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#BL
kaede🍁
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おその★
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篝火

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検査入院が始まって五日。
医師から「経過が安定しているため、このまま問題がなければあと三日ほどで退院できそうです」と伝えられた。
病室には少しだけ明るい空気が戻っていた。
「やっと外に出られるね。」
阿部がそう言うと、深澤はベッドにもたれながら息をつく。
「でも。」
「退院したら逃げられないよな。」
「みんなに話さなきゃ。」
その一言で、病室はまた静かになった。
三人とも分かっていた。
メンバーには、もう隠し続けることはできない。
渡辺が腕を組んだまま口を開く。
「たぶん。」
「ラウがもう勘づいてると思う。」
「え?」
阿部が首を傾げる。
「海外ロケって言われても。」
「俺とふっかが同じ日に急に消えた。」
「あべちゃんも入院してる。」
「ラウだったら多分違和感に気付く。」
深澤も苦笑した。
「確かに。」
「ラウはすぐ気付きそう。」
「しかも、もう誰かに相談してそう。」
渡辺は小さく頷く。
「だから。」
「照を呼んだ方がいい。」
阿部と深澤が同時に顔を上げた。
「今日、照オフだろ。」
「まずは照とふっかで話した方がいい。」
「全部。」
病室が静まり返る。
深澤はゆっくりと渡辺を見る。
「……なんで。」
「知ってるの。」
渡辺は平然と答えた。
「何が?」
「俺と照。」
「付き合ってること。」
渡辺は呆れたように笑った。
「俺の勘、なめんな。」
阿部が思わず吹き出す。
「え、何年も前から!?」
「うん。」
「普通に気付いてた。」
「多分涼太とラウも知ってる。」
「俺、めっちゃ上手に隠せてると思ってた……。」
阿部は笑いながら深澤を見る。
「ふっか。」
「モヤモヤしたまま長引くと、つらいよ。」
「早く照に来てもらった方がいいと思う。」
深澤は唇を噛む。
「でも……。」
「どんな顔されるか分かんない。」
「嫌われたら。」
「それでも。」
阿部は静かに言った。
「答えを知らないまま苦しむより。」
「ちゃんと会った方がいい。」
深澤は何も言えなかった。
すると突然。
渡辺がベッドからスマートフォンを取り出した。
「翔太?」
「何するの。」
渡辺は迷いなくメッセージ画面を開く。
指が高速で文字を打ち込んでいく。
「送信!」
「え!?」
阿部と深澤が同時に叫ぶ。
渡辺は二人へ画面を見せた。
そこには。
『ふっかが事故にあった。早く○○病院○○号室に来い。』
とだけ書かれていた。
「翔太!」
「何送ってるの!」
阿部は慌てて立ち上がる。
「照、本当に心配するじゃん!」
渡辺は真顔だった。
「だから来る。」
「いや、そうだけど!」
「俺、受付行ってくる!」
阿部は慌てて病室を飛び出した。
受付で事情を説明し、岩本が来たらこの病室へ案内してもらえるようお願いする。
病室へ戻ると、深澤は渡辺を睨んでいた。
「あとで絶対怒られる。」
「その時はその時。」
渡辺はまったく悪びれない。
阿部は苦笑するしかなかった。
___________
約三十分後。
病室の外から慌ただしい足音が近付いてくる。
バンッ、と勢いよくドアが開いた。
「ふっか!!」
息を切らした岩本が飛び込んでくる。
髪は乱れ、肩で大きく息をしている。
どう見ても全力でここまで来たのが分かった。
病室の中を見回し、窓際に立つ深澤の姿を見つける。
「……無事か!?」
その切羽詰まった声に、深澤は胸が締めつけられた。
小さく息をのむ。
ついに、この瞬間が来てしまったのだ。
コメント
1件
ふっかの「嫌われたら」がすごく刺さりました……。翔太の強引な優しさも、あべちゃんの慌てっぷりも、みんなふっかのことを思って動いてるんだなって伝わってきます。照が飛び込んできた瞬間、こっちまで息を呑みました。この後どう話すのか、ちゃんと見届けたいです🌷