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主/なんとか今週中に上げられました!有言実行!
/という訳で、フランスの過去[後編]です。
/多分今回でフランスの過去編は終わります。
/注意⚠️
・旧国
・自己解釈
・🇫🇷攻め×🇬🇧受け
・世界観不安定
・🪓🇫🇷=ヴィシーフランス
/大丈夫な方はどうぞ!↓
・🇫🇷視点
1944年6月、フランス北部に米英を中心とした連合軍が上陸。「フランス奪還作戦」を開始した。
僕は当時、この事を知らなかった。ナチス・ドイツの下で情報統制されていたからね。アイツらに不利な情報は、僕の耳には入らないようになっていた。だから、イギリス達が助けに来るなんて夢にも思っていなかった。
1944年6月、ナチス・ドイツ仏拠点
部屋越しにナチス・ドイツ兵の騒がしい声が聞こえる。
余りにも騒がしいので、寝ていた僕は起きてしまった。
ドタドタドタ、ガヤガヤ…。センキョウハドウナッ.ホクブカラ…。ホヘイヲマジノセンヘ、ガタッダダダ、ホウコクセヨ。フランスグンガ…ガヤガヤ、ダッダガシャッホウコクシマs・・・
ザワザワ…
🪓🇫🇷(なんか…、今日騒がしいな…。)
🪓🇫🇷(またどこかに侵攻でもするんだろう…、それとも勝利報告か…。)
🪓🇫🇷(まぁ…、僕にはどうせ関係ない…。)
🪓🇫🇷「………。」
気にするだけ無駄だと思い、また眠ろうとした時…、
ッバァン!!!!!!!
.
.
.
.
.
🪓🇫🇷「ッ!?」
建物に銃声が響いた。それと同時に、
「敵襲ーーーーーー!!!!!!!」
と1人のナチス・ドイツ兵が叫んだ。
辺りは一層騒がしくなった。様々な人の声が行き交い、破壊の音が鳴り響いた。
🪓🇫🇷(て、てきしゅう…?それにあの銃声…、いつも近くにいる監視員はどこへ…?)
状況が飲み込めず、僕は固まっていた。
ダッダッダッダ…
何者かの足音が僕のいる部屋に近づいてくる。
ダッダッダッダ…
音が段々と大きくなってくる。
🪓🇫🇷(これってもしかして不味いのでは…?)
ダッダッダッダ…
.
🪓🇫🇷(やばいッ早く逃げないt
バ ァ ン ! ! ! !
.
.
.
僕が逃げようとした時、何者かにドアが破壊された。
🪓🇫🇷(ダメだッやられるッ…!)
咄嗟に僕は、手で顔を覆い、目を瞑り、死を覚悟した。しかし、
?⁇「大丈夫ですか“フランス”⁉︎」
🪓🇫🇷「……ぇ?」
掛けられた言葉は、僕の予想に対をなすもだった。
忘れもしない、耳がうんざりする程聞いた声。
そして、いまだに僕を“フランス”と呼んでくれる存在。
会いたくて会いたくてたまらなかった存在。
🪓🇫🇷「いぎ……りす…?」
🇬🇧「えぇッ、そうですッ、ハァ、敵にッ囚われたッ、ハァ、哀れなッ同盟国ッを、助けにきたッ、イギリスですッ。」
かなり急いで来たのか、イギリスは息切れしていた。
こんなに息切れしていても、いつもの大口を叩くところはまるっきり変わっていない。
🇬🇧「ハァ…。何そんなところでぼーっと突っ立っt
🪓🇫🇷「い〝き〝り〝す〝う〝ーーーーー!!!!!」
🇬🇧「ッ⁉︎」
僕はイギリスに抱きついた。イギリスが助けに来てくれた。僕に会いに来てくれた。ただそれが嬉しくて。嬉しくて。僕は見捨てられてなんかなかった。見限られてなんか無かった。僕はまた、
イギリスと一緒にいることができる。
🇬🇧「ちょっと⁉︎何してるんですか貴方⁉︎?」
🪓🇫🇷「あ〝い〝た〝か〝っ〝た〝よ〝ぉ〝!」
あぁ、イギリスが今ここにいる。確かに抱擁している感覚がある。
🇬🇧「わっ分かりましたッ!貴方が辛かった事は分かりましたからッ!!」
🇬🇧「ちょっと離してください!今は非常時なんですよ⁉︎」
イギリスが僕の背中をポンポンと叩きながら言った。
🪓🇫🇷「ごっごめん…。」
僕はイギリスから手を離した。離すとともに、イギリスのあたたかい温もりが無くなっていく。僕は不安になった。イギリスがまたどこかへ行ってしまうんじゃないかって。
🪓🇫🇷「ま、まって、いg
🇬🇧「だいたい貴方、人に急に抱きつくなんて何考えてるんですか!!?」
🪓🇫🇷「………………ぅえ?」
そんな僕の思いなんかつゆ知らず、イギリスは僕に怒り出した。
🇬🇧「占領生活が辛かったのは分かりますが、流石に幼稚すぎます。貴方本当に大国なんですか?」
🪓🇫🇷「うっ…。」
冷静に考えれば、イギリスに泣いている様子を見られるという中々恥ずかしい事をしてしまっている。その上抱きつくなんて…。
🪓🇫🇷(違う意味で泣きたくなってきたよ…。)
🇬🇧「それに加えて、動物のようにキャンキャン泣くなんて…。大国としてみっともn
ドゴォン!!!!!!!
