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💗視点
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Snow Man佐久間大介
消息不明、失踪のニュースが取り沙汰されて約3ヶ月半が経過して、急に消えたのだから急に戻ってこようと俺は考えた
元々、考えてはいたんだ
蓮が始めた監禁を終わらせる方法を
あのまま過ごしていたって良い終わり方をする訳がないから
俺だって病気になるし…たまにね、うん…
ツナやシャチだって
何かあった時に医療が受けられないのはマズい
その時、蓮に頼もうにもうちの子たちは顔も知られる人気者だからね
ただでさえ目立つ蓮が連れていたら一発で、佐久間の行方を知っているのでは、てなりそうじゃない?
世間を騒がせたこの事件を穏便に終わらせるには、もう1度、俺が表に出る必要があった
とは言え、ただ出て行ったんじゃ、どこで何していたってなるからさ
漫画やアニメでもお馴染み
記憶喪失を使わせてもらう事にした
実際にそれで困っている人もいるから申し訳ないって気持ちも勿論ある
ただの言い訳だけじゃなく、やるなら引退って覚悟も決めてた
あべちゃんとも相談した
最終的にヤバいと思ったら全部「分からない」「覚えてない」で乗り切るつもりだったんだから力技だよね
この計画に必要なのは度胸と演技力
あべちゃんと共同で計画を練っている間、思いもしなかった母ちゃんの気持ちも聞いた
違うよ
俺は俺の夢のために頑張ったんだ
て
胸を張って言ってあげたいが、ここは無事に乗り切るために、見当違いな負い目を抱いている母ちゃんも巻き込む事にした
連絡はあべちゃんに取ってもらってね
計画を教え、事件終息へのサポートをお願いした
うちはまぁ、ちょっとお金持ちの部類に入るし、お金もコネもあるっちゃあるから
使えるモノはなんでも使う、ぐらいの気概だったんだ
決行日をいつにするかを考えていた時、蓮に映画の代役の話が舞い込んだ
主演ではないが、重要な役回り
期間は一週間の海外ロケ
嫌だと言う蓮を宥めすかして向かわせたのは、少々無茶な事をしたかったから
まぁ、あべちゃんに嫉妬しまくるから、困っていたという事もあるけど
今日、久しぶりに皆に会う
蓮が海外で撮影をしている間に決行したから、実は蓮とも10日ぶりの再会だ
医者をも騙した俺の演技の見せ所
(バレてた気もするけどね)
個室で入院生活を送っていたんだけど、流石に全員での見舞いは許可がおりなかった
俺の隣には母ちゃんも控えてるし
身体というか頭の負担を考えての10分という制限付き
まずは年上組の深澤、翔太、涼太、照が入室を許された
入って俺を見た瞬間に全員の顔色が変わった
驚きに目を見開いてから、辛そうに歪む
あぁ、これ…やっぱやり過ぎたか…
蓮が海外へ向けて出発する際、当たり前なんだけど足枷を外してもらった俺は、どうやったら記憶を失うぐらいのヤバい人に見えるかを考えて、まず食べるのをやめた
次に水分の調整
家族のもとで倒れる日を計算にいれて、わざと脱水症状になるようもっていった
怪我もしてた方が良いかなぁって
あべちゃんに「軽く轢いてくんない?」って言ったら、頭の方を心配された
流石に無理って断られたから、あべちゃんにこっそり実家近くまで車で送って貰って、そこからこっそり…ちょっとした林?てか山?そんな感じの自然溢れる坂を転がり落ちてみた
結果―――見事な怪我人が誕生した訳だけど
これには事前に帰る事を告知していた母ちゃんもびっくりの大慌て
俺も救急車で運ばれた時は本当に意識がなかった
身体中の打撲痕や外傷、創傷はそうやって出来た訳だけど、至る所に包帯やらテープが巻かれた状態で、そりゃ痛々しいよね
まお、実際めっちゃ痛いんだけど
頬にも擦り傷できちゃって
ちょっと少年誌の登場人物みたいでカッコいいかも、なんて思ってた
俺の状態が想像より酷かったのか
なかなか俺に近付けない面々に俺は困ったように笑いかけた
「…ごめん…心配かけて」
水分とってなかったから喉かっさかさ
掠れた俺の声に、ぐっと息を飲んだ深澤が俺の方に歩みを進めた
「バーカ」
少し潤んだ瞳に泣くのを我慢した顔
こいつ、ホント優しいからなぁ
俺が体調不良って事になってた時も代役やったり色んなフォローしてくれてたって聞いてる
「何も、覚えてないんだって?」
「うん…気付いたら、ここにいた…こんな状態で。今も、ちょっと混乱してる」
「そっか」
「ホント…ごめんな」
皆が大事にしてきたものを、俺は奪う選択をした
切っ掛けは蓮でも、俺は抵抗もなくそれを受け入れたんだから同罪だ
本当の事は言えない
でも謝罪は本心だった
「ごめん」
くしゃりと深澤の顔が歪む
「バーカ」
深澤と同じ言葉を吐いて、照も俺の方へ歩み寄った
