『以上で終了になります。他に不明点などは大丈夫ですか?』
「はい。大丈夫です。」
まさか、最新機種で全額出されるなんて。
「すみません、何から何まで、本当にありがとうございます。」深々と頭を下げながら感謝する。
「いえ、僕がしたかっただけだから!」
何か言いたげにもごもごしている。
「どうしたの、?」
タメ口とか少し恐れ多い気も、する
「あの、良ければ連絡先交換しない?」
「え、」
願ったり叶ったりで嬉しいけど、私は1年しか。
「嫌だった? 」
彼の悲しそうな顔を見ると断れずにはいられなかった。
「大丈夫だよ!」残り1年、いや残り1年は思いっきり楽しもう。
夜。
ピコン♪
“今大丈夫?”
彼からの連絡だ。少しにやけてしまう。
“うん、大丈夫だよ!”
“急で申し訳ないんだけど、来週の土曜日とか空いてない?”
本当に急な話だ。
“一応空いてるけど、どうしたの?”
“姉に水族館のペアチケット貰ったんだけど一緒にどうかなって”
つまりデートのお誘い。
って思うと顔が赤くなって、一人でニヤニヤしてしまっている。
“大丈夫!行きましょう!”
なんて、答えれるわk、間違えて送信ボタンを押してしまった。
“了解!”
と返事が来た。
もう手遅れだ、腹を括って行こう。
次の日、学校。
「ねぇ、莉佳子。」
「どしたー?」
「デートの服って何が正解なの?」
神頼みで莉佳子に聞いてみた。
「!?!?!?」
莉佳子はどこから聞けばいいか困惑する様子でこちらを見る。
「え?デート!?美桜が??」
「うん。」としか答えられない。
「誰とどこでどうやってそうなったのよ! 」
「色々!!あるの!!!!」
これで押し通すしか。
「まぁおいおい聞くとして。どこ行くの?」
「水族館なんだけど」
「なら、ワンピースで落ち着いた感じにしてね」
「髪型は?」
「ハーフアップで毛先は巻いていくこと!」
「わかった!」
困った時は莉佳子だなとやっぱり思った。
デート当日。
待ち合わせ時刻の10分前。
「お待たせ。」と彼が急いで来た。
「そんなに急がなくても大丈夫だよ。」
自分でも今日はとても浮かれてるのがわかる。
「今日の美桜ちゃん可愛いね。いつもより大人っぽいし。」
「ありがとう。」
しっかり褒めてくれる。照れ隠しに顔を隠してしまった。
これは変に意識してる人みたいになっただろうか。
「行こっか。」
「うん!」
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