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※身体測定辺りからアニメの聞き取りと他の方の作品からなんとか書いてる状態ですので、まだまだセリフの間違いも多いと思います
葵梨の家の自室にて。
葵梨は出発時刻ギリギリまで、テレビ(録画)を見ていた。
見ている番組はドキュメンタリーなのだが、実は晴明が特集されているのだ。
『人間教師・安倍晴明。彼──』
プツン
葵梨「あ……──」
阿古「奥様っ! 何回見るつもりなんですかっ! これで38回目なんですけどっ!」
葵梨「……あと1回……──」
阿古「遅刻しますよ!」
葵梨「……貴方そんなキャラでしたっけ? もっと、『あっしーのことは放っときましょう!』って感じじゃ──」
阿古「いいから!」
阿古は焦っていた。しかし、理由は不明だ。
葵梨「だって、安倍先生が格好良く映ってるんですよ!」
阿古「……何言ってるんですか!? ちょっとこれ、学校どころじゃないですよ! たかはしのところに行きましょう! んで頭でも診てもらいましょう!」
葵梨「はぁ!? だって、晴明様に似た人が──」
阿古「それ、雨明君でたりてますっ!」
葵梨「格好良さは雨明さんの方がいいかもしれませんが!」
阿呆らしく、しかも変態と勘違いされるような言い合い。
葵梨はこの日、遅刻ギリギリだったらしい。しかし何故か、学園長に怒られたとか。
葵梨「あーもう……今日は阿古が悪いやろ……あのぬらりひょんも、更年期か?」
ため息をつく(最早テンプレ)葵梨の横を、弐年参組の生徒である桃山が通りすぎようとしたが、
桃山「よ……葭屋町先生……あの……」
葵梨「どうしました?」
桃山は何を思ったのか、葵梨に話しかけてくる。桃山は葵梨に、相談があるのだと言った。
しかし桃山が口を開く前に、
晴明「あ、桃山さん! ……あと葭屋町先生」
葵梨「『あと』って……」
晴明「桃山さん、さっきはごめんね」
空気を読めないのか、人間教師の安倍晴明。
そして晴明と桃山の間に、何があったのだろう?
斯々然々
葵梨「まあっ! そこで邪魔するなんて、最低ですよ!」
桃山「 〝そうだぞペンペン草!〟 」
晴明「ご、ごめんね……」
葵梨〔まるで“あの子”みたい……悪意がなかった部分も含めて〕
??「晴明先生が邪魔した代わりに、俺が手伝ってあげようか?」
いきなり別の人の声が聞こえ、驚く。
葵梨「柳田君!?」
柳田「そんなに俺の出番が待ち遠しかったのかい? さみしんぼめ」
トラブルメーカーの柳田が何かを取り出そうとしたので、葵梨は柳田から数メートル距離を取る。ついでに物陰に隠れる。
柳田「そんなに恥ずかしがらなくてもいいじゃないか、照れ屋さんめ」
葵梨「どう解釈したらそうなるんですかっ! どう考えても、危ないから離れてるんでしょ!」
葵梨はこっそり、妖怪を近づけないようにするための結界を張った。
柳田「大丈夫、今回は香水を作ってみただけだよ」
葵梨「香水……?」
柳田「これで女子力アップして、自信もつくはず!!」
晴明「なんだ……君、マトモなもん作れたんだ……」
しかし匂いがおかしい。
そう伝えると、
柳田「え~、河童の糞尿から抽出したのが悪かったかなぁ……」
…………!?
晴明「ちょっと!!! なんてモン作ってんのさ!!」
柳田「そもそも俺、鼻ないから香りとか知らねーし」
葵梨「馬鹿なんですか!? 何で作ろうと思ったんですか!」
桃山「 〝誰かこのトイレットペーパー野郎、便所に流してくれよ~……〟 」
そこへ、弐年参組の泥田と入道もやって来る。
が、泥田の様子がおかしい。
泥田「桃山さん、今日、超かわいいね、好きだわ……!」
桃山「な……何 口説いてんだ、このゲロかけ男!?」
拒絶されても「愛してる」と告げる泥田。思わず寒気すらする。
……いや、泥田だけでなく、学校全体の男子が桃山を狙っているみたいで!?
