テラーノベル
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闘技場。
空気が凍る。
ゼノスがゆっくり歩く。
その圧力だけで地面が震える。
黒崎理事長が前に出る。
「生徒には手を出させない」
ゼノスが笑う。
「昔からそうだな」
黒崎の目が細くなる。
「……何百年前の話だ」
ゼノスが答える。
「お前がまだ若かった頃」
蒼真が驚く。
「そんな昔から!?」
黒崎が手を上げる。
空間が歪む。
パキン。
ゼノスの周りの空間が閉じる。
「空間封鎖」
しかし。
ゼノスが指を動かす。
重力。
ドン!!
空間が砕ける。
黒崎が驚く。
「重力能力…!」
ゼノスが笑う。
「言っただろう」
手を広げる。
炎。
氷。
雷。
風。
光。
影。
すべての能力が周りに現れる。
観客席がざわめく。
「全部の能力…!?」
ゼノスが言う。
「私は」
「全ての能力を使える」
蒼真がつぶやく。
「そんなの……」
黒崎が構える。
「だが」
「代償があるはずだ」
ゼノスが少し笑う。
「さすがだ」
ゼノスが静かに言う。
「私の能力」
「アビスコード」
空気が揺れる。
「能力をコピーし」
「すべて使える」
しかし。
ゼノスが胸を押さえる。
体の一部が黒く崩れる。
蒼真が驚く。
「体が…!」
黒崎が言う。
「能力の反動」
ゼノスが続ける。
「そう」
「使えば使うほど」
腕が崩れる。
「体が壊れる」
しかし。
再生能力が発動する。
崩れた部分が戻る。
陽葵が気づく。
「再生…」
黒崎が言う。
「不死の理由」
ゼノスが笑う。
「何度壊れても」
「再生する」
そして。
陽葵を見る。
「だが」
「始祖の再生能力なら」
「もっと完全になる」
陽葵が拳を握る。
「だから狙うんですね」
ゼノスが言う。
「その通り」
その時。
蒼真が前に出る。
「もういい」
光が集まる。
時間能力。
しかし。
今回は違う。
光がさらに強くなる。
世界が止まりかける。
蓮が驚く。
「時間が…」
凛も言う。
「止まる」
蒼真が言う。
「今まで」
「遅くするだけだった」
光が爆発する。
バチィィ!!
ゼノスの動きが止まる。
蒼真が笑う。
「でも」
「少しだけ」
「止められるようになった」
蒼真がゼノスの前に立つ。
光の剣。
「行くぞ」
シュバッ!!
巨大な斬撃。
ゼノスの体を切る。
ドォン!!
爆発。
時間が戻る。
ゼノスが後ろに下がる。
初めて。
膝をつく。
観客席が騒然。
「ゼノスが押された!?」
ゼノスが笑う。
「面白い」
しかし。
ルナが言う。
「ボス」
ゼノスが立つ。
そして。
陽葵を見る。
「今日はここまでだ」
カイルが影を広げる。
黒いゲート。
ヴァルク。
ミラ。
ルナ。
全員が戻る。
ゼノスが最後に言う。
「朝比奈陽葵」
その目は楽しそう。
「次は」
「完全な覚醒を見せろ」
影が閉じる。
静寂。
戦いが終わる。
蒼真が息を吐く。
「終わった…」
陽葵も空を見る。
黒崎が静かに言う。
「これで」
「第一章は終わりだ」
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