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フライギ

第3話 - 第3話　フランスの過去[中編]

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2024年03月05日

#フライギ

#仏英

#カントリーヒューマンズBL

#カントリーヒューマンズ腐物語

Manimani🇹🇭🪭

主/近いうちに上げるとか言いながらものすごく遅くなってしまいました…orz

本当にすみませんm(_ _)m

/前回の続きです(🇫🇷視点)

/注意⚠️

・🇫🇷(攻め)×🇬🇧(受け)

・世界観不安定

/許せる方だけどうぞ！

・🇫🇷視点

第一次世界大戦後、戦勝国である僕とイギリス達は敗戦国であるドイツに「ベルサイユ条約」を結ばせた。そして、1320億金マルクの賠償金を払わせる事を約束させたんだ。因みにこれは、第一次世界大戦前の1913年のドイツの国民総所得の2.5倍っていうとてつもない額だったんだよね。流石にやり過ぎたかなって今は反省してる…。それに加えて、ドイツの「ルール工業地帯」っていうところをフランス領に編入もしたよ。

でも当時は、ドイツに対する罪悪感なんてこれっぽちもなかった。だって僕は、普仏戦争や第一次世界大戦でアイツにめちゃくちゃ迷惑かけられてきたからね。軍の規模も規制してもう2度とこっちに迷惑かけられないようにしなきゃっていう気持ちの方が断然強かった。

ドイツとあまり仲良くなかったイギリスもこれに賛成してくれた。だからドイツの事を考えてあげることなんて無かったな。

この大戦で僕は経済的に弱体化しちゃったけど、イギリスとの繋がりも強くなって、あの忌まわしきドイツも地に落ちたし、最高の気分だったよ。

「世界恐慌」が起きるまでは。

1929年9月4日、アメリカの株価大暴落を皮切りに世界は大不況に見舞われた。もちろんそれは僕やイギリスも例外では無かった。

この不足の事態を乗り切る為に、僕ら米英仏（植民地大国）は「ブロック経済」を始めた。自国の植民地以外での経済的な繋がりを絶ったんだ。これにより、僕とイギリスの関係も弱くなってしまった。

そんな僕らよりも困っていたのは、賠償金返済に苦しむドイツと植民地を持たない列強、大日本帝国とイタリア王国だった。それのせいで、これらの国では極右政党が政権を握り、独裁もといファシスト体制に移り変わっていった。

もちろん僕らが弱体化したドイツも例外では無かった。言い換えれば、僕らがあんな無茶な条約を結ばせたせいで、ドイツが暴走して「ナチス・ドイツ」になってしまった。

それからというもの、アイツら非植民地大国もとい「枢軸国」は周辺国への侵略を始めた。

最初は、あたおか共産主義者ソ連の壁になるし別に良いかなって楽観視してた。だけど、「枢軸国」(特にナチス・ドイツ)は急激に軍拡を始め、経済の立て直しにも成功していた。まだ「世界恐慌」の影響を受けていた僕とイギリスにとって、彼らはすでに脅威になっていたんだ。

ついにナチス・ドイツは、ソ連と「独ソ不可侵条約」を結んで中立国であるポーランドに軍事侵攻した。流石にこれは見過ごせ無かったので、僕とイギリスはナチス・ドイツへ宣戦布告した。けれど、相変わらず経済の弱体化が進んでいる僕らではポーランドまで関与する国力がなく、ただ軍事侵攻を非難することしか出来なかった。

そしてついに、ナチス・ドイツは我がフランスに侵攻を開始した。もちろん僕は必死に抵抗したよ。でも、停滞する経済や圧倒的国力差を前に指揮は上がらず、イギリスの支援空しく結果約1ヵ月で降伏した。

降伏した僕は、ナチス・ドイツに占領されて「ヴィシーフランス」という傀儡国家にされた。これで僕は「枢軸国」陣営に加盟し、イギリスと敵対した。

イギリスは元味方である僕を最初は助けようとした。だけど、ナチス・ドイツがイギリス本土にも攻めこんできたので、僕を助ける余裕はなくなり、最終的には僕の軍事力がナチス・ドイツに利用される事を恐れて僕の海軍を攻撃して壊滅させた。

イギリスも内心、忸怩（じくじ）たる思いだっただろうな。その割には躊躇なく大砲ぶっ放してきた気がするけど。

僕が約1ヶ月で降伏したのに対して、イギリスはナチス・ドイツとの上空戦をBattle of Britain（バトル・オブ・ブリテン）で勝ち抜き、本土の防衛に成功していた。

そして、ナチス・ドイツに占領され敵対した僕に見切りをつけ、ソ連やアメリカに近付いて行くようになった。

正直、ヴィシーの時の僕は僕であって僕じゃ無いというか、僕とは別物のナニカで、ヴィシーの時の記憶は余り残って無い。唯一覚えていることと言えば、

「とても寂しかった。」

ことかな。

イギリスや連合国達に見捨てられたこの時は一時対戦前、僕が孤立していた時のトラウマを思い出させた。あの時の感情が鮮明に蘇ってきて、僕を不安にさせた。そのことだけは今も覚えている。

この後も戦争は「枢軸国」に有利に進んでいった。元味方のソ連の首都「モスクワ」がナチス・ドイツによって陥落寸前になった時、僕はもう全てを諦めていた。

そんな時に、