逃げる桃山・晴明・柳田・入道・葵梨。
あれ……葵梨さん、さっきみたいに結界張ったらいいのに……なに、「もしものときのために、まだ力は使わないでおく」?
柳田「……もしかしたらあの香水に、メンズ妖怪を魅了する効果があったのかも」
へ〜、化学反応って凄いね〜……──って、そんなこと言ってる場合じゃない!
ついに囲まれた5人。
晴明「佐野くぅぅぅん! 助けてぇぇぇ!!」
困ったときは佐野君。しかし今回は男子生徒たちが追いかけてきているパターンなので、佐野も助けに来れないかも──
佐野「邪魔」
佐野が男子生徒を蹴り飛ばした! 佐野は無事だったみたい!!
佐野「ねぇ、豆知らない?」
晴明「佐野君!!」
葵梨「今日は見てませんね……あの中……ではなさそうですし。」
佐野「……ってか何この状況」
困惑する佐野に状況を説明する一同。
斯々然々。
佐野「……チッ、そろそろペナントにしてやろうかコイツ」
◎ゆるっと(?)雑学辞典◎
ペナントは、細長い三角形の旗のこと。
ちょっと前まではお土産の定番だったらしくて、観光地の風景とか名産品とかがデザインされたペナントも多かったよ。
今は記念品や、優勝したチームへの賞品として使われることが多くて、プロ野球も、優勝旗はペナントみたい。だからプロ野球の公式戦は「ペナントレース」と呼ばれることもあるんだとか!
葵梨「解説陣、無駄に張り切ってますね……野球ファン?」
お褒めいただきありがとうございます!ちなみに野球はルールすら知りません
葵梨「褒めてないです。あと野球の基本のルールくらいは知っておきましょうよ」
というか、そんな呑気なこと言ってる場合なんですか?
なんか追いかけてきてる男子生徒、服が破れてますけど。絵面、かーなーりーヤバいですけど。
葵梨「あぁ……ついにこの学園、変態の学校になってしまったんですねぇ……」
柳田「しょうがない、とりあえずこの場の男子は全員ジェノサイドしておこう」
晴明「来ると思ったよっ!!」
柳田「まあ、佐野君も疫病神なら、これくらいやってのける非情な心を持ちたまえ」
佐野「黙れペナント」
というか、柳田ペナントなんて絶対、必ず持ち主を不幸にする呪いの品になりますよ……
どうにかできないのか、と柳田に尋ねてみると
柳田「香水の匂いを洗い流せばいいんじゃないかな」
と言う。
晴明「……そうか!! のり子〜、カズ夫〜、マシュマロ〜!!」
ドラ「呼んだ〜?」
晴明「フォーメーションN、だよ!」
ドラ「ラジャッ!」
※ドラとは、マンドラゴラのことです
フォーメーションN……Nは主のことを指すみたいで。
あ、主って作者のことじゃないですよ。人面魚の主ですよ。
持ってこられた主の水槽に、佐野に抱えられて桃山が飛び込む。
これで匂いが落ちて──
晴明「みんな、もとに戻ったみたい!!」
こうしてこの香水騒動は、幕を閉じたのであった。
葵梨「疲れたぁ〜」
晴明とともに職員室に戻る途中の葵梨。
最近貴女、口調がブレブレですよ?
葵梨「……! 安倍先生、一旦先に戻ってくれませんか?」
何故か先に晴明を職員室に戻らせた葵梨は、周囲に自分と“彼”以外いないことを確かめる。
葵梨「貴方……何してるんです?そんなところに隠れて」
??「やっぱりバレちゃったかー、流石晴明(セイメイ)が認めただけあるねー」
次回は誘拐事件です!
葵梨、犬ですけど……大丈夫ですかね?