「まずは、ひとりめだっ!」
受刑者番号27 難波 了(なんば りょう)の怒号が響き、
あとりが目を見開く。
「…っ!」
…シュッ!!!
野球のスイングを思わせる横なぎの一閃。
鋭い音を絡ませながら、角材があとりの顔に迫る。
だが、いち早くそれに気づいた累(るい)が、
あとりを両腕で突き飛ばした。
「うおおっ!!」
「ちぃっ!ジャマしてんじゃねぇよ!」
あとりが体勢を崩して地面に転がり、
ブウンッと短く風を切る音が、累の耳元をかすめる。
すると、難波は荒い息遣いのまま腕を大きく振りかぶり、
今度はあとりの頭上めがけて、
角材を振り落とした。
(くそっ…まだやる気かよ!)
手と足で地面を弾き、咄嗟に飛び出す。
気づけば累は、トップアスリート顔負けの反射速度で、
難波との距離を詰めていた。
そして――。
どがぁぁっっっ!!!
突進の勢いそのままに難波が********
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