「ここが境界へと繋ぐ道だ。よいか娘よ、振り向いてはいけないぞ。一生どこか分からない場所をさまようことになる」
「はっはい!」
「あー、ここいつもどきどきするんだよな。だるい」
「まぁまぁ……もう慣れたでしょ?さっいこっか!」
ぴとぴとぴとぴと。
暗い洞窟にぼくたちの足音が響く。
そこに、闇に消えいってしまいそうなくらいの儚い娘の声がはいる。
「私、やりたいことが、あるんです」
「……なにがやりたいの?」
「お買い物、とか。あとゲームもしたいです」
「徹夜ゲーム?いいじゃんやれば?年寄りとやることになると思うけど」
「あはは……おばあさんとかってゲームわかるんですかね?w」
「さあ?ちょくちょく現世に帰ったりしてるから分かるんじゃない?」
「歴史人物とかいるんですか?」
「んー、わかんない。織田信長とかはいるよ。ばあさんたちにめっちゃ人気、超可愛がられてる」
「おっ、織田信長っ!?すごっ!?」
「ははっ、君も今から会うんだぜー?みずちゃん」
「あっにこりさん……後ろから話しかけないでくださいよ。振り向きそうになったじゃないですか」
「あはは、ごめんごめん」
「そなたらよ、ついたぞ。ここが境界だ」
そこには綺麗な湖の上に咲く花々やそこに寝転がるすけた人々の姿があった。
コメント
35件
うわ〜そこ行きてぇ…