テラーノベル
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ドゥーラン・グラロヌラリスは椅子に座って日記を書く、「あの子とはもうおやすみの挨拶は済ませてきた、私は私の部屋に戻った。もう寝る。あの子の部屋はちゃんと魔法で暖めた」時計を見る
「現在22時12分 外は暗いまま猛吹雪を迎えている」日記を閉じて、椅子から立ち上がる。
ドゥーラン「レナフォランの神よ。1度。今夜の魔法を許してください」
目を閉じて左手を自身の胸に当てる。
しばらく頭の中で魔術を組み、魔法で部屋中の温度を上げて暖める。
ランプを消してベッドで静かに横になって眠る。
ドゥーランは朝の7時に目を覚ましてベッドからゆっくりと立ち上がり、窓から外を見ると吹雪は止んでおり、雪は扉の半分足らず積もっている。
白い毛皮のフード付きコートを羽織り、自室から出てルティの部屋をノックする。
ルティは焦げ茶色の毛皮のフード付きコートを羽織った姿で出てくる。
2人は何も話さずに階段で1階に降りて2枚扉の玄関扉をドゥーランが右手で体重を乗せ、押し込むようにして左扉を開ける。
館の隣にある馬小屋に入り、ドゥーランが12頭の中から2頭を持っていく。
ドゥーラン「ルティ。こっちに乗りなさい」
ドゥーランは先に白い毛をした片方の馬に乗って、ルティを前に乗せる。
左腕でルティを抱えるようにしたまま雪道を走らせ、誰も乗っていないもう片方の馬は先頭に続くように後ろを走る。
周りは森ばかりで雪道も整理されておらず、また新たに馬の足跡が残る。
馬が走る風が前からフードの中に入り込み、ルティはフードを深く被る。
20分程して森の中から現れるようにして小さな街に着く、他の道は整理されており、人がいることで賑わっており、コートだがみんなフードを被ってはない。
街道に沿って馬でしばらく歩き、ある家の前に馬を停める。
ドゥーランは先に降り、ルティを抱っこしたままゆっくり降ろしてから2頭の手綱を柵にかける。
ドゥーランは家の扉をノックする。
大柄で筋肉質な男性が青灰色をした厚手のロングコートの姿で扉を開ける。
オークス・ヴェレクエラ「うん。おはよう」
ルティ「おはようございます」
ドゥーラン「あぁ、おはよう」
オークス「ルティはあれだな、3日ぶりだよな」
ルティは少し考える。
ルティ「あっ、4日前程だと思います」
ルティ「元気でしたか?」
オークス「うん。元気だったよ。ルティは?」
ルティ「私はドゥさんからいつも通り、大切に沢山の愛情を受けているので元気です」
オークスは口角を上げて咳をするように笑ってしまう。
オークス「凄い愛されてるなルティ」
ルティはドゥーランの手を握る。
ドゥーラン「いや、ルティは普通こうじゃない」
ドゥーラン「私の子供の頃には無かった、こう甘えてくるのは家の中だけで」
オークス「おぉそうかそうか」
オークス「順調なようで嬉しいよ」
オークスはまた少し笑って家の中から歩いて外に出る。
オークスを改めて見ると背中には槍と弓と矢筒、腰には長剣が携えられていた。
オークス「俺が乗馬するのはあの馬でいいか?」
オークスはドゥーランが持ってきたもう1頭の馬を指差す。
ドゥーラン「あぁ。元々オークスを乗せるために決めていたのが丁度その馬だ」
オークス「よし、分かった」
オークスは1度その馬の首を撫でて乗馬する。
ドゥーランはここまで乗ってきた白い毛の馬に乗馬して、次にルティを乗せる。
左腕でルティを抱えてオークスに続くように走らせる。
街に続く整理された道を走り、それに続く山への道を曲がる。
家を出た時より速度が速くなり、ドゥーランとオークスはフードを外し、ルティは手で自分のフードを押さえる。
しばらくしてオークスは狼の群れを見つける。
オークス「狼の群れだ!先に俺がやるからお前ら!引き返せ!」
ドゥーランは馬を引き返して少し遠い位置から隠れてオークスの方の様子を見る。