「お前が悪いかも分かってない状況で謝んな」
触れていいかを尋ねてから、照が俺の頭に手を置いた
ぽんぽんっと優しく叩く
照の手は大きくて、鍛えてるって感じの武骨さかあるけど、優しくて、俺の方が年上なのに甘えたくなる時があるんだよね
「色々言いたいこと考えてたんだけど、ひとつだけな、佐久間ともっかい会えて良かった」
照の顔も今にも泣きそうで
見てる俺の方が先に、涙腺が崩壊した
弱ってるように見えるから泣いた方が良いかなぁとか考えていたけど、普通に泣けるわ
表に出れたって事は会おうと思えばいつでも会えるんだけど
それでもこれが、最後、なんだよね
俺らが普通にアクロしてた頃、大スワンって大技でよく観客を魅了してた
今は個人仕事も増えて、怪我の心配から禁止されてアクロ自体なかなか出来ないけど
大スワンやるとさ
観客だけでなく、先輩から後輩まですんげぇって褒めてくれたの
でもあれ、照や深澤がいないと成り立たないんだ
2人がいたから俺は安心して跳べてた
今までの思い出が一気に押し寄せて、涙が止まらなくなる
「俺も、会えて良かった」
泣きながら笑うと、
照の目からもぽろっと涙が溢れて、隣の深澤も鼻を啜っている
照はもう1度、俺の頭をポンっと叩いてから側にいた深澤の腕をひいて、後ろに控えていた翔太と涼太に場所を譲った
照に倣って俺の頭を撫でていった深澤の、泣きながら笑ってる顔にドキッとしたのは内緒だ
翔太は俺と照や深澤のやり取りに、もう既に目を赤くしていた
ずんずんと近付いて、照みたいに尋ねる事もなくガバッと俺に抱きつてきた
「俺、お前がいなくなってずっとムカついてた。仕事も減って、お前のせいだって…
お前が辛い思いしてるかも、って考えたくなかったから…ごめんな、お前のせいにして」
覆い被さるように抱きついた腕に力がこもって正直、身体のあちこちが痛い
でも、こんな翔太は珍しいな
あまり自分からいくヤツじゃないから
俺は翔太の背中に腕を回すと、そっとその背中を撫でた
普段から素直じゃなくて
どっか一歩引いた感じの翔太
「辛い思いしてたかも、分からないよ」
「そんなボロボロなのにか?」
俺の言葉に「あり得ねーだろ」って
そうね、やり過ぎたわ、マジで
「生きてて良かった」
ボソッと俺にしか聞こえないじゃないかってぐらいの小声で呟いた言葉
そうだよな
そこが一番不安だったよね
ごめんね、翔太
翔太はさ
クールに見えてすぐ笑うゲラだから
その笑顔が、特徴ある笑い声が聞きたくて
何度も笑わせにいった
尖ってる時も一緒にバカやったなぁ
ツンデレ翔太の優しい本心
ありがとうの気持ちを込めて、背中を叩く
「うん」
翔太は最後にもう1度、俺をぎゅっと抱き締めると、後ろに下がった
涼太の番だ
涼太は開口一番に
「佐久間、おかえり」
シンプルな一言をくれた
俺の帰る場所
「ただいま」
俺は泣きながら微笑み返す
涼太はそんな俺の涙を拭ってくれた
涼太は涼太らしく
こんな時でも俺を笑かしにくる
「あのさ、お見舞いに真っ赤バラって、あれ涼太でしょ?」
事前に今の状態を話してくると席を立った母ちゃんが、真っ赤なバラを抱えて帰ってきた時にはプロポーズでもされたのかと笑ったわ
「佐久間の記憶を呼び覚ますかと思って」
「ふふ。それはちゃんと覚えてたよ」
年々面白くなっていく涼太のキャラクター
出会った時とは大違い
あの時は全く分かり合えなくて
何かコイツ嫌だなって思ってた
自分の理解出来ない事を疑って否定して
でもタイプが違っただけで向いてる方向は一緒だった
知らな過ぎたんだ、お互いのこと
分かり合えたら、いっぱい共通点が見えてきて、将来の事を語り合いながら飲む事も多かった
「佐久間の記憶に残るように、これからも頑張っていくから応援して」
「うん。それはいつもしてる」
本当は忘れてないし忘れない
忘れるはずもない
これまでも
これからも
コンコンッとノックの音が響いた
ドアが開いて、俺を担当している看護師さんが顔を覗かせる
「お見舞いの方はそろそろ退席をお願いします」
10分なんてのはあっと言う間だ
「見てろよ、佐久間!!俺たちはお前が羨むような仕事バンバンこなしてやっから」
「そうな。俺はお前が忘れても、このカッコいい人誰だろうって言わせるわ」
「無理だろ。佐久間、お互い無理せず」
「佐久間、またね」
皆、笑顔を向けてくれた
最高の魅力を持った者たち
離れても、大好きだよ
✱.˚‧º‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧º·˚.✱
今回は長くなってしまいました
読まれた方、お疲れ様です(* > <)⁾⁾ペコリ
最後の別れの挨拶
誰が誰かわかったでしょーか?
因みにお見舞いの花は黄色、オレンジ、ピンクなどの明るく暖かなイメージの色が良いそうです
ガーベラとか良いですね
可愛い(ღˇᴗˇ)。o