.
.
.
.
🪓🇫🇷🇬🇧「ッ!!」
近くで爆発音と共に焦げ臭い戦争の香りが漂う。そうだ、まだ戦争中なんだ。
🇬🇧「今はその話をするべきではありませんね。早くここから脱出し、安全圏へ向かいましょう。」
🪓🇫🇷「了解っ!」
🇬🇧「早速行動を起こしたい所ですが、私一人でお荷物を守りながら脱出するのはいささか現実的ではありません。」
🇬🇧「そこで、貴方にも武装してもらいます。」
🪓🇫🇷「武装?」
🇬🇧「えぇ。」
そう言うとイギリスは、何処からか武器を取り出した。拳銃、手榴弾、通信機に加えてヘルメットまで。1人が武装するには十分な量だ。
🪓🇫🇷「そっそんなもの何処で…。」
🇬🇧「ここにくる途中、敵兵の皆様から掻っ攫ってきました。」
🪓🇫🇷「えぇ…。」
🇬🇧「まぁ、そんな事は今重要ではありません。」
🇬🇧「これだけの量があれば………、いや……。」
🪓🇫🇷「?どうしたのイギリス?」
🇬🇧「いえ、魔王に攫われ、哀れにもキャンキャン泣き喚くか弱いお姫様に、その様な事をさせるのは無茶かと思いまして…。」
🪓🇫🇷「君って奴は……。」
昔からほんっとうに変わらない。
その容姿、その英国紳士たる振る舞い、その性格の悪さ、その声と口調。
イギリスの僕に対する様子は、昔から何一つ変わっていない。
🇬🇧「それで、どうなんです?か弱いお姫様?」
🪓🇫🇷「君、誰にものを言っているの?。」
🪓🇫🇷「僕は唯一君と、数百年対等に渡りあい、競争し合った国。」
🇫🇷「“フランス”だよ?」
.
.
.
.
🇬🇧「……そうですか。」
🇬🇧「では、精々足を引っ張らない様気をつける事ですね。」
🇫🇷「そっくりそのまま返すよその言葉。君こそ、ここに来るまでで息切れしてたけど大丈夫なの?イギリス?」
🇬🇧「ほう…?大英帝国であるこの私を前に、その様な意見を示されるとは…。貴方、中々勇敢な方ですね。」
🇫🇷「まぁね。褒め言葉として受け取らせてもらうよ。」
🇬🇧「まったく、貴方と言う人は…。」
🇫🇷「えへへ。」
🇬🇧「取り敢えず、その様な心配は不要とだけ言っておきましょう。」
🇫🇷「りょうかーい!」
🇬🇧「はぁ………。もう準備は出来ましたよね?」
🇫🇷「もちろん!いつでも作戦開始出来るよ!」
🇬🇧「では始めましょう。」
次の瞬間、僕達は勢いよく部屋を飛び出した。それに少し遅れて、
「ヴィシーフランスが脱走したぞ!!!!」
.
と、一人のナチス・ドイツ兵が叫んだ。咄嗟に辺りの敵兵が僕らを捕らえようとする。が、僕らはそんな妨害を意図も簡単に躱し、撃退した。
辺りが混戦状態に陥っていたため、咄嗟に上手く対応出来なかったのだろう。
でも、それだけじゃない。
🇫🇷(右、東…。次はこっち…。)
🇬🇧「…。」
敵兵(なんだこの二人の連携はッ⁉︎)
🇫🇷「そこだああああ。」
バアン!!!!