先頭の白い狼が遠吠えしてオークス目掛けて走り出す。
それに続く先頭を含めた合計8匹がオークスを狙っている。
先頭がオークスの寸前まで近付き、飛び込んで来たと同時にオークスは先頭の首根っこを掴む。
もう片手で槍を使って続いてきた2匹目の狼の背中を貫き、すぐに引き抜いてこの間に飛び込んで来た3匹目の狼を薙ぎ払う。
4匹目は槍の柄を飛び込んでくる喉に食い込ませ、5匹目は距離があり、術を施した丸い宝石を落とし、周りの雪を散らして視界を奪う。
その隙に5匹目の頭を足で潰そうとするがすぐに5匹目が避けようとしたこともあり、横にずれて狼の足を潰し、同時に槍で背中を貫いてとどめを差す。
片手に持ってる狼を横に投げ捨て、次に矢を射って薙ぎ払った3匹目を殺し、投げ捨てた狼が横から回って逃げようとするところを急いで捕まえ、他の狼に向けて魔法で火を吹いて残りの狼を退散させる。
オークス「もう出てきていいぞー!」
ドゥーランとルティは馬を置いたまま、片手に狼を持ったオークスに近寄る。
ドゥーラン「その狼がリーダーだからルティに狩らせよう」
オークス「はいよ。じゃあいくぞ」
ルティ「ん?」
ドゥーラン「あの狼がルティの相手だ」
ルティ「はい!」
オークスは狼をルティの近くに投げ、ルティはナイフを構える。
ルティ(狼が立ち上がる前にナイフで)
狼はすぐにルティの方を見て立ち上がる。
ルティ(いや、行ってたら噛まれたかもしれない)
ルティ(どう動いて来るの?ナイフは本当に通るの?)
ルティは目を見開いて狼の次の動きを慎重に見る。
ルティ(下がっちゃダメだ、予測とずれる)
狼は1度オークスの方を見て、次にルティを見て襲おうと突進してくる。
そのまま飛び込んで来たところを下から蹴り上げる。
ルティ「あっ、え?」
ルティは咄嗟に蹴り上げたことに驚き、すぐに蹲りながら着地した狼の首をナイフで刺す。
オークスは小走りでルティに近寄り、ドゥーランは歩いて近寄る。
オークス「凄いな!ルティ」
ドゥーラン「良かった、狼は初めてだったもんな?ルティ」
ルティ「あ、ありがとうございます」
オークス「ナイフだったんなら先に剣を渡したら良かったな」
オークス「あの蹴り上げ余裕があったように見えたんだが意識してなかったろ」
ドゥーランはルティの頭を撫で、ルティはドゥーランの体から高い魔力から徐々に収まるのを感じる。
ルティ(助けようとしてくれてた。私が失敗した時のために魔法を構えてた)
ルティ(凄いな…私はそんなに速く対応できない)
オークス「ルティは動物を解体できるのか?」
ルティ「あー、はい。できますよ」
オークス「じゃあ大丈夫か。教えなくても」
オークス「その、ルティの兄は凄い育て方をするんだな」
オークス「ティスだよな?兄の名前は」
ルティ「はい」
ドゥーラン「そうだ。ティスさんはルティに家事や技術を教えていたが、ちょっと荒かったな」
ドゥーラン「次は魔法を教えたいんだ」
ドゥーラン「いいかな?」
オークス「おお。それだったら今度俺が教えてやるよ」
オークス「うん。体に染み付いてたしあとはちゃんと使えるようにしようか」
ドゥーラン「じゃあ後は頼むけど、今日はもう解散したい」
オークス「うん。全然それで問題ない、じゃあ解散しようか」
オークスは目を閉じて胸の高さに手を空中に握り締め、2人に対して敬いの念を込める。
オークス「また会おう」
ドゥーランは1頭の馬をオークスに向かって走らせる。
ドゥーラン「また会おう」
ルティ「また会いましょう」
オークス「先に乗せないとな」
オークスは2匹の狼を馬の後ろに乗せる。
オークス「手伝おうか?」
ドゥーラン「あぁ。頼むよ、2匹でいい」
オークスはルティが狩った先頭の狼ともう1匹の狼をドゥーランの馬の後ろに乗せる。
オークスは自分の馬に乗って2人に軽く手を振って家の方向に向かって帰る。
