴様』の正体がなんであろうと…世界を救う為…」
ア「私が必ず貴様を打ち倒す!」
その瞬間、アンダインの『ソウル』が光る。
モンスターや、人間問わず、全生物にある、心臓、ソウル、
それは、生き物の『決意』に、反応し、時に普通では有り得ない、強大な力さえも出す物、
そのソウルが今、想いとなり、世界中から一つの場所に集まった。
サ「この力は…!?」
想定すら出来なかった力が、アンダインに集まる、
これならば、これほどの力が、これほどの『決意』があるのなら、
出来るのかもしれない、一方的な殺戮を超えた、本当の〇し合いが、
サ「勝ってくれ、アンダイン。お前が頼りだ、お前だけが頼りなんだ!」
今、サンズの全てを縛っている約束、
パピルスを戦う上で縛った優しさ、
恐らく〇んでしまった、 おばさんの攻撃を縛った同情
その全てを無くし、心に『決意』だけを灯し、全力で、絶望に抗い戦う、アンダイン。
彼女なら、まだ見れていない、『人間』が居ない『ハッピーエンド』を見せてくれるのかもしれない。だから、
サ「〇ぬな!アンダイン!!」
ア「おぉぉおおおおお!!!!!」
辺りが光で埋まる、何も見えない、
だが、その光にはどこか、守ってくれているという、包容感がある、
そして、光は晴れ、そこから一つ姿を現す影がでる。
キ「勇者が現れた」
そんな声が聞こえ、
『本物のヒーローとの闘い』
が、今始まる。
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