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あれ?ちょっと悪い感じ?🩷
「おはようございまーす!」
普通のマンションの一室。
壁には防音材、照明とカメラが並ぶ簡易スタジオ。
深澤辰哉は目を輝かせ、場に溶け込むようににこやかに笑っていた。
翔太に連れられ、初めて踏み込むYouTuberの現場。
佐久間はすでにカメラの前に立ち、明るい声を響かせていた。
「へぇー。君が深澤辰哉くんね。」
撮影が一段落した佐久間が笑顔のまま舐めるように深澤を見る。
「翔太が連れてくるって聞いたときは、どんな奴かと思ったけど……お前、良いね」
「ありがとうございます」
「良ければ明日も来なよ。日給出すし」
深澤が答えるより先に翔太の声が聞こえた。
「昼飯買ってきまーす!さっくん、飲み物買ってくるけど何がいいっすか?」
「あ、オレ、レッドブル!」
「ふっかは?」
「じゃあ俺もそれで〜」
「はーい!行ってきまーす!」
バタバタと翔太がスタジオを出ていきドアが閉まる。
部屋には深澤と佐久間だけが残った。
「ふぅー……」と伸びをしていた佐久間が、ゆっくりとふっかの方へ歩み寄る。
深澤はまだにこやかに笑顔を浮かべていたが――。
「……」
佐久間の目が一瞬で冷たくなる。
その光を失った視線が、ふっかを射抜いた。
ふっかが反応するより早く、佐久間の手がふっかの腰からお尻へ滑る。
思わずピクリと肩が震えた。
「……聞いてるからね」
耳元で低く囁く。
「お前のこと。どんな暮らししてるか、誰と何してるか。……知ってるからね」
笑顔を貼り付けたままのふっか。
でも目の奥が揺れ、飲み込んだ息が喉を焼く。
ニヤリと笑いながら佐久間は続ける
「明日、同じ時間に待ってる」