ルティはドゥーランの背中から跳んでしがみ付き、ドゥーランはルティの足を持って剥がして丁寧に馬に乗せる。
ドゥーランはルティの後ろに乗り、左腕で抱えるようにして馬を家に向けて進ませる。
途中の整理された道を通る。
ルティは左手を口元に近付けながら欠伸をして、少し前のめりになる。
しばらくして家に着き、馬小屋に馬を納めて2匹の狼を引き摺るようにしながら家に入る。
ドゥーランは台所に2匹の狼を置いて、リビングのソファに座ってくつろぐ。
ルティはドゥーランに付いて行くように行動し、隣に座ってドゥーランの膝の上に頭を横にして置く。
リビングにある古時計を見ると9時38分になっている。
ドゥーランはルティの頭を丁寧に撫で、4分程して寝息が聞こえてくる。
ドゥーランも上を向いて眠る。
12時に古時計が鳴り、ドゥーランは目を開け、ルティはまだ膝の上で頭を横にして眠っている。
ルティから離れ、外にある薪を6本持ってきて、台所に置いた片方の狼は床にある氷で囲った冷凍庫に入れ、もう片方の狼は皮をナイフで剥いで肉を解体する。
皮は内側にある肉と脂を削ぎ落とし、水で洗う。
ドゥーラン「…レナフォランよ…」
手で皮の内側に触れて水分を蒸発させ、植物タンニンで鞣して机の上に置く。
中に魔力を込めた宝石を入れて薪を燃やし、フライパンの中に切った肉と調味料や香辛料を入れて調理する。
棚から取り出したナイフとフォークと2枚の皿に料理を盛り付けて食堂の机の上に並べる。
ドゥーランは椅子に座る。
ドゥーラン「ルティ。こっちに来て座りなさい」
ルティはすぐに起き上がってドゥーランの前の椅子に座る。
ドゥーランとルティはステーキを食べる。
ルティは鼻歌交じりにステーキを咀嚼する。
ドゥーラン「食後は残りの家事を済ませなさい」
ドゥーラン「私は出掛けて来ます」
ルティ「うん、分かった」
2人は食事を終える。
ルティはドゥーランが立ち上がったのを見て、前から強く抱き締める。
ドゥーランは軽く頭を撫でて、ルティは笑顔でドゥーランを離す。
ルティ「いってらっしゃい!」
ドゥーラン「うん。いってきます」
ドゥーランは外に出て、馬小屋から1頭出して雪道を走る。
ルティは皿を台所に持っていき、皿洗いをする。
ルティは図書室に入り、中は天井に届く大きな二つの棚が部屋にあり、その棚の中は全て本がほとんど詰められている。
ルティは1冊の本を庭に持っていき、本を見ながら片手を開きながら前にいる木に向ける。
ルティ「ルゲラットの中魔法…空転脚」
ルティは頭の中で術式を組んで、空中を思いっきり脚で蹴る。
すると風を切るような音がする。
ルティ「んー…」
それを何度も試して、木との距離を変えたりするが風が切るだけに終わる。
ルティ「術式、想像、放出」
ルティ「だから、術式を組んで、蹴って、同時に魔力を放出するから…」
ルティはまた試すが風を切る。
ルティは別の本を取って試して失敗するを繰り返す。
庭の木の前で魔法を練習していた時間の中で雪の足跡は縦横無尽に残った。
そうして3時47分になると家の中に戻って窓を開けて掃除する。
掃除する場所は、廊下、図書室、リビング、風呂場、食堂、ルティの部屋、ドゥーランの部屋、階段、多目的部屋、7部屋の空き部屋、ほうきや布を使って掃除する。
その最中にドゥーランが帰ってくる。
時間は7時12分でルティはまだ2階を掃除しており、階段から降りて姿を確認した後に掃除を続ける。
ドゥーランは薪を中に入れて火を起こす。
残りの狼肉を床の冷凍庫から取り出し、フライパンで焼いたステーキに買ってきた野菜で包んだ物を1皿に盛り付けてナイフとフォークと一緒に食堂の机の上に置く。
ドゥーラン「ルティ。こっちに来て座りなさい」
ルティは2階から降りてコートを椅子の上に掛けてから座って食べる。
ドゥーラン「私はこれからパーティーに出掛けます。なのでその間に残りの家事、入浴、歯磨きをしなさい」
ルティ「はい」
