テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
2,625
9,447
junp
1,806
「深澤さん!」
朝から目黒が辰哉の席へ駆け寄る。
🖤「昨日送った資料、確認お願いします!」
💜「いいよ」
辰哉は資料を受け取り、数分で目を通す。
💜「うん、いい感じ」
🖤「ほんとですか?」
💜「ここだけ直せば完璧」
そう言って目黒の頭を軽くぽんっと叩く。
💜「成長したな」
🖤「……ありがとうございます」
その一瞬だけで、目黒は顔が熱くなった。
その様子を見ていた康二は、小さくため息をつく。
🧡「あちゃー……」
────────
昼休み。
康二は辰哉を休憩スペースへ呼び出した。
💜「どした?」
🧡「深澤さん」
💜「うん?」
🧡「めめと最近よう一緒におるやん」
💜「教育係だからね」
🧡「まあ、それもあるけど」
少し言葉を選ぶ。
🧡「距離、近ない?」
辰哉はきょとんとする。
💜「そう?」
🧡「そうや」
💜「新人だから困らないようにしてるだけだよ」
🧡「……」
康二は額を押さえた。
(鈍感すぎるやろ……)
💜「?」
🧡「なんでもない」
今はまだ言わないことにした。
────────
その日の夕方。
照から連絡が入る。
💛「今日、少しだけ電話できる?」
辰哉はすぐに電話をかけた。
💜「もしもし?」
💛「お疲れ」
💜「お疲れさま」
少し他愛ない話をしたあと、照がぽつりと聞く。
💛「最近、目黒とはどう?」
💜「どうって?」
💛「仕事」
💜「順調だよ」
💜「覚えるの早いし、すごく頑張ってる」
照は「そっか」と笑う。
でも、その笑顔は辰哉には見えない。
💛「辰哉」
💜「ん?」
💛「あんまり無理して面倒見すぎるなよ」
💜「大丈夫大丈夫」
💜「俺そんな器用じゃないし」
照は苦笑した。
(だから心配なんだけどな)
その言葉は飲み込んだ。
────────
翌日。
営業から戻ると、目黒が辰哉へ缶コーヒーを差し出した。
🖤「深澤さん」
💜「え?」
🖤「昨日、お世話になったので」
💜「気使わなくていいのに」
🖤「飲んでください」
💜「ありがとう」
辰哉は笑って受け取る。
その様子を少し離れた場所から見ていた康二は、静かにスマホを取り出した。
宛先は照。
「照にぃ、ちょっと相談ある」
送信ボタンを押したあと、小さく息をつく。
🧡「そろそろ一回、話しといた方がええかもな……」
一方、何も知らない辰哉は、もらった缶コーヒーを開けながら首を傾げていた。
💜「今日のみんな、なんか変だな」
コメント
3件
鈍感ですねぇ、ふっかさん あとこーじシゴデキすぎでは?
察しのいい向井さん好き
あー、もう、康二の「そろそろ一回、話しといた方がええかもな…… 」のセリフが不穏すぎてドキドキしちゃいました!辰哉さんが本当に鈍感で、周りが気をもむ構図が愛おしいです。目黒くんの成長を認めつつ、ちゃんと距離感気にしてる照さんの気遣いも沁みますね。この甘酸っぱい空気、たまりません。