敵兵「うぐッ…。」
銃声と共に敵兵がどさっと倒れる。
🇫🇷「これで30人!」
そう。僕とイギリスの緻密な連携も、相手を困らせた原因の一つだ。こう見えて数百年の付き合いだからね。互いに競争し、喧嘩し合うには、相手の事を知らなければならなかったし。
🇬🇧「油断しないで下さい。まだ脱出出来ていませんから。」
🇫🇷「分かってるって!」
時には僕がイギリスに合わせ、時にはイギリスが僕に合わせて動いた。言葉を交わさなくても、相手がどう動こうとしているか手に取るように分かった。
この後も順調に進み、遂に僕達は連合国達と合流した。
ノルマンディー上陸作戦の成功から、大戦終結までにかかる時間は少なかった。
ナチス・ドイツは、ノルマンディー上陸作戦で大打撃を喰らう前に、対ソ連戦「スターリングラード」の戦いで大敗を喫していた。その上、同盟国であるフィンランドがソ連と単独講和し戦線離脱、イタリア王国は無条件降伏を受け入れ連合国側に寝返った。
海上も閉鎖され、人的資源も不足してきたナチス・ドイツにもう戦う気力は無く、1945年5月、遂に無条件降伏した。
大日本帝国も、ミッドウェー海戦以降防戦体制になり、米軍の本土空爆を受ける様になった。東京大空襲、原子爆弾投下、ソ連参戦を経て、1945年8月、ポツダム宣言を受け入れ無条件降伏した。
こうして第二次世界大戦は僕ら連合国の勝利で幕を閉じた。
兵器の発達により、一次大戦よりも被害を出した大戦だった。
この戦いで僕ら(米ソ以外の)戦争に参加した国々は大打撃をくらい、弱体化した。
これから、直接本土にダメージを喰らわなかったアメリカと、ナチス・ドイツ降伏に一番貢献したソビエト連邦の間で世界を巻き込む冷たい戦争…、
「冷戦」が展開される事になる。
.
.
.
.
<おまけ 解説!中華教室!>
🇨🇳「次元の狭間から失礼、中国先生アル。」
🇨🇳「ここ、中華教室では歴史背景などの授業をしていくアル。」
🇨🇳「ストーリーには関係してこないので飛ばしてヨロシ。」
🇨🇳「では早速授業を始めるアル。」
🇨🇳「まず最初に、各国名の漢字当て字について解説していくアル。」
🇨🇳「よく(米軍基地)とか(日独伊三国同盟)とか聞くと思うアルが、これは各国名を無理矢理漢字に当てはめて、一字に省略したものアル。」
🇨🇳「此処では、ストーリーの主要キャラクターの漢字当て字を教えておくアル。」
例)🇯🇵 日本→日 (日本国)
🇬🇧 英吉利→英 (グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
🇫🇷 仏蘭西→仏 (フランス共和国)
🇩🇪 独逸→独 (ドイツ連邦共和国)
🇮🇹 伊太利→伊 (イタリア共和国)
🇺🇸 亜米利加→米 (アメリカ合衆国)
🇨🇳 中国→中 (中華人民共和国)
🇨🇳「歴史の授業でよく使うアルから、覚えておいて損はないアルよ。」
🇨🇳「次に、今回の話の序盤で出てきた(オーバーロード)について解説するアル。」
🇨🇳「結論から言うと、オーバーロードはノルマンディー上陸作戦のことアル。」
🇨🇳「連合国陣営はノルマンディー上陸作戦のことをオーバーロードと呼んでいたらしいアル。」
🇨🇳「最後に(🪓🇫🇷=ヴィシーフランス)ということについてやっていくアル。」
🇨🇳「何故ヴィシーフランスを🪓🇫🇷と表現したかと言うと、ヴィシーフランスの将旗がフランスの国旗に斧を付け足したものだったからアル。」
🇨🇳「実は、この旗はヴィシーフランスの国旗ではないアル。」
🇨🇳「でも、ヴィシーフランスといえばこの旗なので、🪓🇫🇷と表させてもらったアル。」
🇨🇳「ヴィシーフランスは北部の領土をほとんどナチスに占領されてたようアルネ。」
🇨🇳「今回の授業はここまでアル。」
🇨🇳「次回 米ソ冷戦 」
🇨🇳「また何処かで会おうアル。」
主/終わりませんでした!!ごめんなさいm(_ _)m
主/次こそ終わらせてます…。
コメント
6件
ウッッッ小学生だからわからん…
わぁ! 授業ではあんまり分からなかったのに今なら分かる! すげぇ( ゚д゚)すげぇ… 仏英良きぃ……
めちゃくちゃ勉強になります!!仏英さん達には幸せになって欲しいなあああ