ドゥーラン「おやすみなさい。ルティ」
ルティはこくりと頷いて残りを食べる。
ドゥーランは玄関に停めておいた1頭の馬に乗ってランタンを片手に持って照らしながら雪道を走る。
それを窓から見届けたルティは玄関を掃除し、皿を洗い、薪で温めて風呂に入る。
歯磨きをした後に部屋中のランプを消して自分のベッドで寝転ぶ。
ルティ(オークスさんと練習するのっていつだっけ?今度、だからそれまで何か覚えないと)
ルティ(おやすみ、ドゥさん)
ルティは欠伸して布団を掛け、何度か欠伸をしたり寝返りをうったりして眠る。
朝9時48分になり、白い毛皮のコートを着たドゥーランがルティの部屋をノックする。
ルティは焦げ茶色のコートを着たまますぐに扉を開ける。
ドゥーランは下に降り、ルティもそれに付いて行く。
床の冷凍庫にある狼肉からステーキを作り、それを食べる。
玄関の扉を開け、昨日より雪が解けて空は少し曇っている。
1頭馬小屋から昨日と同じ馬を連れ出す。
ルティを前に乗せ、ドゥーランは後ろから左腕で抱えるようにして走らせる。
速度は昨日より少し遅く、雪の結晶が冷たくルティの顔で溶ける。
30分程して森を抜け、街の中をしばらく通ってオークスの家に着く。
馬を柵に停め、ドゥーランは扉をノックする。
ルティ「え?今日?」
コートを着たオークスが扉を開ける。
オークス「おお、お前らか。元気だったか?ルティ」
ルティ「はい。元気です。オークスさんは元気ですか?」
オークス「うん。元気元気」
オークス「パーティーはどうだった?」
ドゥーラン「あぁ、前より人がいたんだが、疲れるな」
ドゥーラン「挨拶ばっかりだったよ」
オークス「あー、今日もあるんだろ?何時から?」
ドゥーラン「夕方の6時から始まる」
オークス「昨日より早いんだな、そしたら今日はどうする?」
ドゥーラン「今日はルティに魔法を教えて欲しい」
オークス「あぁ、今日か。じゃあ庭に出よう」
オークス「練習なら庭は広いし、魔力も通る」
オークスは靴を履いて外に出る。
それに続いてドゥーランとルティもオークスと庭に入る。
オークス「ルティ。これ知ってるか?」
オークス「流し、考え、形にし、出す」
オークスは庭の中央で立ち止まる。
ルティ「はい。知ってます」
オークス「うん。それで何が出るかで得意な型が何かが分かる」
ルティ「私空気熱の戦士型です!」
オークス「じゃあ俺と近い感じか」
ドゥーラン「闘神の前段階が得意なんだ」
ルティは頷く。
ドゥーラン「ただ問題はその先にある術式の構造を練ることができないところでね」
オークス「まあ、順序良くやろう。ルティ、手を出して」
ルティは右手を表にして差し出し、オークスは手を取る。
オークス「じゃあまず闘神の前段階から構えて」
ルティは体内の魔力を循環させ、純度を上げる。
オークス「うーん、次は何か術式のみを構想して」
ルティは脳内で簡単な術式を組む。
オークス「いやぁ、見たことないな」
オークス「闘神の前段階に軽い術式が乗っている」
#推しが尊い
#恋愛
ばたっちゅ
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SOMAMON7A
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成瀬りん
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コメント
1件
第1話、めっちゃ良かったよ〜!!✨ ファンタジー世界観がしっかりしてて、ドゥーランとルティの静かな絆が沁みた😭 特に狼の群れ戦、オークスの戦闘がかっこよすぎて震えたし、ルティが初めての狼を狩るシーンでドゥーランが陰で魔法を構えてるのがもう…優しすぎるでしょ!! おやすみの挨拶とか家事の分担とか、日常の温かさと緊張感のバランスが絶妙で続きが気になりすぎる〜🌸 次話も絶対読むよ!!